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煩悩放出 〜悩みの科学〜

この記事は、「みんなのためのセルフケア Advent Calendar 2020」にエントリーしています。

前日の佐藤さん(@tkm_idein)が超良いnoteだったよ、とたくみふなさかから謎のプレッシャーを掛けられながら執筆しています。

改めまして、くうるという会社をやっている武智勝哉と申します。

今回はぼくがお坊さんやお寺という特殊な業界と事業を立ち上げる中で少しずつ理解してきた「悩みの科学としての仏教」についてお話ししてみたいと思います。あくまでも無宗教者代表としてほんの少し仏教に齧っただけの立場での記載となりますので、気楽に、かつ優しい目で見てください(笑)

1. パーフェクトヒューマンが教えてくれている

今回言いたいことのすべてはあっちゃん(オリエンタルラジオの中田敦彦さん)が言ってくれてるのでぜひ見たことない方はこちらのYouTubeをご覧ください。

2. 悩みとは「心の反応」

人の悩みというのは7つの欲求を持つが故の心の反応だとされています。

▼ブッダの7つの欲求
・生存欲
・睡眠欲
・食欲
・性欲
・怠惰欲
・感楽欲
・承認欲

ブッダ(お釈迦様)はこれらの7つの欲求による心の反応、あるいはその反応の持続こそが悩みだとし、その苦しみのメカニズムを解明しようとしていたとされています。

3. 苦しみを理解する

仏教は決して、「神や仏を信じれば救われる」と信仰を強制するものではなく、苦しみを理解して解放されるための思考法、その科学とも言われています。

苦しみを理解するための手順はたった3ステップ。

STEP 1:ラベリング(言葉で確認する、書き出す、止める)

各種瞑想法により詳細は異なりますが、最初の工程で重要なのは「吐き出すこと」です。自分が感じたままを紙などに吐き出すことで、少なくともモヤっと感じているだけの状態から抜け出すことができます。

STEP 2:感覚を意識する

言葉を吐き出すことができたら、その前後の体の状態を意識していきます。例えば、「今日はうまくいかなかった」と思っていたとしても、人間関係でうまくいかなかったときと仕事でうまくいかなかったときでは、感じられる体の感覚が異なっていたりします。なので、悩み・モヤっとした感情を抱いたときは、言葉にしながら目を瞑って体の感覚を意識することで、より自分の状態を正しく把握することができます。

STEP 3:分類する

言葉として吐き出して感覚を正しく意識することができたら、次に悩みの種別分けを行うと良いそうです。動画では主に貪欲・怒り・妄想の3つに分けられるとされており、ここまで理解を進めることができれば悩みを悩みのままモヤっと持ち続けないための準備ができるとされています。

もちろん仏教における悩みの科学的思考法はまだ奥が深いものです。しかし、基本は「苦しみを理解する」ところから始まります。わたしもまだまだ勉強途中なので、一旦今回のご紹介はここまでとしたいと思います。

4. サプリメントとしての仏教

仏教と現代日本人(無宗教・多宗教)を考えると、マインドフルネスや禅の有用性・面白さは一部で取り上げられているものの、年々と距離が生まれている状況です。

仏教という宗教は悟りに至り、仏様や極楽浄土を信じ、苦しみや欲求から解放されることにあるのではないかと思ってしまう方が多いと思います。昔のように、われわれ日本人にとってWindowsやiOSのようなOSとしての仏教というポジションが失われているのは事実です。檀家制度やお墓の引継ぎで仏教から距離を置きたくなっている家庭も多いことでしょう。

ただし、少しご紹介したように仏教にはちょっと生活の中に取り入れると心が楽に軽くなる考え方や言葉が詰まっています。それらがスティーブ・ジョブズや一部のリーダーに取り入れられ、彼らの独自の解釈やビジネスの中で変容してまた日本に伝わっているという点も面白いものです。

根元としてブッダが作った仏教、そしてわれわれ日本人に根付いてきた日本仏教というものをサプリメントのように少しずつ取り入れることで、普段抱えている悩み・モヤモヤを解き明かすヒントがあるかもしれません。と、いうお話でした。

ちなみにわたしが1番好きな仏教用語は和顔施(わがんせ・わげんせ)で、笑顔でいることが布施(誰かに奉仕する行為)なんだよ、って考え方です。ほかにも「席を譲る」という床座施(しょうざせ)という布施のスタイルもあり、現代の電車での席の譲り合いを言っているようで少し面白くないですか?

5. 日常から仏教に触れられる機会がある?

そんなこと言っても、コロナでお寺とかいけないし、そもそもコロナとかなくてもお寺に行ったりお坊さんに会う機会ないから仏教をサプリメントのように日常的に触れられる機会なんてないじゃん。と思ったあなた。そんなあなたに朗報です。

12月8日に「あなたのためのお坊さんアプリSion(しおん)」という、日常の心の動きをラベリング(吐き出す)することで、お坊さんがリプライをくれるという悩みを理解するためのアプリがリリースされました。

そうです、このアプリは株式会社くうるからリリースされています(笑)

iOS / Android 両ストアでダウンロードできますので、ぜひお手元に置いてください。いまのあなたに必要なくても、ちょっと弱くなったあなたに必要かもしれません。

日々こんなやりとりが繰り広げられています。

iOS の画像 (12)

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6. 誰かを大切にできるあなたへ

もう一つこのアプリの優れている点、みなさんにご理解いただいてご協力いただきたい点は、「自分の大切な人に紹介できるアプリ」であることです。

通常、メンタルヘルスケアやカウンセリングを行うアプリの場合、どうしても「精神を病んでいる人が使う」といイメージがあり、「あなたを心配しているよ」というつもりで薦めても「あなたは病気だと思ってるよ」と伝わってしまうのではないかと懸念して、紹介しづらいことがあると思います。

でも、わたしたちのアプリはあくまで「日常的な悩みを吐き出す」「自分の悩みを理解する」ためのアプリなのでどんな人にも必要です。どんな人でも使ってほしいと願っています。「自分も使ってるよ」と言いやすく、「使ってみなよ」「面白いよ」って言ってもらえるアプリを創り続けます。

今をちょっと生きやすくする思考法として、そのためのアプリとして、あなたとあなたの大切な人の手元にSionを置かせてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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