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自己紹介とウェルビーイングサポーターとしての想い

はじめまして。
大手企業でソフトウェアエンジニアをしながら、エンジニアウェルビーイングサポーターとして活動している、篠崎といいます。

今までどんな経験をしてきて、今どんな想いでいるのか、なぜエンジニアウェルビーイングサポーターをやっているのかをお伝えしていきます。「篠崎勝也」という人間がどんな感じか、薄っすらとでもいいです。イメージできるようになってもらえると嬉しいです。


これまでの経験

最初に簡単にですが、自己紹介です。

現在39歳。家族は妻、長男(6歳)、次男(3歳)、三男(0歳)の男三児のパパです。

2007年から約15年間大手企業にてソフトウェアエンジニアをしています 。

大手企業で15年間働いていると聞くと、順風満帆のように聞こえるかもしれません。ですが、実際にはかなり苦労しました。入社当初、周りの同期は高学歴ぞろい、東大、京大、阪大に慶応、早稲田などなど。

一方僕は偏差値50程度の一般大学卒。頭の構造が違いますよね。頭の回転の速度は非常に早く、仕事の要領が良い人が多い。それになんとか追いつこうと工夫の日々でした。

周りも努力してると思いますが、僕もそれなりに努力した方だと思っています。専門知識はもちろんのこと、仕事のやり方を改善するために、書籍やら先輩にアドバイスをもらいにいったりしていました。

所属の部署も15年間変わらず同じところということもあり、中堅メンバーであるので、チームリーダーとして5名程度のメンバーのリーディングをしています。

人生を変えた3度の休職

僕の人生を大きく変えたのは、休職経験です。2017年から現在2022年の間に、3回休職をしています。

これはなかなか稀な体験ですよねw

診断は全て「適応障害」なのですが、原因はそれぞれ異なります。

過労による1回目の休職

1回目の休職は過労によるものです。倒れる前の労働時間は長く、平日はほぼ終電。土曜日は休日出勤。日曜日は家にパソコンを持ち帰って、家から仕事をする。

もちろん、会社としてはこんな働き方認めないので、コソコソとやってました。

そんな働き方が続く理由もなく3ヶ月ほど経つと急に体が悲鳴をあげました。

夏の暑い時期にも関わらず、起きると体に寒気はする。けど、首もとからは
大量の汗。

自立神経がぶっ壊れてたんでしょうね。

それでも、無理して働き、最終的には嘔吐。

さすがに、こんな状況では出社できず、一回目の休職となります。

自宅で療養し、約4か月で復帰しました。

キツイ上司の影響による2回目の休職

2回目は休職から復帰後、約5ヶ月後です。

この時の上司が僕にとっては非常にきつい上司でして、なんと言うか、人間味がないというか、ロボットのような上司だったんです。

非常に仕事はできるし、頭も切れるのでいう事は全て正論なんです。

反面のできない人の気持ちがわからないなので、言い方がきつく感じてしまいました。

それを聞き続けているうちにその人の前で萎縮してしまうようになり、人の顔色をうかがったり、自分への自信がなくなったり、何もかもがマイナス思考です。

自分の今までの人生を否定されたような気持ちでした。

完全に無気力です。

そういう状態になったのでもうこれは無理だと思い、2回目の時は自ら「休職させてください」と言いました。

この休職期間中に僕はリワークプログラム(心療内科でやるストレスとかメンタルについて学び復職を支援するプログラム)に行きました。

このプログラムは8カ月間に及びましたが、僕にとっては大きく人生を変える期間だったと思ってます。

今までの人生の30年以上の考え方を変えるきっかけとなる出来事でした。


父親産後育児鬱による3回目の休職

3回目は大きな要因としては「父親産後育児うつ」です。

父親が産後鬱??と思うかも知れませんが、世間でも最近少しずつ広がっているようです。

元々三男が生まれた時に育児休暇を取る予定でした。

だいたい3週間ぐらいを予定しましたね。

ですが予定日1か月前に、急に妻が「お腹が痛い。。」ということで、緊急入院。

切迫早産となり、一カ月を早く産まれてしまいました。

1ヵ月も早く産まれると、赤ちゃんはNICUに1ヵ月ほど入院です。

なので、僕も急遽翌日から、育児休暇。引継ぎや育児休暇に終わらせておきたかった仕事もできずに、休まざるおえない状況になってしまいした。

休暇中は仕事のことも気になる。それに加えて長男・次男のケアもしないといけないと、父親の責任を感じてたのだと思います。

今思えば、過剰にやり過ぎてしまったのかもしれません。

結局1ヵ月の育児休暇取得後に復帰。

「遅れを取り戻さないといけない」と、自分にプレッシャーをかけすぎてしまいました。

結局、復職のリズムを戻せぬまま、1回目の休職の時のような症状が体にでて、再度適応障害になりました。

今となっては、1度目の休職は過労だと思ってたんですが、結局はその過労を呼び起こしてる原因は、「期待に応えたい」とか「断りきれない」とか「頑張りすぎてしまう」っていうところなんですよね。

