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【KAWAII探訪】vol.2 奈良県*三輪そうめん編(後編)

三輪そうめんの工場を訪ねて

日本各地に古くからあるものやことを訪ねて、まだ見ぬ「カワイイ!」との出会いを探す『KAWAII探訪』。第二弾では、夏の風物詩としてもおなじみの“そうめん”発祥の地、奈良県桜井市を訪れました。

前編ではそうめんが誕生したストーリーや、知られざるそうめんの豆知識などをご紹介しました。後編では、創業から170有余年続く三輪そうめんの老舗『池利』の工場にて、手延べそうめんの製造現場で出会った「カワイイ!」をお届けします。

手延べそうめんの原料はとてもシンプル

小麦粉、塩、食用植物油、そして水だけで作られるそうめん。
限られた原料で製造するからこそ、池利ではその一つひとつにこだわることで、おいしさを追求しています。

また、三輪そうめんは“こし”の強さが特長のひとつ。それを生み出す小麦粉は、たんぱく質の含有量が11%以上の強力粉・準強力粉を使用することが「三輪そうめん」と呼べる基準になっています。

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職人の技――その日によって加減を変える

選りすぐられた原料ともうひとつ、おいしさのヒミツは熟練した職人さんの技にあります。

製麺技能士検定(手延べそうめん類製造作業)に合格し現場で腕を磨いた職人さんは、その日の気温や湿度などの天候条件を読み、食塩水の濃度を調整。小麦粉と練り合わせたときにいい具合の柔らかさになる加減を経験によって身につけているのです。そして、これこそが細く長く延ばすことができるポイントに。柔らかすぎたり固すぎたりすると、延ばす工程でちぎれやすくなってしまうそうです。見た目同様に、ものすごく繊細!

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“より”をかけながら引き延ばしていく

手延べそうめんをはじめ「手延べ干しめん」の定義はJASの規格で次のように定められています。

“小麦粉に食塩水を加えて練り合せた後、食用植物油又はでん粉を塗付してよりをかけながら順次引き延ばしてめんとし、乾燥したもの” 
出典:農林水産省ホームページ

食用植物油を塗られた団子はいくつかの工程と熟成を経て、機械によって1本が30cmくらいの長さまで引き延ばされます。

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まだまだ太いですが、だんだんそうめんに近づいてきた……。
また、JASの規格では「手延べほしめん」について、さらにこのように定められています。

小引き工程から門干し工程までの間において、めん線を引き延ばす行為のすべてを手作業により行っていること
出典:農林水産省ホームページ

そう、機械めんと手延べめんの最大の違いともいえる「手作業によって引き延ばす」ということ。現在は一部機械も導入されていますが、今回は特別に、昔ながらの手延べ作業を体験させていただきました。

驚くほど延びる!弾力がすごい

手延べ

2本の棒にかけられた麺の片側を固定し、もう片方を掴んで後ろに引っ張っていきます。思ったよりも弾力があるので少し力を入れないと延びません。だけど強く引きすぎるとちぎれてしまいそうでドキドキ……。でも心配無用!職人さんが仕込んだ絶妙な柔らかさの麺は、ちぎれることなくびよ~んと気持ちよく延びてくれました

2m以上に延ばしたら“はた”に掛け、2本の長い箸のような棒を使って分ける作業を行います。

はしわけ

たとえるなら、楽器の弦を弾くような感覚――ピンと弾力があって、箸を上から下ろすとするすると麺が二手に分かれていきます

こうして手作業で延ばされためんは、乾燥させるためにしばらくそのまま置かれます。

“そうめんの滝”のような神秘的な景色がそこに

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訪れたときはちょうど『カワイイ三輪そうめん』用の紫いもの色麺を製造中。パープルのそうめんがずらりと干されている景色は、美しく、そして迫力がありました

乾燥が終わると機械で裁断し、束ねてできあがりです。ちなみに、そうめんの長さは19cmと全国統一で決まっているそう(豆知識)。

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裁断後には、短いものや不ぞろいなものがないか目視で確認。最後まで人の手による細やかな作業に感動をおぼえます。

(製造工程をもっと詳しく知りたい方はこちらをぜひご覧ください)

そうめんをこんなにも愛おしく思えるなんて

“そうめんのふる里”を訪れて、探訪メンバー一同は、それまで抱いていた「そうめん」へのイメージがガラリと変わりました。

特に三輪そうめんは、全国の手延べそうめんのなかでも“はじまり”であり、江戸時代の美食カタログ『日本山海名物図鑑』では日本一と絶賛されていた唯一無二のそうめんです。

その歴史ある三輪そうめんを現代に受け継ぐ人々の想いは、胸を打つものがあります。

「伝統を守り続けるためには、変わらないことだけでなく、変えていくことも大事」そう池田さんがおっしゃっていたことがとても印象的でした。

色麺の種類を増やしたり、KAWAII COMPANYとコラボしたり。その時代に合わせて池利がさまざまなチャレンジをするのは、ほかならぬ三輪そうめんを守るためなのです。

そこまで大切に想われ作られていることを知ってからは、三輪そうめんがキラキラとまるで絹糸のように輝いて見え、なんだか愛おしく思えます。
そして、そのとても細い一本たりとも取りこぼしたくないと、箸でやさしくすくい上げては、ありがたく味わうようになったのでした。

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「池利」本社前にて社長・池田利一さんとマルチ―、チャーミー

《DATA》
池利
WEBサイト:https://www.ikeri.co.jp/ (オンライン販売あり)

見た目も味もたのしめる『カワイイ三輪そうめん』

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池利とのコラボレーションで誕生した、5つの色と味わいがたのしめる三輪そうめんのセット。KAWAII COMPANYのイメージビジュアルがプリントされた木箱でおめかしされて、贈りものにもぴったり。カラフルな麺をいかして、写真映えする盛り付けにチャレンジするのもたのしいです。

カワイイそうめん

◆前編はこちら


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