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正解のない問いを考える

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

駅構内を歩いていると、無料で配布している雑誌が目に留まる。情報満載なのに無料配布だからと、つい手に取ってしまう。

先日通勤中に手に取ったのが、産経新聞社が発行している「メトロポリターナ」9月号。東京メトロ53駅にて配布しているそうだ。

9月号の特集は「防災」について。矢守克也さんの「被災地デイズ」弘文堂の中にある31の問いに対して、カードゲームを通じて考えてみようという取り組みだった。

私が記憶している大きな災害と言えば、もう10年以上前になる東日本大震災。

当時は学生だったため、災害について主体性を持って考えることに実感がわかなかったが、ある種自立した生活をしている今となっては、考えねばならないことも多い。

被災地から自宅に徒歩で向かう途中、コンビニに寄ると陳列棚の商品が少なくなっており、なかでも飲料はペットボトルの水2本のみ。2本とも買う?

同雑誌より抜粋

会社で地震に遭遇。家族に電話をするがつながらないなか、部下の安否確認もしなければならない。仕事を優先する?

同雑誌より抜粋

このような問いに対してカードゲーム方式で考えるものがあるらしい。

意図としては、自分の意見のみならず、他人の意見や多数派・少数派意見の両方を知ることが大事だからだ。

上記のような問いは正解がない。YESとNOどちらかを選んだとしても、賛同もあれば反対もある。

折衷案を取るにしても、完全に2分割することも難しい。災害時の選択は、未来よりも現在、今目の前の問いに答えねばならない傾向にあると思う。

正解はない問いというものはいくつもあるが、考える機会がないとなかなか考えられないし、そもそもどこまで真剣に考えられるかも疑問である。

いざとなったら生きるために、なりふり構ってられないこともあるだろう。伊坂幸太郎さんの「終末のフール」のごとく。

私自身、かつての大震災を経験したといっても、所詮は計画停電やスーパーで商品が並んでなかったくらいの記憶しかない。

学生の頃、仙台市の両親の知人を訪れた時、地震で壁に亀裂が入ったと言って見せてくれた。

被災地から遠いところでは、実感できるものも違う。その亀裂のように、小さくても深い差がある。

だとしても、自分だったらどう行動するのだろうかと、考えておくことは大事だと思う。当然、災害に遭ったらそれどころではないかもしれないが、だからこそ、右往左往しない考えを持っていたい。

もちろん、災害が起こらなければ一番だけれどもね。それではまた次回!

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