そしてそれはキャパオーバーにつながっていて、キャパオーバーに気付いた時には、正常に戻れない。

3度目の休職期間中はリワークには通わず、今までの経験をもとに自分の事を見つめ直しました。

そこで気づいたのは、自分は HSP( 繊細さん)なんだということも知りました。

自分の気質に合った働き方もしないといけないなという事に気づきました。


休職経験を通して得たこと

休職を経験した身としては、休職することが良い事とは決して思いません。

ですが、僕は結果論としてはよかったなと思っています。

このことについて述べていきたいと思います


ありのままの自分を理解し、認められるようになった

1つ目はありのままの自分を理解し、認められるようなことです。

休職をするまで、「ありのまま」とか「自分らしさ」とかっていう言葉はよく耳にはするものの、「何が自分らしいんだろう?」という状態でした。

意味はわかるが、すっきりしない状態です。
だらけてる自分が自分らしいのか、努力してる自分が自分らしいのか、スポーツとか友達といる時の自分が自分らしいのか、よくわからなかったんですね。

休職しているに自分を見つめ直しました。

そしたら色々な面を自分なりに理解できました。

同じような行動や特性を30年以上やっていたりとか

小さい頃のこういう経験が始まりなんだなとか

色んな自分を知れたんですね。

そうするとなんか「どの場面を取ってもそれが自分なんだ」「嫌なところも含めて自分なんだな」っていう事に気づいたんです。

気付いたというより、心で理解できた感覚かなと思ってます。

これで何が良くなったかと言うと仕事のしやすさや、家族との付き合い方だったり、そういう生活全般が大きく変わりました。

これは自分を素直に出せるようになったからというのもあると思います。自分らしさをそのまま出せばいいんだって

ストレスやメンタルについての理解が深まった

2つ目はとストレスやメンタルに関する理解が深まったことです。

これは仕事に非常に役立ってますね。

エンジニアはどうしてもストレスが多い仕事です。

そのストレスに対して、自分はどう対処していくのか。また、ストレスがかからないようにしたり、たまらないようにしたりするにはどうするのか…。それでも溜まってしまった時にはどうするのか…。

これはストレスについて理解しただけでなく、自分の体の反応とか、特性も含めての理解です。

これができるようになって、人の気持ちがどう行動に影響を与えるのかの理解も深まりました。ストレスの理解を妻にも話しました。妻の理解は夫婦の関係もより良好になりましたし、子育てにも役立っています。

「自己肯定感」や「自分らしさ」。これを高めるためにも、メンタルやストレスについて、理解を深めることは重用だと感じています。


家族や仲間への感謝の気持ちが強くなった

3つ目は家族や仲間への感謝の気持ちが強くなったことです。

話を一回目の休職の時に戻しますが、休職する前、僕は2週間ぐらい出社できませんでした。吐き気をもよおしたり、気持ちの激しい落ち込みがあったりして、2週間ぐらい休んでしまったんです。

休んでいるとはいえ、「明日は行けるのか?」「明日は会社に行かないと」なんていう気持ちがずっとあるので、気持ちは休まらなかったですね。

今思い出しても、つらい2週間だったなと…。

とはいえ、休み続けるわけにもいかないので、やっとの思いで出社をしましてね。出社したら、すぐに当時に部長に呼ばれたんです。

何を言われるんだろ!?怒られるのかな?怒るを通り越して、あきれられてるのかな…なんて思いながらミーティングルームに行きました。

「まずは、会社に来てくれてよかった。心配してた」と部長。
続けて、
「篠崎はしっかりまず休もう。今のままじゃ力も発揮できないだろうし、しっかり回復した後に、もう一度力を発揮して欲しい。」
「篠崎が戻ってくる場所は必ずあるから。用意しておくから何も心配せずに休んで欲しい」

