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呪いの言葉

川口市出身の自称読書家 川口竜也です。

次の仕事への不安を励ましてくれた田中あき子さん、先日素敵な記事をお見かけしました。

田中さんも波乱の日々を送っていたそうだ。今なら受け流せるような言葉も心を縛り付ける呪いとなり、前に進む勇気を挫いてしまう。

言葉は人を慰め、励ましてくれる。
けれども言葉は、ときに呪いになって、いつまでも人の心を縛りつける。

田中あき子さんの記事より抜粋

言葉は励ましの力にもなれば、人の心を蝕む呪いとにもなる。

中学生の頃だったか、文化祭的なものの準備のために作業をしていた頃、同級生に言われた言葉が、未だに根深く残っている。

「川口君って不器用だね」

そんなことをいつまでも覚えている私は執念深い奴だろうか。いまでも仕事中にその言葉が頭の中を過る。

去年の事務職時代、お客様の対応で大きな失敗をしてしまい、会社に迷惑を掛けてしまったことがある。

明らかに私の常識不足であるため、もう同じミスは繰り返すまいと反省したけれども、その時上司から言われた言葉には流石に堪えた。

「別に川口君に成長してほしいとは思ってないし、(雇おうと思えば)他に人はいるから」

仕事に期待されていないならば、一体何のために働こう。
でも働かなければ食っていけない。時給が良いから渋々働く。
それでも上司の顔を見る度に、その言葉が思い起こされる。

わかってますよ、自分が会社に期待されていないことなんて。

呟いてみると、涙が溢れてしまう。

心の呪いは、ドラクエのようには簡単に癒せない。

でも、呪いがかかっていても戦わなければならない時がある。

戦って生きる道だってあったのに、それを選ばなかったのは私自身だ。
呪いのせいにしちゃあいけない。

田中あき子さんの記事より抜粋

呪いの言葉は、言葉によって癒せるかもしれない。

大丈夫、君ならできるよという言葉
心揺さぶる名言や音楽
素敵な物語やエッセイに記事

心の呪いを癒やす言葉といえば、大学生の頃に読んだ柚木麻子さんの「本屋さんのダイアナ」新潮社のフレーズを思い出す。

「リュークス、リュークス、フィルフィルルー。なんびとたりとも、このダイアナを縛ることはできない。私に命令できるのは、この世界で私ひとりだけ……」

柚木麻子「本屋さんのダイアナ」新潮社より抜粋

呪いは"のろい"であり、"まじない"でもある。
まじないには災いや病気を除くという意味もある。

どんな状況であろうとも、心までもは奪われない。
誰一人として、この私を縛りつけることはできない。

心に呪いがかかったならば、豊かな言葉で心を満たそう。それではまた次回!

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