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知名度が無い不動産テックベンチャーで4ヶ月で有望なCSを3名採用できた話

有望だけど知名度が無いベンチャーの採用活動に悩む人に読んで欲しい記事です

こんにちは、Housmartという不動産テックベンチャーでPropo Cloudのカスタマーサクセス責任者を務めております河島と申します。
直近で有望なCSを3名採用出来たので、その際の工夫やノウハウを備忘録的に残していこうと思います。
約1年前に採用活動を行った際も応募は集まらない、選考辞退も容易にされる、オファーを出しても優秀な人材は他に獲られてしまうという課題に直面し、それら解決しきらずになんとなくぬるっと1名採用して終わりました。
しかし今回は事業成長が早くジュニア級を採用して育成する余裕もない為、3名の即戦力採用する事を余儀なくされ、上記課題を明確に乗り越えなければ事業が沈没する状態になり、泥臭くPDCを回しまくったそんな4ヶ月間でした。
私は前職パーソルキャリアでも中途面接をやらせて頂いてたのですが、その頃は本当に恵まれていた環境だったんだと痛感した約4ヶ月でもありました。笑
※本編内容は9月22日(水)にポテンシャライト主催の「ポテンシャライトカンファレンス」で採用事例紹介としてピッチ登壇させて頂いた内容全編になります。
今回の採用活動はポテンシャライトさんのお力をお借りしたのですが、頼まなければ採用成功は無かったです。最高でした。採用お困りなら、彼らに相談することを強くオススメします!

なぜ無名ベンチャーの採用活動は難しいのか

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弊社は不動産テックというお世辞にも人気がある業界ではないので、尚のこと採用が難しい。もう難しい。
なので、めちゃくちゃ基本的な事なんですがまず見出しの問題を考え始めました。色々要素分解し、辿り着いた課題が以下3つです。

① 自社の存在を知っている人が少ないから
② 自社の魅力を知っている人が少ないから
③ 求職者の意向醸成と見極めを並行して行う必要があるから

「自社の存在を知っている人が少ないから」と「自社の魅力を知っている人が少ないから」を分けたのは案外肝なんです。
なぜなら認知力向上には時間もお金も掛かるけど、訴求力向上は比較すると時間もお金も掛からず手元で何とか出来ると思ったから。
更に考えても体験しても一番厄介なのが③でした。
有名企業やキラキラベンチャーはカジュアル面談時には憧れからある程度の意向醸成が出来ているケースが多いと思うんですが、我々無名ベンチャーはそうではないんです。
なので上手く選考の中で魅力を伝えながら、かつシビアに選考をしていかないと良い人材は採用出来ない。
採用まで見据えて企業やプロダクト、採用ブランディング出来てる会社は本当にすごいなと実感しました。

採用成功に行った具体的なこと

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弊社が無名ベンチャーと自己認知したとて、かめはめ波的な必殺飛び道具はないので、やったことはシンプルに以下の2つです。

・採用フローを分解、各プロセスで課題を見つけ深く解いた
・すぐ解決できる事とできない事を分け、すぐ成果出るものにコミット

セールスだろうがCSだろうが採用だろうが何だろうがやることは同じ。
課題に対し、分解して、仮説を出して、すぐやれるものから検証しました。

母集団形成で行ったこと

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無名ベンチャーは知名度が無いので母集団形成が非常に難しい(当たり前)
ここを主にポテンシャライトさんに依頼したのですが、
ここでやったこともトリッキーな事は1つもなく非常にシンプルです。

・どんなペルソナが欲しいかを磨き込み「量<質」で応募を取りにいく事
・少ない分母の候補者様に応募して貰う為に自社の魅力を言語化する事
・ペルソナ毎にメッセージを複数作成し、ターゲティングを行い的確に送信

上記3つを愚直にPDCを回して丁寧に精度向上を行なって頂きました。

■ 採用ペルソナの磨き込みについて

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「止めて・蹴るが究極に上手い人がサッカーが一番上手い」と言われるように、どの企業でも行うシンプルな事を高精度で行なって頂きました。
このペルソナから自社で提供出来る事と魅力を添えてメッセージングを作って頂きました。

■自社の魅力の再認識について

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分類に分け、細かく自社CSの魅力やプロダクト、会社の魅力を深堀して頂き、そこをメッセージに載せて候補者様へ訴求頂きました。改めて言語化する事で自分達も面談や面接時に伝えられる引出しが増え、とてもありがたい取組でした。

カジュアル面談で行ったこと

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「量<質」を追い求め母集団形成を行った場合、特にカジュアル面談は非常に重要。
ここで自社の魅力に気づいてもらい「お?もしかして良い会社からスカウト貰えたかも?」と思わせられなければ、選考に進んでもらえないです。しかし、選考基準を緩め全員に同じ態度で意欲醸成を行うと次の選考ステップの方々の工数を取ってしまう恐れもある。
故に「自社を好きになって貰いながら、厳しい質問をして見定める」という二律背反のバランスをとりながらコミュニケーションを取ることが肝になります。

