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1年を振り返る 上司と人事のお仕事。

先日、Black Fridayで買ったPCモニターが届き、机の上でにセットアップしただけで、急に仕事が出来るようになった気がしているフリーランスのキャリアコンサルタントのカトウです。
#盛大な勘違い

さて、12月ということで人事界隈の人は今年度の評価について動き出している頃でしょうか。
何月に評価を行うか、或いは昇給を行うかというのは、企業によって異なります。多くの企業では4月ー3月をビジネスイヤーで1年と考えられているため、3月上旬頃までに当年の評価を決めて、4月からの昇進や昇格内容を決めています。
企業規模によりますが、組織が大きくなればなるほど、評価にかかる時間は長くなるため、評価のプロセスを動かし始めるタイミングがどんどんと前倒しされていきます。
私の前職はアメリカ系の企業だったため、日本法人の評価についても、最終的にはアメリカ本社でその内容が最終決定されるという仕組みでした。したがって、各事業所、エリア、部門全体、いくつかの部門複合、日本全体、アメリカ本国と段階的に評価を取りまとめていたこともあって、12月頃から評価プロセスがスタートしていました。

そうなってくると、1月-3月の業績は評価に含まれないんじゃ?という疑問も湧いてくるでしょうが、それは名目上では翌年度の評価に加算するということになっていました(実態はよほどのことがなければ、4月以降の業績を元に評価されていたことがほとんど)


評価の決定方法も企業によって様々あります。
例えば、営業利益やコスト改善などの数字にウェイトを置いた評価方法をする企業があれば、上司の印象評価によって決定されているような組織もあります。

私の前職では9ブロックという考えを軸にした評価方法が導入されていました。

9ブロックとは、業績(高い、平均的、低い)× バリュー:企業理念との合致度(高い、平均的、低い)の3×3のメトリクスに当てはめるという考え方です。

詳しくはこちらを。


業績というのは、その社員がアサインされていた業務に対して、何%を達成したかについて純粋に数値評価していました。
対して、バリューについては少し曖昧な部分もありましたが、360度評価として、同僚や上司、或いは一緒にプロジェクトに携わったメンバーから、どのように企業理念を体現したかというフィードバックを集め、最終的に上司(+上司の上司)が判断するというものでした。

平たく言い換えると、業績(数字)と上司の総合評価という2軸になります。

ちなみに前職では、企業理念の体現度が高い人ほど、Growth Potential(成長期待)が高いと考えられており、採用選考の時にも評価視点として含まれているほどでした。

従って、業績が高くてバリューが高い社員というのは、現時点でハイパフォーマーであり、将来的にも成長が期待される人材として、高い評価がされ、特別なプロジェクトやトレーニングにアサインされる(=重点的に投資される)という仕組みになっていました。

対して、業績が低く、バリューも低い社員というのは、現時点でローパフォーマーであり、企業文化にも合致していないため、成長期待が低く、どのようにして改善するか、上司はどのようにサポートをするのかということが論じられていました。


自分が所属している会社組織でどのような評価体系となっているのか、自分自身に部下が出来たときには、具体的にプロセスから仕組み、重要視される点などについての理解をすることができます。しかし、部下がおらず評価を受けるだけの立場にいる場合は、中々具体的な仕組みを知る機会がないかもしれません。

もし、早いタイミングで昇進したいとか、昇給させたいと考えている人は、時間をとって、上司や人事に評価プロセスの詳細について確認してみることをお勧めします。

但し、質問するタイミングは重要です。
具体的には出来るだけ評価時期と離れているタイミングの方が無難です。というのは、評価決定の直前頃であれば、(意図していなくても)評価を気にして取り繕おうとしているように見えてしまうことがありますし、評価の直後であれば、「評価内容に納得がいかなかったので詳細を知りたい」というようなメッセージになるリスクがあります。上司との信頼関係が強くあれば、どのタイミングでも問題はないのでしょうが、心配な人は、評価時期とはあまり関係が無いタイミングを選んで話してみることをお勧めします。

最後に、部下を持つ上司と人事の皆様へ。
評価する方もされる方もすり減る仕事ですよね。けれど、評価プロセスとその前後のコミュニケーションをうまく活用すれば、社員の意欲を効果的に挙げられるタイミングです。全員が完全に納得できる評価というのは難しい部分もありますが、ロジックをクリアにして頑張ってください!



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