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今回のおすすめ本 青山美智子『木曜日にはココアを』

みなさんこんばんは📚
今回おすすめするのは、青山美智子『木曜日にはココアを』という本です!

 本作は川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」で出された一杯のココアから始まっていきます。特徴的なのは12個の章立てがなされていて、それぞれがつながっているということです。章タイトルには色が一つずつ付いていて、計12色のストーリーとなっています。舞台も東京とシドニーの二つがあり、綺麗にストーリーが交差しています。

 人との出会いは一期一会とよく言われていますが、実際には立ち止まって考えなければ気づけないことの方が多いのではないでしょうか。何気なく見かけた人やよく接する人、さらには意識にも上らなかった人など、日常生活の中には周囲に人が多く存在していると思います。他人にした何気ない自分の言動が「縁」となって、巡り巡って自分に帰ってきているのかもしれません。本作はそんな人と人との不思議な出会いを考える契機になるのではないでしょうか。

 そして大事なのは「行動を起こすこと」に尽きるのだと思います。例えば、どこにも出かけず、誰とも関わらない(インターネット上でも)生活を送っていれば、「縁」が生じることはないでしょう。現代社会では他者と関わる機会がどんどん減っている印象があります。数年前のコロナ禍ピーク時では、学校では遠隔授業、会社ではリモートワークなど他者と直接会わずにコミュニケーションを行っいました。しかし、現在では対面に切り替えているところがほとんどです。これは多くの人にとって、非効率だとしても直接会ってコミュニケーションを取りたい感情の表れなのかもしれませんね…。読み終わった後には心がほっこりしてくるはずです。

是非お手に取って読んでみてください☕

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