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必要なお節介と地域医療の繋がり

こんにちは、河野陽介です。

今回は、田舎の診療所で活躍されている医師について紹介します。

高齢化率が4割以上の地域とされる秋田県仙北市の「西明寺診療所」には、赴任して23年の常駐医がいるそうです。仙北市は2005年の合併まで西木村という村で、森林が多く冬は雪景色になるのだとか。

患者をはじめ家族の声にも耳を傾け、介護・生活保護といった地域サービスに繋ぐ「接着剤」の役割として活動をしてきたといいます。

幼少期に読んだ、アフリカで医療活動に全力を注いだとされるシュバイツァーの伝記に心を打たれ、医師を目指したそうです。
さらに、高校時代に「農村医療の父」と呼ばれた外科医の著書「村で病気とたたかう」に出会い、地域医療への想いが強くなったのだとか。
そして3年後の浪人を経て、秋田大医学部への入学が決まったことで、感謝と恩返しの気持ちで秋田の地域医療への尽力を心に決めたといいます。

当時は指導教授などの意向によって勤務先が決まる時代だったため、すぐに農村というわけにはいかず、研修医として配属されたのは、他県の病院だったそうです。秋田県内の病院を幾つか経験し、介護保険制度の開始とともに常駐医を求める西木村からの打診で、診療所へ赴任(当時49歳)したとのこと。

診療所では「地域医療にはおせっかいが必要」という考えの基、身体の不自由な住民を訪ねるなど、高齢者施設を回診しているのだとか。また要介護の住民への対応もあり、対象となる人を心配したご近所さんからの情報で、市やケアマネとの連携して専門病院への入院などを手伝っているそうです。

都市部なら病院の数はありますが、たった一人の医師として地域医療における課題解決など、住民の暮らしを支える使命を感じているようです。患者や家族の声に耳を傾けることで情報を集め、住民との信頼関係も大切にしているとのこと。夜間・休日も関係なく対応に追われる時があるものの、自身の望みであり、70歳を迎え「爺医(じじい)」になった今でも、灯となる存在であり続けたいと言います。

大変な思いをしたからこそ、自身の夢を叶えるだけではなく、たくさんの人の支えとなり、活躍されている貴重な先生ですね。

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