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12章 日本人の強み  142. 矛盾を内包する日本人


  • 日本人は自然を不完全なものとして受け入れている一方で、他人に提供するものには完全さを求める、という矛盾を抱えている。

  • もののあはれ・侘び・寂び・粋といった日本人の美意識は世界でも他に例を見ない独特なもの。

  • 日本人は理屈だけでは理解できない、と外国人から思われていると認識しておくべき。



こんにちは、マーケティングデザイナーの藤郷かつらです。

前回は、『美』を追求する日本人、というテーマについて述べた。

今回は、矛盾を内包する日本人、というテーマについて述べたい。

これまで『微』と『美』は日本人の強みだと説明してきた。実はこの『微』と『美』という考えを突き詰めていくと、日本人には矛盾とも呼ぶべきものが内在していることが見えてくる。

日本人は自然を不完全なものとして受け入れている。一方で他人に提供するものには完全さを求める。

つまり、日本人は自然の不完全性を認める『美』の意識をもちあわせながらも、一方で自らの仕事には『微』へのこだわりをもち、完全を求める。日本人であれば誰しもこのような矛盾を抱えていることを理解しておいてもらいたい。

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