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ワレラのズンとこぶし 〜ひさびさの武蔵野うどん@立川

 詳細はまた次の日記で綴るつもりだが、昨日2月6日(土)、ひさしぶりに立川へ行った。
 女房(『浪漫社』のママ)とふたり、映画を観に。

 東京都立川市。
 JRの中央線(中央本線、中央線快速)、青梅線、南武線、そして多摩都市モノレール線といった路線のある、あのタチカワ。タテカワではない。

 2年弱前の2019年3月1日まで、10年と2ヶ月ほど通勤していた場所。
 土日を挟んで同4日に事業所・勤務先が23区内に移動になってからも同年5月9日に荻窪に引っ越すまでは中央線で2駅の国分寺市に在住していたので時々は行っていたのだが、それよりあとは同年の台風19号の関係で4日間だけ元の事業所に通ったことがあるだけだから、懐かしいことこの上ない。

 ついでながら中央線の三鷹駅より西に行くのは、1年4ヶ月ぶり。インフラ警備隊、西へ。
 昼の武蔵野。懐かしき車窓の風景に万感胸に迫るものを感じながら、さて立川に到着。

 昼餉のために一目散に向かったのが、その駅ナカにある、

『武蔵野うどん こぶし』

 断言するが、ここは俺が知る限り立川では最高峰の飲食店だ。

 つか俺の中で――酒場を除いた――オススメ食事処としては、都内でも十指に入る。確実に。

 そも「武蔵野うどん」とは埼玉県を含む歴史上「武蔵国(むさしのくに)」と呼ばれていた地域、ことに水はけの関係で米作が難しく麦を代替としていた丘陵地帯の郷土食なのだが、この呼称自体はここ最近のものだと聞き及んでいる。

 ま、よく「日本三大うどん」とされる讃岐、稲庭、水沢に追随したものといっていいが、驚くほど太く噛みごたえがあり、粗野ともいえる小麦そのものの味わいが特徴だ。

 で、武蔵野うどんの呼称を広め本場と紹介されることが多いのが、立川からほど近い、あの志村けんさんで一躍有名となった同じく都下の東村山市なのだけれども、この「こぶし」はその東村山にある、たとえば「食べログ」なんぞで引っかかってくるところの有名店を遥かに凌駕する。

 もちろん東村山の有名店もいくつかの例外を除けばどこも旨く満足度は高いのだが、この「こぶし」は何というかこう、次元が違う旨さなのだな。

 運営は株式会社JR東日本フーズ。JR東日本の多くの駅にある「BECK'S COFFEE SHOP」や「Becker's」などと同じ母体なので広義のチェーン店に分類されるのだが、良い意味で大きく裏切られる。

 少なくとも浪漫社にとっては、
「宇宙一の武蔵野うどん」
 だ。

 というわけで今回ひさびさに立川に行くということが決まってから昼餉は「こぶし一択」と決めており、ふたりとも最もスタンダードな「肉汁つけうどん」を注文。さらに♬ジョリーとぼくとではんぶんこなシェアで「ごぼう天」を追加(写真左上)。

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 歯ごたえと麦の風味がモーレツなうどん、関東そしてさらにこの地域ならではの濃いめの汁、たっぷりの豚肉と野菜たち、つけあわせのごぼうと椎茸のきんぴら、そしてごぼう天のカリシャク感と汁に投じた時の味の染み具合とに、

 全浪漫社が泣いた!!!

「これこれ、これだよ……」と。

 都心部からそれなりに遠い点、またJRの改札内なので定期が無いと近隣のかたなども入りにくいのが難点だが、ぜひ一度、ご賞味いただきたい。

 そしてさらに惜しむらくは、店舗がここ「ecute(エキュート)立川店」しか無いところ。

 現在の我らの居所である杉並区もその昔は武蔵野・多摩だったのだから、ぜひ荻窪駅にも進出していただきたいものだ。


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