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大切にしたい思い、過去のこと、最近のこと

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親子関係や友達とのことじゃなくても、自分の中で大切にして残しておきたい思いがあります
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#会話

その人は何が好きかって知ってる?

 個性ってのは何なのだろうね。  先月、義母を見送るための一連の打ち合わせや儀式をしながら、義母を知らないと改めて思った。  どんなこと言われたとか、あんなことされて困ったとか、そんなことが多く思い出され、どんな人だったのかがわからない。何かの拍子に急に義母との風景を思い出して感傷的になる。でもそこから義母の人柄へはなかなかたどりつけない。  夫はどう感じているのだろう。胸にせまるような思い出が押しよせてこないのか、押しよせてこないようにしているのか、義母に似たのかドライ。そ

雑談は、きっと聞けていれば良いし、お互い様なのだ

 急に家をあけなくてはいけなくなって、そのため近所の方にお願いすることがあった。  帰ってからそのお礼にと、行き先だった札幌のささやかなお土産を持っていった。今までもこれからもお互い様なので、相手も自分も負担にならない程度の物。  持っていくだけなら良いけど、こういう時のやり取りが50歳超えてなお苦手だ。話すのが嫌いなんじゃない。下手だなと、後で自分がイヤになっちゃう。気質上、大がつくほどの反省会がぬかりなさすぎて、そんな自分にもウンザリする。  今回は急なお願いだった

言葉を交わすのは心を通わせる喜びだと、改めて気づく年末年始

 落ち込んでしまう気分を奮い立たせるように、歩いてみたりする。  雪が降っていない日。霧が凍っているのか空気がキラキラしていた。  光る空気を写したかったけど、全然写らない。  空を見上げたらその青さにに驚く。  なんて澄んで深い青。  葉を落とした黒い枝は、新しい芽を待っている。  年末年始に思う。  リビングで並んでいても、それぞれの部屋でのんびりしていても。気配を感じながら過ごすのは、それだけが楽しみなわけではないんだ。  時々同じ時間を過ごして、言葉を交わせるか

なまりや方言で壁を低くできると良いけれど

 皆さんのnoteを読んでいて、方言が自然に出るかわいらしさよ。  きっとその地方では当たり前の言葉なのだろうけど、どういう意味なんだろうと文脈から何となく想像してみる。検索してみると「〇〇の方言」とその地方が書かれている。地方が限られておらず、少し離れている場所で使われていることがあるのもまた言葉の伝わり方の面白さ。  きっとその人は、書きながらイントネーションもその地方特有のものが頭にあるだろう。  以前に一度書いたのだけど、方言について書かれてあるのを最近ちょこちょこ

小学生の頃の「読む」楽しみを、教科書から思い出す

 小学生のころに使っていた国語の教科書って覚えていますか?  簡単に検索できるんですって。  ーとのこと。  月日は適当でも年度さえ間違わなければ良い。調べてみたら、懐かしい表紙とタイトルが次々出てきて楽しかった。  7歳の頃、帰国してすぐに小学校の校長室で、使っていた教科書について話したのを覚えている。  当時、漢字を自信満々でまちがう兄が「ヒカムラ書店でした」と、やはり堂々と言ってのけた。  アラやだ。あれはミツムラって読むのよ。母が笑って言うのを聞いて、兄が自分

話をちゃんと聞いてもらっている実感があると安心する

 あからさまに、ハッとした顔をしてしまった。  後から思い返すとなんて顔に出やすいの私。と恥ずかしくなるほど。  だけど朝から緊張していたから、ホッとしてさ~。 ***  今住んでいる地域で近くの婦人科は、ほぼ全部行ってみた。今回行ったそこは遠くて、もうそれ以上遠くには通えないから「最後の一つ」の気持ち。  田舎街だからそもそも病院が少なめ。引っ越してくると、人口が少ない地域って病院の選択肢は減るんだなと実感したし、その中で自分と相性の良くない医師しか見つからずストレスを

久しぶりに両親と会う

 数えてみてまあまあおどろいた。  3年半。両親に会ってなかった。  幸い、パソコン画面を通じて話せるようになって、度々顔を見て会話できていたので、「久しぶり過ぎて胸にこみ上げてくるものが……」みたいにはならなかった。  「いっつも喋ってるもんね」と笑い合ったけど、会って最初に母が「かせみ、大きくなった? 私が2センチ縮んだのが影響してる?」と聞いてきた。  確かに母がちっちゃくなった気がする。  存在が、とか印象が、とかじゃなくて、本当に背が小さくなったのだ。  私の両親

謎のポーズで会話する夫婦

 晩御飯が終わっても、夫と私はまだどっかり座ったまま、テレビを眺めていた。  ふと、夫が片手をまっすぐ挙げ、手首のところを曲げているのが目に入る。  時々そのポーズをするんだよな。  普段なら流してしまうけど、その日は何となく同じポーズをしてみた。  右手をまっすぐ挙げて右耳に腕を添わせ、手首をほぼ直角に曲げてみる。  すると、夫が曲げた手首の先を左右に動かし始めた。私も左右に動かしてみる。  さらに夫は上下にカクカクお辞儀させている。  「もう何もないのかなあ」