北原克介

SIerから退社独立後、フリーのITコンサルタントとして活動中。自由に使える時間が増え…

北原克介

SIerから退社独立後、フリーのITコンサルタントとして活動中。自由に使える時間が増えたせいか、セロトニン減少のせいか、愚にもつかない考えごとが増える。社会・世相が変わらざるをえないことは理解しているつもりだが、どうも釈然としない。1959年京都府の山間部で生まれる。

最近の記事

クロチアゼパム日記⑥ この国の仕組み 2024/8/4

 記録的酷暑の日、妻を病院から連れて帰ってきた。これからも治療は続くが、10時間を超える手術、40日余りの入院を乗り越えてくれたことがありがたく、胸が一杯になった。今回、妻は縁故や裏金に頼ることなく、最新最善の治療を受けられた。我が国の医療制度、健康保険制度の恩恵を十分に授かったのだ。確定申告し始めて5年、僕は税制度の複雑さに悩ませられると共に、社会保険料の大きさに腹を立てていたけれども、健康保険が無かったら、僕ら夫婦はどうなっていただろうとも思った。  僕たちだけでなく、国

    • クロチアゼパム日記⑤ 選挙と主権者 2024/7/28

       YouTubeウォッチャーである僕は、この前の都知事選を大いに楽しんだ。石丸市長のことは知っていたし、都知事選ならひょっとしてひょっとすると思っていた。が結果は、鼓腹撃壌と言えば大袈裟だけども、都民は現状維持を選択した。大きなイシューが無ければ、やはり組織票が浮動票に勝るということなのだろう。選挙と言えば、前回の自民党総裁選が良かった。演説、討論会、タウンホールと出し物が豊富で見どころも多かった。企画や仕切り方など自民党自体の底力も感じた。ま、自民党だから、組織票と派閥の連

      • クロチアゼパム日記④        多様性の容認/LGBTQ 2024/7/27

         別項で、「アリーmy Love」に言及したが、これは1997年からアメリカのFoxで数シーズンにわたって放送された人気コメディで、NHKでも吹替え放送されていた。主人公である女性弁護士の勤める事務所のトイレが男女共用だったのが印象に残っていたのだ。海外の職場環境やフェミニズムについて知ることはまったく無いが、先進諸国に倣おうとしての法制化であるのだから、国内の女性は、男のように見える人物がトイレにいるのが怖いとなどと言ってはならない。 ま、それはそうだけど、女であると自認し

        • クロチアゼパム日記③        多様性の容認/外国人労働者 2024/7/24

           社会に出て数年経った頃、80年代半ばだったと思うが、当時勤めていた会社の社長が「多様性への寛容が大事」と訓示されていたのを良く覚えている。当時の僕は、金太郎飴とまでは言わないが、企業には創業の思いや理念の下、価値観の共有や社風というようなものがあるのを好ましいことと思っていたので、どうもピンとこなかったのだ。公家の東芝、野武士の日立、商人の松下、三菱は殿様であっただろうか、そんなたとえが口の端に上がっていた時代だった。その会社だって、盤石な財務体質と滅私奉公的な働かせ方で、

        クロチアゼパム日記⑥ この国の仕組み 2024/8/4

          クロチアゼパム日記②        長く会社勤めをしてきた 2024/7/21

           今は国民健保料に驚くフリーランスだけど、61歳まではサラリーマンだった。バブル時代に仕事を覚えたせいか、創造も付加価値も大して生まない、仕事のための仕事をやってきたのが実態だ。 教養は乏しく、志も低い、頑張りが効く働き手でもなかった。先人の蓄積に頼り、失われた30年を生んだ当事者の端くれだ。Vシネマによると「クスリを商売にする奴は外道」らしいが、僕たちの世代は、下請けや非正規、外国人労働者を搾取して、個の成績と身分を守ってきた外道世代と呼ぶのが相応しい。いくら声高に執拗に叫

          クロチアゼパム日記②        長く会社勤めをしてきた 2024/7/21

          クロチアゼパム日記         老いて人生を考える 2024/7/15

           外出するとどうも眩しい、犬の散歩には似合いもしないサングラスが必要になった。夜間の頻尿がひどくなり、どうも睡眠が足りない感じがする。忘れ物は若いころから多かったが、付属物ではなく「それを忘れますか」というような目的の主要物も平等に忘れるようになっている。65歳にもなればよくあることではあるのだろうけど、不愉快なことだ。 こんな調子で老化が進んだらと考えると、それは恐ろしい。混濁した意識の下、本能で好みの女性を車椅子で追いかけるなんてこともやりかねない。セロトニンが減りそんな

          クロチアゼパム日記         老いて人生を考える 2024/7/15