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【初出版『最強の法則』100plus】 vol.104:作家を目指す「5つの新ステップ」

前回に続き、
ミリオンセラー作家・本田健さんとのクラハ対話で教わったこと、気づいたことをお話します。

作家、あるいは著者を目指すステップは、数年前に比べて激変しています。
簡単に言えば、
企画書を書き、編集者と知り合い、企画を通す――という旧来の手順では通用しなくなってきているのです。
その大きな要因は、3つあります。
長引くコロナ禍、出版環境の変化、既存メディアの弱体化とSNS隆盛という点です。

つまり、この時代に合ったステップを踏んでいく必要があるのです。
そのステップとは、下記です。

1)書く内容、テーマを決める
2)読者、共感者を作る(ブログ、Facebook、Twitter、Instagram、YouTube、TikTokなど)
3)コンセプトメイキングと販売戦略を練る
4)企画書をまとめる
5)編集者、出版社と出会う

「あれ? 企画書をまとめたり、編集者と知り合うのは最後のほう?」と不思議に思う方もいるでしょう。
しかし、企画を採用される方を見ていると、実際にこの過程を踏んでいることが多いのです。

一つひとつが論じれば長くなりますので、簡単に見ていきましょう。

1)書く内容、テーマを決める

私のこの連載記事で言えば、「出版に関する基礎知識や最新事情を初心者の方に向けて伝える」というテーマになります。
テーマは大きい枠で構いません。
たとえば、「幸せな人間関係の作り方」「一生お金に困らないライフプラン」など、1行で伝えられるものがテーマです。

2)読者、共感者を作る(ブログ、Facebook、Twitter、Instagram、YouTube、TikTokなど)

1)のテーマに関心をもち、共感し、読んでくれて、有料のコンテンツ(=書籍)を購入してくれる方を育てていく過程です。
わかりやすくいえば、ファンづくりですよね。

以前も述べましたが、出版社側も、SNSのフォロワー数をファン数を測る一つの指標として、最低限のラインを著者候補に求めるケースが増えています。
「最低〇万人のフォロワーがいないと採用できない」などと公言する出版社があるのはそのためです。

3)コンセプトメイキングと販売戦略を練る
これが最も難しいかもしれません。
「幸せな人間関係の作り方」というテーマであれば、「幸せな人間関係」の定義作りから始まり、その具体的な方法まで固める必要があるでしょう。
その一般的なテーマの中で、あなたの独自性はどこにあるのかも重要な点です。

そして、そのテーマに沿った書籍をどのように売っていくのか。
これまでお話してきましたが、宣伝プロモ―ションの方法や販売ルート、SNSでの拡散、応援グループの結成まで、著者側である程度考えておく必要があるでしょう。

本田健さんのベストセラー『happy money』にしても、この段階にくるまでに数千万円の費用と数年という期間が必要だったそうです。
健さんの場合は、世界の出版市場を相手にしている企画ですので、スケールが違いますが、それだけ重要という証ですね。

こうして、ようやく
4)企画書をまとめる
5)編集者、出版社と出会う
のステップに進んで、形にすることができます。
この2つの段階はこれまでの連載で述べてきたので、詳細は省略します。

実際の作業は全てのステップを順番通りではなく、同時並行でやっていくことが必要でしょう。
「大変だなー」と思う方もいるでしょうね。
私もそう思います(苦笑)。
紙書籍の商業出版という点では、
それだけ作家・著者になるハードルが上がってきていると言えるかもしれません。

とはいっても、恐れることはありません。
この連載では、1つひとつの疑問や不安に対してお答えしていきます。
次回以降は、これまで皆さんに寄せられたご相談内容や素朴な疑問に関して、1つずつお答えしていく形にしたいと思います。
個別の事情を書くことはありませんので、ご安心ください。
ではでは!

書籍を出版したい方を支援するグループを立ち上げました。 上から目線で出版に向けての指導やプロデュースをするという形ではなく、 著者が出版して目標を達成するまで、共に歩んでいく――そのような関係性を「出版パートナー」と呼び、私たちの理想形としています。 よろしくお願いいたします。