■要職者出席について
カジュアル面談こそ、自社の魅力をウソなく真っ直ぐに伝えられる人間を出席させる事が重要です。さらにそこに押し売り型ではなく、ソリューション型の営業力が伴っている人材がいるとより候補者様の温度感を上げることが出来ます。故にその2要素を持っている者は自ずと要職者に限られてきます。工数は掛かるのですがここはコミットするべきだと思います。弊社CS採用では私と管理本部長が出来るだけ対応しておりました。

■ Entrance Bookについて
カジュアル面談は開催当日までに、どれだけ自社に興味を持って貰えている状態で面談を行えるかが非常に重要だと考えます。
故にその人に読んでもらいたい自社のコンテンツを事前にまとめ、それを面談日程確定メールに載せる事で適切にインプットする事が出来ます。
今では弊社は職種毎のEntrance Bookを用意しており、面談確定時にはメールで事前共有しております。

Customer Success Entrance book

※Entrance Bookとは・・ポテンシャライト発信の候補者様に対して「適切なタイミング」で「適切な情報」を提供するツール。詳しくはこの記事をご確認ください。弊社ではnotionというドキュメント管理ツールを用いて作成しております。

本選考で行ったこと

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こちらは上記に書いた取組しか行ってないのですが、ここでのポイントも「自社を好きになって貰いながら、厳しい質問をして見定める」という二律背反のバランスをとりながらコミュニケーションを取ることになります。

■ 事前課題の提出について
こちらは色んな企業様がやるかやらないかを検討した過去があると思います。弊社は1年近くずっと実施しており、ここで未提出となり選考自体される割合は約20%となっています。
そのアウトプットで得られる見解は、その人の思考の深さやドキュメント作成の実力と共に、課題解決の切り口からどんなキャリアを歩まれてきたかや、アウトプットへの拘りも分かるので、非常に有益な情報を事前に獲得する事が出来ます。
弊社見解としては、その離脱率よりも得られる果実の方が多いので実施し続けております。

■ CSメンバーや他チームメンバーとの面談機会について
無名スタートアップへの転職は、候補者様の人生を考えた時にかなり大きな決断となります。弊社は採用活動において内定オファー後の辞退、要するに他社競り負けが多かった過去があります。
そこでの「なんか良さそうだけど、なんか良くわからないからやめとこ」の意思決定を潰し込み、出来るだけ一抹の不安も残さないような選考フローを目指して候補者と既存メンバーとの接点を産み出す事を意識しました。
企業によってはスピード感を重視し、ここをコンパクトにする企業もあると思いますが、我々はここをあえて手厚くした選考フローを用意しておりました。

内定オファーでやったこと

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やはりここまで来る候補者様の思いは「良さそうだけど、本当にここに入って大丈夫かな?」という思いだと考えています。
そこで取ったのは”圧倒的な透明性を候補者様に示すこと”
そして”あなたが必要ですという思いを恥ずかしげもなくできる限りの表現で伝えること”を行いました。

■ 出来る限りの情報を提供することについて
弊社では給与体系や今後の上がり幅、離職率や組織の課題等、候補者様が気になる点は全て回答すると同時に、毎週の業績会議の出席すら提案しておりました。これはある過去の候補者様の離職理由だった「社内の数字に対するコミュニケーションが耐えられなかった」を聞いた事から始まりました。確かに事業が伸びている企業でも”事業の伸ばし方”は企業の性質が非常に表れ、そこは顕著に社内の売上数字の進捗確認のコミュニケーションに表れると思いました。なので、そこも我々は業績会議の出席を提案する事で包み隠さず赤裸々に伝える対応を取っておりました。(もちろんNDA等は結びます)

■ 寄書データ共に内定オファーを出すことについて

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これは”あなたが必要です!”という思いを出来る限りの方法で伝えるために行った事になります。これがベストの方法かは分かりませんが、出来る事はやろうという思いの表れです。エモいです。
写真は筆者の例ですが、これを選考に携わったMGR・メンバー関わらずコメントを貰い、FMTに載せお送りしてました。

採用出来たメンバーについて

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上記通り一切の妥協無くペルソナドンピシャの人材が3名採用出来ました。
母集団形成に細々とリファラルもやっておりましたが、フローに乗ったあとは同じ対応で選考しておりました。

まとめ

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今回行った事を大きくまとめると上記の画像になります。
色々と偉そうに語らせて頂きましたが、
今回やったことをまとめると以下5点に要約されると思いました。

・自社の魅力をまとめること
・一緒に働きたい方を定めること
・一緒に働きたい方に自社の魅力を伝えること
・誠意を持って選考すること
・入社して頂きたい方に思いを伝えること

我々は知名度は無いものの良い会社なのは間違いないです。
自社やプロダクトに対してもプライドを持っており、胸を張って良いものです!と言い切ることが出来ます。
それを滞りなく伝え理解してもらう事が、
有望で無名なベンチャーの採用の戦い方かなと今回を経て思いました。

長駄文をここまで読んで頂きありがとうございました。
どこかの誰かの何かにお役に立てれば幸いでございます。
何か質問等ありましたら、以下TwitterのDMより頂ければ
返答させて頂きますので遠慮なくご意見・ご質問くださいませ。

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