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なにに不自由しているか、話せる間柄なら良いな~更年期症状~

 「この、更年期症状ってのはもうアレだな……つわりだな!」

 違うよ、更年期とつわりは。わかってるよ。

 でも連想するんだもん。

 お笑い芸人、納言の薄幸のマネをしてみたら、夫が「ウチに納言がいるよ」と息子に話している。

 「吐き気がして気持ち悪いって言いたいんだよー」と言うと、「そうかあ。しょうがないねえ」と夫は適当に相槌を打っている。

 「……誰も産まれてきやしないのに!」とさらに愚痴をぶつけ嘆くと、「更年期症状やり過ごしたら、なにか生まれるんじゃないの?」と言う。

 「……そうか。何か生むのかな。良いこと言うね」

 
 妻は単純なのだ。


 ホルモンの激動があって、人それぞれ症状が違う。これって人に訴えないとわかってもらえない。人によって出る症状が違うってわかっているからこそ、書きたい。
 
 私の更年期症状は、数年前から倦怠感、イライラ、不安感、夜中の動悸、吐き気、身体のかゆみなどと経てきてどれも完全にはおさまってはいない。今一番辛いのは、倦怠感だ。早く寝るようにして、ある程度の睡眠時間を確保しても、昼間に1~2回は、座っているのも辛いほどの倦怠感におそわれる。やっぱりちょっとつわりみたいだ。つわりと違うのは、体重が増えている点だ! コロナ太りじゃないのは薄々気づいている。

 皆それぞれあるだろう。
 私はやり過ごせたから、アナタもやり過ごしなさいよ。
 私はのぼせがあったから、アナタも大変でしょ。
 私は寝込んだから。私は40前からあったのよ。などなどなどなどなどなど!

 ちがーう私はそういうんじゃなーい! でも更年期症状がつらーい!

 人それぞれなのに、身体のことって恥ずかしいの? 知らない人には知らせなくて良いの? 知らない方が良いの?

 性格が違うように。体質が違う。こういう体質だからこうって理屈もないし。
 何故話した方が良いと思うかは、私が0歳から医者のお墨付きで自律神経の調整が下手だと言われ、でも元気そうに振舞うしかない場面が多いからだ。体型も痩せているわけでもないし、それで「健康そう」って思われる。

 人と顔を合わせた時は、多少無理して笑顔で話すものだ。何か断る時、「身体があまり丈夫じゃないので」は言い訳にならないかもしれないけれど、でも真実の理由だ。それはどうやったらわかってもらえるか。

 みんなだって大変だよ。みんな頑張ってるんだよ。
 ってわかっている。

 でもみんながそうしているからって、我慢して言わないでいるの? でも頑張っている中身は人それぞれ違うでしょう。

 身近な人で言えば、私の友達の子でダウン症の子がいる。最近別の友達は本格的なうつ病になって、字を忘れ始めている。noteの記事を読んでいても、耳の不自由な方がいる。
 耳が聴こえづらいで言えば、夫も年々そうなってきている。聴こえていない音も多いようだし、ちょっとした相槌や受け答えが聴こえていない時もあるんじゃないかな、私が無視していると思っていないかなと、時々心配になって確認する。何が聴こえてどんな音や声が聴こえないかは時々確認するのが大切。

 その人柄や性格を好きだなと思っているのなら、病気や当人にとっての障害で、その人と遠くなるのは、私にとっては筋の通らない理屈。特に身体の機能は、接している上で、二人の間に何ら障害とはならないはずだ。どのようにコミュニケーションを取れば良いのか知れば良い。知りたい。

 どんなことでどのように困っているか。こちら側は何ができるか。それぞれに伝え合えると良い。同じ年頃の友達と話していても、困っていることも困っていないことも全然違う。ああでも、伝え合える間柄、信頼関係ができているのは前提なのかなあ……。

 もっと言いやすい世の中だったら良いのに。

 そう願いながら、とりあえず近くにいる夫に話してわかってもらう努力をしている。
 けっこう頑張っているのに、それが当たり前だと思われたら不本意なのだ。
 幸い、楽しく受け応えはしてもらえている。


#エッセイ #更年期 #体調 #伝え合う #家族 #身体  

読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。