#041 実話だからこその感動、「ディアファミリー」鑑賞記録🎬
ディア・ファミリーという映画を見てきました!
娘の病気に対してやれることは全部やるという父親(実在)の姿に感動しました。父親の行動力・・・。この辺りは見習いたいです。
※ここから先はネタバレを含みますのでご注意ください
娘の心臓の病気に対して、名古屋の病院で治療は不可能と言われて絶望するも、東京の病院、名医のいる長野の病院、アメリカの病院など各地を巡ります。手帳のリストを見る限り、少なくとも20の病院は巡ってそうな印象でした。命を救えそうな先生のところ全部回る熱意が素晴らしいです。
現代の医学では治療不可能らしい。「じゃあ、どうする?」
セカンドオピニオンをたくさんもらう過程で、現代の医療技術だと娘の心臓の治療は無理ということがわかってきました。娘の寿命は10年。ここで諦めてしまっても仕方がありません。
しかし、坪井さんは違いました。
じゃあ研究機関と協力して人工心臓つくってみよう、となったのです。坪井さんは医療機器のメーカーに勤務しているわけでも医療の知識があるわけではありません。「あきらめる10年」ではなく、「やってみる10年」を目指したのです。決断に対して、奥さんのサポートも後押しになったと思います。
坪井さん(父親)の「やってみなはれ」の精神は、結果はどうあれ「やれることはやった、あとは天命を待つのみ」という状態になるのでどんな結果になっても後悔は一番少なくすみます。もちろんダメ元ではなく、絶対に救うという覚悟のもとで挑戦しているのですが。
熱意には個人差がある「じゃあ、どうする?」
坪井さん(父親)と人工心臓研究チームとの開発に対する熱意の差が印象的でした。研究室のメンバーは当初モチベーションの低く描かれていました。
一刻も早く人工心臓を実用化したい父親と、なんとなく配属された研究生との研究に対する温度感の違いが浮き彫りになります。菅野美穂(母親)は、「彼らにはタイムリミットがないから」とつぶやきます。研究活動は、差し迫ったリミットがないのでちんたら見えてしまうように思います。「将来誰かを救うかもしれない技術」を開発するのと、「10年以内に死ぬことがわかっている娘を救うための技術」を開発するのとではあまりにモチベーションが違います。予算申請に失敗すれば必要な機材が到着するのに1年延びます。「時間がないんだ!」というタイムリミット(と資金力)があれば、研究と実用化は加速するのだと実感しました。
バルーンカテーテルの初使用シーン
厚労省の許可は降りていますが院内で導入が決まっていないプラスチック製の弁を使用した長岡先生(元研究生)の判断は、痺れました。院長の許可なく臨床で使用して何か不具合があった場合は医師免許剥奪どころの騒ぎではありません。自分でも製品の長年耐久性試験や評価に携わっているからこそできた判断だと思うのですが、スリルがありました。この映画の山場ですね。
実話について
IABPバルーンカテーテルの開発の話は実話にのようで、愛知県春日井市には工場があり、坪井家や長女、三女は実在するようです。実際に17万人もの人が救われているとエンドロールにはありました。東海メディカルプロダクツの会社紹介を読むと、映画と同じく鳥肌が立ちました。また、アトムの心臓という小説も
※作品では坪井さんと紹介されていましたが、本当は筒井さんということなのでしょうか
終わりに
「じゃあ、どうする?」という菅野美穂さん演じる坪井さんの奥さんのセリフが印象的でした。一つの策がダメだと分かった時に、諦めずに次のステップをどうするか。ただ生きて死ぬだけではなくて、何かを残すことに精力的な発想術、思考術を学んだ気がしました。光石研演じる石黒先生は意地悪でしたね〜。医療系の製品開発プロセス〜販売までの一連の流れが2時間で理解できて勉強になりました。
参考
娘の心臓病治療のために起業し 初のIABPバルーンカテーテル国産化を果たす
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