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回復の呼吸をマスターせよ
誰しも学校で休み方なんて学ばない.休日になれば,みんな自然と休みになるし,仕事から離れることこそを休むことと考える.
しかし,ストレスの多い忙しい日常から少し休日を得ることで本当に「休む」ことができるのだろうか?
本書では,どのくらい休むかではなく,どう休むかが重要と解き,具体的な7つの脳の休息法を提示する.
脳の休息法1:マインドフルネス呼吸法
過去の失敗や将来の締め切りなど,過去や未来の出来事のことを常に意識してしまうと脳は疲れる.
「今,ここ」に意識を向ける方法こそが,マインドフルネス呼吸法
1.基本姿勢をとる
椅子に座って,背筋を軽く伸ばし,背もたれから離して,お腹はゆったり,手は太ももの上,足は組まない.目は閉じる.
2.身体の感覚に意識を向ける
接触の感覚:足の裏と床,お尻と椅子,手と太もも,体が地球に引っ張られる重力の感覚.こういった意識付けにより,現在に意識を向けることができる.
3.呼吸を意識する
鼻を通る空気,空気の出入りによる胸やお腹の動き,呼吸の切れ目,それぞれの呼吸の深さ,吸う空気と吐く空気の温度差.
呼吸にラベリング(秒数を頭の中で数える)するのも効果的.
4.雑念が浮かんだら
雑念が浮かんだ事実に気づき,注意を呼吸に戻す.呼吸は意識の碇.
1日5分でも毎日続ける,同じ時間,同じ場所でやる.脳は習慣が大好き.
脳の休息法2:ムーブメント瞑想
気づくと考え事をしていたりする状態:脳の自動操縦状態を脱する瞑想
1.歩行瞑想
手足の筋肉,関節の動き,地面と接触する感覚に意識を向ける.
「右,左」みたいにムーブメントにラベリングしても良い.
2.直立瞑想
足を肩幅に開いて立ち,伸ばした両腕を左右からゆっくり上げていく.
腕の筋肉の動き,血液が下がってくる感じ,重力に意識を向ける.
腕が上まできたら,ゆっくり下に下げていく.これを繰り返す.
3.座位瞑想
肩を後ろから前にゆっくりまわす
筋肉や関節の動きに細かく意識を向ける.1周したら逆向きも.
4.その他の瞑想(というかなんでも?)
日常生活の中で,ルーティーンと合わせて,ムーブメント瞑想すると習慣化しやすい.
脳の休息法3:ブリージングスペース
脳の疲れを引き起こすストレスに対する認知を変え,余裕を生み出す.
1.ストレスの影響に気づく.
マインドフルネス瞑想の基本姿勢をとり,ストレスの原因を1つの文にすることで,認知の歪みを客観化する.
その文を心で唱えたとき,心や身体がどう反応するかを観察する.
2.呼吸に意識を向ける.
呼吸にラベリングすると,身体の緊張が緩んでいくのを感じる.
3.身体全体に意識を広げる.
身体全体で呼吸をするイメージ.
息を吸い込む時,ストレスに反応した部分に空気を吹き込むようなイメージをする.呼吸によって,そこがほぐれていくイメージを持つ.
そして,意識を周囲の環境にも広げていく.
脳の休息法4:モンキーマインド解消法
頭の中に繰り返し現れる様々な雑念がある状態=モンキーマインド
雑念そのものに対する認知を変える,繰り返しやってくるその雑念に名前を.
1.雑念を捨てる
思考にラベリングし,何度も考えたという事実に気づく.
もう十分と思考を頭の外に捨てるイメージを持つ.
2.例外を考える
同じ雑念は同じ前提から.その考えが当てはまらない状況を考える.
3.賢者の目線で考える
自分が尊敬する人や偉人ならどう考えるか.
雑念そのものと雑念を抱く自分とを同一視しない(客観化).
4.良し悪しで判断するのをやめる
「今,ここ」以外の基準で物事を評価していないか.
ノンジャッジメンタル=判断しないを意識する.
5.その雑念の由来を探る
その雑念の根源を探す.自分の深い願望から考える.
雑念=電車.自分=プラットフォームで考える
脳の休息法5:RAIN
RAINの4ステップで怒りや衝動に流されないようにする
1.Recognize
自分が怒っている状態を認識し,怒りの感情と怒っている自分を同一視しない(客観化).
2.Accept
怒っているという事実を受け入れる.評価を下さず,そのまま許す.
3.Investigate
怒った時に身体はどういう反応をするかを検証する.
4.Non identify
自分の感情を個人的に捉えない.
怒りを突き放して,他人事で考えてみる.
脳の休息法6:やさしさのメッタ
負の感情を正の感情にすることで,脳の疲れを抑える.
1.マインドフルな意識状態を作る
通常のマインドフルネス瞑想を10分続ける.ネガティブな感情から「今,ここ」に意識を向け直す.
2.ストレス原因をイメージする
心身の変化に意識を向ける.
3.心の中でフレーズを唱える
「あなたが健康で心やすらかでありますように」
脳の休息法7:ボディスキャン
身体の疲れや痛みを脳からリフレッシュする(回復の呼吸)
1.横たわって呼吸に意識を向ける
椅子に座っても良い.お腹が上下する感覚を意識.
2.左足のつま先に意識を向ける
足が靴や靴下に触れる感覚,足の指が隣の指と触れ合う感覚を意識.
3.身体をスキャンする
左足つま先からスキャンする.息を吸う時,鼻から入り左足つま先に吹き込まれる.吐くとき左足つま先にある空気が身体を通って,鼻から出てくるイメージをする.
4.同様のプロセスを身体の他の部位に拡大する.
左足つま先,左足全体,右足,左右の手,頭や腹部も.
痛みがある部分を観察し,痛みの強さ,性質のゆらぎに気づく.
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