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和菓子が織りなす、思い出のいろどり

目を覚ますと、窓が薄いブルーの空と白濁の雲が黄金色の朝焼けに染まっていて、一枚の絵のようだった。


口からこぼれた言葉は「キレイ」の三文字で、我ながらもうちょっと気の利いた形容詞はないかしら、とゆっくりまばたきをしてからまた窓を眺めてみても、でてきた言葉はやっぱり「キレイ」だった。


「キレイ」から始まる朝はいい。


何かを眺めてキレイと思うことといえば、和菓子。
なにかのついでにパクパクと食べてしまってはもったいない。
食べずにしばらく眺めるのも、目に美味しい。


一つひとつのお菓子に、一つひとつの世界がある。
物語がある。


この時期だから逢える和菓子だから、この前逢ったのは去年だったか、一昨年だったか、何をしていたのかと思い出を反芻したり、


ふらりと、一期一会を楽しむことだってできる。


決して、
テレビを見ながらとか、
忙しいからといって立ちながら食べちゃいけない。


お茶を用意して、
一人で静かに堪能するもよし、仲良しのひとと感想を言い合ったりするもよし。


この時間に集中する。


和菓子とわたし、とか、和菓子とわたしたち、という具合に。


忙しいわたしたち。マルチタスク万歳と叫ばれるけど、
ひとつの時間には、ひとつのことをする。


限られた時間だからこそ、その時間に集中したい。


それは濃いひとときを過ごすことかもしれない。


そのひとときの積み重ねは、
味わい深いグラデーションとなって、わたしを彩ってくれる。


そんな時間の過ごし方を、和菓子は教えてくれた。


京菓子司 末富

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菓銘 白露(はくろ)

夏の終わりごろ、新暦の九月の七日か八日を白露といいます。夜のうちに降りた露が草木の葉をしっとりと濡らした風情あるお菓子


御菓子司 聚洸(じゅこう)

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菓銘 着せ綿(左)
重陽の節句。菊に綿をのせ夜露を染み込ませそれをまとい不老長寿を願う風情あるお菓子

菓銘 萩(右奥)
秋の七草にもある秋の代表的な草
外郎製は艶やかで皮がもっちりしています^^

御菓子司 塩芳軒

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菓銘 夕さり
白露のころ秋に近づく夕暮れ空を感じさせる風情あるお菓子


御菓子司 緑菴

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菓銘 花野
緑の野原に秋の草花が咲いてる風景が浮かびます^^


和菓子店青洋

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菓銘 青空の下で(干菓子3つセット)

毎月数日しか営業されてないこともあり知る人ぞ知るの人気の和菓子屋さんです
店内はまるでケーキ屋さんにきたかのようで皿に見本が並びなんだかかわいい(ヘッダー画像)菓銘は新涼


有職菓子御調進所 老松

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菓銘 玉兎

去年の今頃記事にしました。今年の十五夜、中秋の名月は9月21日だそうです
きっと今頃は店頭に並んでいることでしょう^^



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