文章を書くことが苦手なデザイナーが、読書習慣をはじめてみた

まずはざっくり自己紹介

はじめまして。フリーランスでアートディレクター兼デザイナーとして活動しているkawakamiです。

もともと絵を描いたり工作をしたりするのが好きだった私は、そのまま美術大学に進学し、新卒でデザイナーとして会社員になりました。

会社員として9年ほど働いてきたのですが、いろいろあって今はフリーランスとして独立して2年目です。

主に、ブランディング、広告、グラフィックデザインなど....その時々にご縁があった方たちとお仕事をご一緒させていただいているので、デザインのジャンルで言えば本当に様々です。ex. 商業施設、ホテル業界、食品メーカー、アパレル、美容、車、医療、など

ステップアップの過程で直面した大問題
〜デザイナーって絵で伝えるは得意だけど、言葉で伝えるのが苦手!?〜

デザイナーとして何年か働いた後に、自然な流れでアートディレクターを目指すようになります。

そこで大問題に直面したのです......

「企画書が全く書けない!!!!!」

頑張って書くけど、膨大な時間がかかる。しかもその時間をかけて書いた企画書を、同僚、上司に見せると「言いたいことが全くわからない」と言われます。

さらに企画書に修正を加えようとすると、また膨大な時間がかかります。

し、、、しんどい、、ひたすらしんどいです。

そもそも、絵を書いたり作ったり考えたりするのが好きで入った世界。文章を書くことに時間を膨大に使うということは、自分が大好きなデザインする時間がそのまま削られることと同義です。

そう、もうしんどいのです。

もともと「絵」で表現するのが得意だからと、そうゆうことばっかりやってきたツケがここでやってきたと思いました。(何なら美大受験は筆記試験は疎かでもいいから、実技試験で高得点を稼ごう!なんて気持ちで受けたあの頃から悲劇は始まっていたのかもしれないです...)

苦手を克服するために
〜本を読んで、感想文を書いてみることに〜

ふとSNSのニュース記事で「本を読む」と良い。みたいな記事を見つけました。これはよく言われることですし、知っていたことではあるけれど、改めて問題を抱えた今言われてみると、やってみようという気になるものです。

今まで、本を読むことなど長続きしなかった私ですが、実は最近、楽しく読書することができるようになりました。(+α 言葉が苦手問題も、以前に比べたらだいぶ良い方向に向かっています)

その過程を下記にまとめておきます!

①「読書術」みたいな本から読み始める。
読書から得られる効果効能、期待値を高めて、読書することに対するモチベーションを高める。

②斎藤孝さんの「国語力が身につく教室」を読む。
そもそも文章を書けないことが課題だったので、参考になりそうと思って手に取った本。ここでもまた、本を読むことの重要性が書かれていた。

③齋藤孝さんの書籍内でおすすめされていた本の中から、興味のあるものから読んでみる。
久しぶりに文学を読んでみたら楽しかった。※社会人になってからは、ビジネス書やデザイン書みたいなものしか読んでなかった。

④アプリの「ビブリア」を入れて、読書記録と読んだ本の感想を書くようにする。
読んだ本の内容を、後になって忘れてしまうことが多いので記録できるアプリを入れることに。さらに、書くことが国語力にもつながる、みたいなことが齋藤孝さんの本で書かれていたこともあり、しっかり感想文も記載するようにする。

⑤年間100冊読書を目指してみる。
「ビブリア」で読書記録がたまることが楽しくなってきて、年間100冊を目指してみようという気持ちになる。("ビジネスマンの年収と読書量の関係性"みたいな記事を読んで、これまた安直にたくさん読んでみよう、という気分になったこともあります)

⑥本を購入するのをやめて「kindle」で読むようになる。
本を持ち歩くのは重くて億劫だし、何よりお金もかかる。そこでkindleを入れてみたら思いのほか快適で、いろんな本を読みたくなるようになる。(もともとamazon primeに入っていたので、まずは無料の本を読み漁り、その後amazon unlimitedに切り替え、より読みたい本を手軽に読むことができる環境へ。)

⑦本を読むことが習慣化された!

今ここ

3ヶ月で効果実感!?本を読んで変わったこと

本を読むようになって、3ヶ月で効果が現れました!

ちょうどこの時期、転職活動をしていたのですが...
デザイナーにとって大切な、デザイン実績を載せるポートフォリオ。
これまでも何度か制作したことがあったのですが、いつも苦労するのはデザイン意図を説明するテキストの制作。膨大な時間をかけてテキストを作って、疲労困憊しながらなんとか作り上げていたポートフォリオですが...
なんと、この時はスラスラとテキストを作ることができて、あっという間に完成!

これは読書の効果と言って差し支えないと思います!!

ポートフォリオがすぐにできるようになったこと以外にも、いろいろと良いことがあったのでご参考までに。

・企画書が書けるようになった(自分が作った企画書で直しもなくそのまま提案し、プレゼンに通る!さらに、クライアントの方にも、思いの外の大絶賛をいただき、、、大きなお仕事の流れに発展)
・打ち合わせ時に、デザイン意図をしっかり説明できるようになった。
・デザイン業務で、簡単なコピーライティングは自分で制作することができるようになった。
・メールやLINEの返信が早くなった(友人から、昔に比べて早く返信くれるようになって嬉しいと言われた※これまで返信遅くてすみませんでした...)

つまり、読書はかなりおすすめです
〜デザイナーこそいろんなジャンルの本を読んだら良い〜

文章を書く力が、そもそもマイナスレベルのスタートだった私は、このようなちょっとした変化でも、だいぶ楽に生きられるようになったように思います。

初期に読んだ齋藤孝さんの本は、読書習慣を続けるうえで個人的にとても糧になる言葉が多くあったので、引用のmemoを残しておきます。

"国語力がないと、他人と共感しあえる知性というものがないこと。"

"人間の成熟=言葉の成熟"
(言葉が成熟していないと、何かトラブルが起きた時にその状況や自分の気持ちを適切に言葉にできない。もしくは、言葉が通じる仲間内で物事を済ませて共感できるものものだけ受け取り、異なる考えを拒絶する、という限界がくる)

"「読解力」があれば、例え価値観や考え方が違ってても、相手の言っていることことの本質が理解できる。理解できるから寛容になる。人の気持ちに寄り添う「共感力」が身につく"

(国語力が身につく教室/ 齋藤孝 著)

冒頭に、アートディレクター兼デザイナーとして、様々な業種の方とお仕事させていただいていると書きましたが、デザインを作るだけなくて、その作ったデザインをいろんな職業や立場の人たちと、共感、共有しあえるよう、ちゃんと言葉で説明できる力、そしてクライアントや制作メンバーの人たちが伝えたいと思っている事を理解する力が、確かに必要なのです。

このように、デザイナーとしても必要なスキルではありますが、そもそも、上記のmemoに記載したように、本を読み、国語力を身につけ、他者と共感しあえる術を手に入れるということは、より人生を楽しく、心穏やかに過ごすために大切な力なんだろうなと思います。

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