そういう言葉をかけてもったんです。

その時の気持ちは、途中でプロジェクトを投げ出すことになってしまった悔しさと、一旦つらい状態から抜けられるという安堵感が混ざった複雑な感情でした。

その感情に、暖かい言葉をかけてくれた嬉しさも混ざって、涙が止まりませんでした。会社で初めて泣きました。嗚咽しながら、号泣しました。

僕の体調も理解した上で、休む決断を後押ししてくれた部長には大変に感謝していますし、こういう人になりたいなとも思いました。

休職中は妻、実父母、義父母に支えられました。周りの家族がいたから、この休職…メンタル疾患を乗り越えられたかなと思ってます。

心配してくれていることも伝わってくる。

僕のことを見守ってくれているというのがありがたかった。

そして自信を失くした僕に対して、「大丈夫。かっちゃんはたくさん頑張ってきたよ。できる人なんだから大丈夫」って、何度も励ましてくれた。

これらが、回復の後押しになったのは間違いないです。

休職期間中は給料が減り、経済的な不安もあります。そこに対して何か言うでもなく、「まずはお金のことは考えずに、回復の事を考えよう」という、おおらかな気持ちでいてくれたことにも非常に感謝しています。

大学の友人たちも程よい距離感で心配してくれました。ある程度の元気が戻ったところで、気分転換に一緒に出かけてくれ、話を聞いてくれたのが何より嬉しかったです。


メンタルを崩すと、普通のだったことが、普通じゃなくなるんです。なので、普通な事も多くの感謝に包まれてるんだなって、気づきになりました。


経験はきっと役に立つ

回復してきているから言える事ではあるんですが、この経験はきっと役に立つんだろうなと思っています。

そう思える理由はいくつかあるので、事例を2つ挙げて紹介しますね。

会社の先輩・同僚の異変に気付く

1つ目は会社の先輩や同僚の異変に気づけたことです。

僕の今の働き方は8~9割くらい在宅勤務なんです。コミュニケーションもSlackやTeamsなどのチャットツール上が多くなります。

1週間に1度くらいチャットで連絡を取り合っていた先輩が、だんだんチャットの返事が遅くなってきたり、反応もない時もありました。

僕もメンタル崩していた時は、チャットやメールの返事をするのが辛く時間がかかっていたので、何か異変があるのかも!?という気がしました。

おせっかいとは思いつつ、通話をしてみたところ、メンタル的にもかなりきつい状況なのが伝わってきました。

早く手を打たないと僕のようになってしまう!

その思いで、直属の上司を飛ばして、部長に相談。

これらの事がキッカケとなって、休職にはならずに、その先輩の働き方も改善していくことになりました。

その時のやり取りがこちらです。(名前や業務にかかわるところは伏せています)


部長へ報告した後の先輩とのやり取りです。

そして、先輩と部長の面談終了後

面談前後に部長とも会話しました

少し落ち着いた後の先輩との会話です

おせっかいから始まった行動ですが、行動して本当に良かった思えた瞬間でした。


メンタルがやられて、休職した方がいいのかも!?なんて考えがよぎるような状態だと、自分でどう対処していいかわからなくなるんです。

リーダーから「もう少し頑張れそう?」なんて聞かれたら、なかなか「無理です。ダメです」なんて言えないんです。

こういう状態がツライのは僕も経験していたことなので、かなりおせっかいかもしれないとの思いもありましたが、行動に移しました。

かなり迷いましたが、結果的に良かったと思っています。


考え方が変わり生きやすくなった

2つ目は僕自身の考え方が大きく変わって、生きやすくなったことです。

それまでは人の顔色をうかがって意見を言ったり、何かを決めたりすることしかできませんでした。自分にストイックだったり、何をするにも成長しないといけないっていう、変なしばりや厳しくする生き方をしていました。

思考のクセが強かったんです。

成長志向は今も悪い事ではないと思ってます。

ですが、そこまでしなくてもというか、そういうストイックなやり方じゃなくても、成長する方法はあるんだなという風に考えが変わりました。

(当たり前なのかもしれませんが)好きなことを、楽しくやるっていうのが一番いいやり方なんだろうなって…。

つまり、このやり方って「自分らしくやる」って言うことなんだって気づきました。うーん、気づいたというか思い出したに近いかもしれません。

子供のころは、好きな事をしてグングン色んな事を吸収してましたからね。

自分らしくやることが、何よりも成長を早めるっていう考えが、僕を生きやすくさせてくれました。

エンジニアウェルビーイングサポーターとして想い

こんな今までの経験から、ウェルビーイングサポーターとして何か力になれることがあれば、(僕も無理しない程度で)役に立ちたいと思っています。

エンジニアを生きやすく

どの仕事も楽ではないと思うんですけどエンジニアってやっぱり大変なんですよね。

業務量も多いですし、突発的な対応も多いですし…。それに意外とコミュニケーションも多かったり、間に挟まれたりするんです。その上、地味で細かくてミスが許されない(本当はミスしてもいいけど、そういう雰囲気がある)作業も多いし…。

