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創作のこと

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僕の絵が誰かの記憶のスイッチになること

僕の絵が誰かの記憶のスイッチになること

絵を見て、何かを感じたり、忘れていた記憶が蘇ることがある。
「ああそう言えば、子供の頃に遊んだ空き地があったなあ」とか、その後で当時の友達やその時の季節や天気、街の匂いなんかも思い出したりする。
そのスイッチみたいな役割が、絵に限らず音楽や詩などの作品にはある。

僕の絵を見て、だれかが「懐かしい」と感想をくれることがある。
そういうのって、理屈抜きに「いいな」ってなる。嬉しい。
その人の中にある

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たかだかそれくらいで、何かを作った気になってんの草。 ある展示を見て聞いた声。

たかだかそれくらいで、何かを作った気になってんの草。 ある展示を見て聞いた声。

1年くらい前、駅ビルの中にある服屋の店先で、とある展示があった。
知的にハンデのある方が入居している施設の入居者さんのもので、それがとてもよかったのでここに記しておこう。

どんな展示だったかと言うと、
手のひらに乗るくらいのほとんど同じサイズ、そしてほとんど同じような形の車の粘土細工が、展示スペースであるテーブル一面に、ダーーーっと並べられていた。数にして3桁は余裕であったと思う。

同じような

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あきらめているおかげで、新作を描き続けることができる、という話

あきらめているおかげで、新作を描き続けることができる、という話

ほとんど毎日のように絵の新作をネットに上げているとたまに「よくそんなにぽんぽん新作描けますね」と言われることがある。

そういう人の中には、絵を描こうとするんだけどいいモチーフが思い浮かばない、構図を決められない、着彩がうまくいかない、などとにかく描けないあるいは、描いても仕上げられないとかいろんな人がいるのかもしれない。

僕は絵はうまくないけど、「ぽんぽん新作を描くこと」は割とうまいほうかもし

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ダメ出しは要らん。作品は、褒めてくれる人に見せよう、という話。

ダメ出しは要らん。作品は、褒めてくれる人に見せよう、という話。

僕は毎朝絵を描いているんだけど、描き上がったらすぐ嫁さんに見せる。
「ほら、今日の絵見てよ。こんなん描けたよ。」

すると、僕の嫁さんは嘘がつけない正直な人で、「いいね」と言ってくれる日もあれば、逆に「うーん」と微妙な表情をたたえて「もっと、こうすればよかったんじゃない?」と、言ってくれることもある。

こんな、やりとりを繰り返してて思うのが、
ダメ出しって、マジでテンション下がるなあ
ってこと。

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僕の絵を「懐かしい」とご感想頂くことにちなんだ文章

僕の絵を「懐かしい」とご感想頂くことにちなんだ文章

まずはじめに、絵にご感想を頂けることって、本当にありがたいことです。
そして、これだけは言わせてください。

「とても嬉しい。だからこそ、とても嬉しいです」

「懐かしい」だなんて、とてもありがたいご感想。
僕も自分がそう感じる芸術作品は、それが詩であれ音楽であれ、映画であれなんであれ大好きだから。

誰かの作品が、鑑賞者の中に懐かしさを映し出すことの不思議。
一概に、こういう理由で懐かしさが発生

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