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大河「光る君へ」(29)母として

 パリ五輪が始まって毎日アッチャコッチャと忙しく頭が追いつきません(汗)。日本メダルラッシュめでたい!!!今回は「光る君へ」五輪バージョンでいってみたいと思います(嘘です)。
※「源氏物語を読みたい80代母」のための企画です。最終回までこの形式で続ける所存。思いっきりネタバレ全開なのでご注意くださいまし。
お喋り役の平安女房ズは以下:
右近(右)、侍従(侍)、王命婦(王)、少納言(少)

侍「ねえねえ右近ちゃん」
右「なあに侍従ちゃん……て、まーた顔パッツパツじゃん。私もだけど」
侍「いやもうだってさあ!泣けない?!泣けるよねえ?!ここんとこもう情緒がグラッグラよアタシうわあああん」
右「わかるわ……限界ギリギリ突破状態から起こす奇跡もあり、一瞬の紙一重の悪夢もありで毎日寝不足」
侍「ダヨネ!諦めたらそこで試合終了なのよ!諦めない力!勝っても負けてもオリンピアン皆ヤバイくらいカッコよすぎて震えるうわあああんんん」
王「案の定ねえ二人とも」
少「(小声)侍従さん右近さん、ここ「大河」感想の記事ですよ!」
右・侍「ハッ!!!」
……諸々切り替えのため少々お待ちください……
王「わかっていたとはいえ、今回もまた辛い展開だったわね」
少「優しく頼もしい宣孝さまと、愛らしい盛りの賢子さま……理想的なご家族でしたのに。世は無常ですわ」
右「道長くんも、詮子お姉様亡くなられてついに頼れる年上の肉親はいなくなっちゃったわね。まひろちゃんにはまだ為時パッパがいるとはいえ、もはやこっちから『生活どーすんの!!』って叱りつけるていたらくだし」
侍「あれさー道長くん、ワンチャンまひろちゃんに会えるかも☆とか思ってなーい?倫子さまと明子さま、お子様巡ってもバッチバチだし癒しが欲しいんじゃなーい?」
王「それ癒しどころか余計な火種、しかも過去に遡っての火力超強いやつ」
少「私思ったんですけど……為時さま、兼家さまとの一件も頭にあったのではないでしょうか。ほら、花山院さまが親王の頃、教育係を装ったスパイとして送り込まれたことありましたよね」
右「あー確かに。あの仕事途中で断ったことで『あちら側』と見なされて干されたのよね。『特定の人に頼り切る』ってハイリスクよ」
侍「んー、為時パッパそこまで考えてない気もする!単に道長くんのお抱えだと、色々考えすぎてお腹痛くなっちゃうからイヤなんだと思うー!」
少「それもそうですね。元々真面目で無欲なお方ですから、宣孝さまのように割り切って要領よく立ち回るなんてこと無理なのですわ」
王「帝の御薬みくすりの儀の後取あととりを勤めるとか、尋常じゃないわよ。信頼されてたし好かれてたのね宣孝さま。つくづく惜しい人を亡くしたわ」

右「とはいえ、宣孝さまがもう少し長生きしてたら歴史が変わってたわよね。稀代の作家『紫式部』爆誕のために必要な要素の一つだったんだと思う」
侍「だよねー!来週はいよいよ『源氏物語』登場の巻!なんでしょ?アタシたち総出演かなー♪おらワクワクすっぞ!!」
王「それにつけても私、彰子さまと敦康親王さまが気になるわ。あの絵面、まさに藤壺の宮さまとヒカル王子よね。いや、実際にはあれほど密着はしないけど高貴なお方だから」
少「私は、若紫の姫が無邪気にヒカルさまのお膝に座られていたのを思い出しましたわ……あちこちに散りばめられた『源氏物語』の欠片を感じて、ドキドキします」
右「次回は3年後だって。五輪を楽しみつつ待ちましょ」
侍「うん!ガンバレ日本!!!全力応援!!!(アレ?)」

 今週は五輪をかいくぐって(?)の大河視聴、侍従ちゃんと同様情緒が揺らされすぎてどうかなりそうでした。いや大変。来週もますます目が離せません(どっちからも)。
 ききょう(清少納言)、久しぶりにまひろ家に来ましたね!嬉しい、このままこんな感じで交流続けてほしい。私の妄想通りにならなくても、双方の意見が違って大喧嘩!も見てみたい。ただドラマでのききょうの様子、伊周同様やり場のない怒りに囚われて余裕がなさそうにも見えます。「光り輝く華やかな定子の姿だけを書く」ことが彼女の喪失感を埋め、傷つきささくれた心の修復に繋がっていくのでしょうか。さらに周りに広めることで、故人の名誉を守り、後世に素晴らしさを残すという意味合いも加わると。

「枕草子」を清少納言自身が「広める」べく動いたかどうかは怪しいですが(たぶんない)、さまざまな政治的思惑に絡められはしたと思います。定子の兄・伊周は今後も、中宮彰子を盛り立てたい道長とは政治的なライバルであり続ける。中宮定子の「光の面」のみ書いた「枕草子」を利用しないわけはない。
 今回初めて笑顔らしき柔らかい表情をみせた彰子がどう変わっていくか、まひろがどういう経緯で宮中に入るか、和泉式部の登場などなど、今後も盛りだくさんですね。期待しかありません。
 ではではまた来週、まだ続く五輪とともに楽しみましょう♪
 頑張れニッポン!!!
<つづく>

「文字として何かを残していくこと」の意味を考えつつ日々書いています。