精神的なストレスは高いのかなと思ってます。

これは真面目な人であればあるほど、ストレスがかかる状態に陥りやすいんです。

付加が高いとはいえエンジニアは魅力的な仕事だと思うんですよ。

何かを作り出せる最たる職種だと思ってます。

生み出すものによって、価値は無限大なんですよ。

一方、メンタルがやられたり、仕事の仕方がわからなくてモヤモヤしてたりしてるって言う人も凄いるんです。

そういう人に限って、人間的には俗にいう「いい人」なんですね。

そういう人が損する世界って嫌じゃないですか。もったいないと思うんです。

なのでそういう人のためにも、生きやすくなってほしいと言うか、うまく仕事ができて、無理なく仕事ができて、そして楽しいっていうことをできるようになってくれたら嬉しいなというのが正直な気持ちです。

こんな人が体調崩して休職するのは悲しいです。休職する前、体調を崩す前にそういうことに気付けるのが一番だと思います。

そういうサポートができるのが一番ですが、仮に休職してしまったとしても、「休職したからもう終わり」というわけではない事を伝えたいんです。

そこでしっかり自分と向き合うと、それまで以上の生活や仕事が待っているんだって…。ストレスが強くてメンタル壊してる時は、そんなこと考えず休んで欲しいんですけど、少し出口の光が見えてきたら、ちょっとだけその先の事も考えていけると良いと思っています。

復職したのはいいけど、またすぐ体調を崩すってきついんですよね。

僕も3回目の休職の時は、「あぁ、またか…」って思いました。

メンタル不調とは一生付き合っていかないといけない。油断したらすぐに不調になるちょっと面倒な体なのかなとか、こういう人生なのかなとか…。

そう考えると再発を繰り返さないことも幸せな生活を送り続けていくには重要な条件なんだろうなと思ってます。

僕にできること

3回の休職経験をしたからといって、精神科医ではないので、トータルでサポートできるとは思っていません。

適切なポイントで、適切な人の力を借りるのが、その人の為にも最適だとお思っていますから。

この図は、メンタル不調になり、休職する時のコンディションを表したものです。

この中で、僕がサポートできるのは、休職前、回復期、直前期、復職後です。

急性期はどん底なので、主治医の診断に従って、休めるのが一番です。

休職前なら、体調を持ち直すための思考法だったり、仕事のやり方などを一緒に考えていきます。

回復期、直前期は、ゆっくり休むことだったり、自分の事を振り返ったり深堀することを一緒にやっていきましょう。過去の事を振り返ることは、自分を知って、自分らしく生きるためには必須だと思ってます。

直前期では、休職に至ってしまった原因を一緒に考えていきます。一番辛かった時期の事を思い出さないといけないのは、想像以上にエネルギーを使います。時には弱いところに向き合わないといけない場合もあります。

どの時期も、楽な場面ではないです。僕も大変な思いをしてきました。

だからこそ、辛いことも思いを共にしながら、一緒に一歩踏み出せるといいなと思っています。

ザっと、僕がお伝えできることをMindMapで整理しました。

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人生の目的

最後に、人生の目的という、ちょっと大きなお題でお話しします。

自分で言っておきながらですが、さすがに人生だと大きすぎてイメージが湧きづらいので仮に会社を作るならというところで考えてみます。

仮に会社を作るなら…

どんな会社かを表すならミッションは必須です。

ミッションを考えるのであれば僕は「生きづらさをなくす」というテーマにします。

「生きづらさ」ってすごい広いんですよね。

今までは仕事に関してのウェルビーイングについてお話ししてきましたが、仕事以外にも、家庭のこともそうだし、友人関係、遊ぶこともそうだし、一人の時間も、生きづらさ・生きやすさに関わることなのかもしれないです。

そういうのを全部ひっくるめて、生きにくさを感じる状況は苦しいんですよね。そこをサポートできると言うか、そういうのが少しずつでも和らいでいくような影響を与えていけたら嬉しいです。

仮に会社を作るなら「生きづらさをなくす」がミッションですし、自分の人生の目的はコレだと思っています。


最後に

前後編に渡り、7000文字を超える、長い文章を読んでいただきありがとうございます。

3回の休職になるまでの経緯や、休職中のこと。

15年間試行錯誤した、仕事をしやすくする方法など、話したいことは山ほどありますので、今後もお伝えしていこうと思います。


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