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オンラインミーティングではマイクでコミュニケーションの質が変わる

オンラインミーティングやオンラインワークショップでデバイスによってその場の没入体験に影響することを以前、noteに書きましたが、今回は音声入力デバイスと、そのデバイスがオンラインコミュニケーションの質を高めることについて書いてみます。

オンラインコミュニケーションにおけるストレス

オンラインコミュニケーションにおいて、視覚以上に聴覚から得られる情報は多いです。場合によっては耳だけで参加しているケースも多いのではないでしょうか。
そして多くの人がミーティングやイベントに「ながら参加」していることが多いかと思います。
ながら参加している人たちはこの聴覚からの情報、つまり話し手の声を聞いているわけですが、その際に以下がストレスにつながるものとして挙げられます。

1. 話し手の声がクリアに聞こえない/ノイズが入っている
2. 話し手から意図しない環境音が聞こえる
3. 話し手以外の人から意図しない声や環境音が入る

短時間であれば、そこまで気にならないかもしれませんが、長時間、また集中することが求められる場合、これらはストレスとして積み上がって行くものになり得るでしょう。
そして、人は思った以上に無意識に音を発しています。本人は気がついていなくとも、ミーティングに参加している人のキータイプ音やちょっとした動作によって発せられる音を拾ってしまい、それが他の参加者にストレスを与えることになっています。
人は「音を聞き分ける」ことで無自覚に消耗しています。
上述のような環境音や、ノイズが入った音声の中から人の声を聞き分ける。そこで消耗してしまうと、本来その場で行うことができたコミュニケーションの一部しか実現できていないかもしれません。

マイクから入力される音声を確認してわかること

オンラインミーティングやワークショップに参加する際に、人によってその環境は様々だと思います。
オンラインのそういった場に慣れている人であれば、イヤホンやヘッドホンを利用しているかもしれませんが、入力デバイス、つまりマイクについてはそこまで気にしていないことが多いのではないでしょうか。
実際、イヤホンやヘッドホンに付属、または一体となっているマイクを利用している人が大多数かと思われます。もちろんそれでも問題はないのですが、そのマイクから入力される声が相手にどのように届いているかを把握している方はあまりいないでしょう。
試しにオンラインミーティングの際に録画が可能であれば、録画してみて、自分の声がどのように聞こえるかを確認してみてください。
自分が思っていたように聞こえるか、そうではないのか。どのように聞こえるでしょうか?

私自身、オンラインミーティングの機会が増え始めた初期はゲーミングヘッドホンを利用していたので、そのヘッドホンに付属のマイクを使っていて、それで問題ないと思っていました。
そんな時にオンラインイベントの登壇者がコンデンサマイクを使っているのを耳にして(実際にイベントで聞いて)、「これは違うぞ」と思って、コンデンサマイクを導入したところ、自分の本当の声が届けられるようになりました。

これは自分で聞くよりも他の人に聞いてもらうと、その違いが分かるので、コンデンサマイクを導入された方はセッティングしながら他の人に聞いてもらうことを推奨します。
コンデンサマイクはそのセッティングによってかなり差が出ますので、以下の点を確認しながらセッションするとよいでしょう。

・マイクの指向性を確認(話す位置を確認)
・マイクと口との距離は15〜20cm
・他の人に音の入り方をチェックしてもらう


観察・傾聴することでわかること

私がオンラインコミュニケーションにおいて、音声デバイスにこだわっているのは、ミーティングやワークショップ、コーチングの場で参加者の声を聞き漏らさないように、自分の声をきちんと相手に届くように、と考えているためです。
オンラインコミュニケーションはオフラインよりも相手との距離を近づけることが可能となります。もちろん物理的には近くないのですが、相手と対面している状況はオフラインよりもつくりやすいと考えています。
そういった場で相手を観察・傾聴すること、そこから得られる情報量はとても膨大になります。
話し手の話し方、話すスピードや声量、相手の声や言葉に耳を傾けることで、その発せられた言葉の根底にあるものが聞こえてくるかもしれません。
ミーティングやワークショップといった場では、話している人ばかりではなく、話していない人たち、話そうとしている人たちにも目や耳を向けることはとても大切で、そういった人たちの一挙手一投足を見逃さないためにもデバイスにはこだわりたいところです。
これは自分だけではなく、オンラインコミュニケーションの相手となる方々にも伝えておきたいポイントですので、このようにnoteを書いています。
多くの方がオンラインコミュニケーションにおいて映像・音声デバイスに配慮するようになれば、それだけコミュニケーションの質が高まってくると期待しています。

自分の声質と話し方を正しく理解する

デバイスの話とは少しそれますが、自分の声質と話し方を正しく理解すること、つまり相手にどのように聞こえているのか、印象を与えているのか、これを知ることでプレゼンテーションやファシリテーションの組み立て方が変わってきます。
通る声なのか、くぐもった声なのか。
強さを感じさせるのか、落ち着きを感じさせるのか。
それを理解・認識していることで、シーンによって話し方やスピードを変えることが効果的に働かせることができるようになります。

声質や話し方は武器です。
自分の武器を正しく理解することで、それを効果的に使うことができます。
それを理解したのなら、その武器の性能を発揮させるために最適なデバイスを準備するのはもはや必然でしょう。
ちなみにワイヤレスイヤホンやヘッドホンは環境によって不安定になりがちなので、利用されている方は環境確認しておくとよいでしょう。
また最近のワイヤレスイヤホンやヘッドホンのマイクはデジタル加工されていることが多いので、有線イヤホンやマイクとどれだけ声質の違いがあるかを確かめてみてください。

なお、音質的にはオーディオインターフェースを使用してXLR接続することを思い浮かべる方もいると思うのですがオンラインミーティングで使用するコンデンサマイクはUSB接続で十分だと考えています。

そしてゆめみでは、全社員が会社経費でコンデンサマイクを導入することになりました。すごいな!


コーヒーを飲みながら書いていることが多いので、サポートいただけたらコーヒー代として使わせていただきます!