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こすぎの大学で得たノウハウを共有財(コモンズ)に【2021年度版】

僕が住まう街、武蔵小杉で2013年9月にスタートしたソーシャル系大学「こすぎの大学」。毎月第2金曜日にイベントを開催しながら培ってきた地域デザインのノウハウ。2016年から毎年更新しながらノウハウ集として公開しています。


「生活者視点の思考」と「自分たち事としての行動」

全国にはソーシャル系大学が約80校あると言われています。

こすぎの大学を通じて市民が主体のコミュニティによる「生活者視点の思考(アイデア)」と「自分たち事としての行動」(アクション)によって地域課題が解決され、価値創造につながっている様子を一番間近で体験してきました。

これらの思考と行動は勝手に生み出されるものではなく、生み出すための場づくり(環境)や関係性づくり(仕掛け)にノウハウがあることも実感し、自分たちが住まう街だけでなく、他の地域の活性化にもつなげたいという思いからノウハウ集を作成してWEBで公開し始めました。

市民参加型街づくりコミュニティのノウハウ集

最初にノウハウ集を公開したのが2015年度末(2016年3月)。19個のノウハウでした。

ノウハウと書きましたが、例えば、お互いにニックネームで呼び合うことでフラットな関係性を演出するなどの小さなノウハウの集合体です。一つひとつは小さなノウハウですが、それらが重層的に相乗効果を生み出して大きなチカラになります。

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8年半で培ったノウハウは46個

2016年3月に初版を公開した後、毎年度末に新規のノウハウを追加して更新しい続けています。

2015年度(2016年3月公開) 19個
2016年度(2017年3月公開) 25個(+6個)
2017年度(2018年3月公開) 29個(+4個)
2018年度(2019年2月公開) 31個(+2個)
2019年度(2020年3月公開) 37個(+6個)
2020年度(2021年5月公開) 42個(+5個)
2021年度(2022年4月公開) 46個(+4個)

2021年度はCOVID-19と向き合い続けている中、通常授業やサブコミュニティ(部活動)の実施判断などを通じて企画運営のノウハウを4個追加しました。

2021年度に追加したノウハウ

パズル型でなく、ちぎり絵型のチーム
通常の組織は目的を達成するために効率を重視する「パズル型」で、一つでもピースが欠けると不安や不満を抱いてしまう。
強制でなく共感で集まった組織だからこそ、その時に存在するリソースで最適な絵を描く「ちぎり絵型」を前提とする。

過去を振り返り、自コミュニティ肯定感を抱く
自己肯定感が低いと言われる日本人。コミュニティ活動を通じても同様かもしれないけれど、時には過去を振り返ることで実績を実感して自分のコミュニティへの肯定感を抱くことができるはず。

期限付きのサブコミュニティ(部活動)
こすぎの大学の参加者が自主的に立ち上げる「部活動」。仕事の都合やモチベーションなどの外部要因もあり、部活動を継続し続けるのは難しい。
2021年9月に立ち上がった「サウナ部」は翌年のサウナの日(3月7日)をゴールにして月イチで開催した期間限定の部活動。終わりがあるからこそ、負担を軽減して楽しみながら取り組める。

サブコミュニティ(部活動)の中止(延期)の判断は事務局が率先する
COVID-19の状況下、感染対策のため、リアルイベントは慎重に開催する必要がある。サブコミュニティ(部活動)のイベントの実施判断も部長に委ねるのでなく、事務局が率先して部長の負担を軽減することに努める。

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46個のノウハウは僕らの財産であると同時に共有財(コモンズ)に

こすぎの大学を通じて得たノウハウは僕らのかけがえのない財産ではあるものの、市民主体のコミュニティによる地域デザインが他地域にも広がる一助にしてほしいと考えて、共有財(コモンズ)としてslideshareで無料公開しています。

地域デザインに関心のある方のお役に立つことができればうれしいですし、また、みなさんのノウハウもお聞きしたいです。お互いのノウハウを共有することで、さらなる地域課題解決や価値創造につなげていきたいと思っています。


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