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成長実感が得られない理由

転職を検討している人に理由を尋ねてみると、人それぞれ色々なポイントを大切にしていることがよく分かる。


成長実感が得られない」という理由を挙げる人もいる。

はてさて、この「成長実感が得られない」をどう考えればいいだろうか。
転職の理由に挙げるくらいだから、現在の仕事において成長が実感出来ていないのだろう。

これを深掘りすると意外な事実が見えてくる。
そもそも、その人にとっての「成長とは何か?」を聞いてみると、すぐに明確な答えが返ってくることは案外少ない。

成長と一言によっても、色々な要素がある。
出来なかったことが出来るようになる、新しい知識や経験を身につける、影響範囲が大きくなる、部下を持つ、役職が上がる、セルフマネジメントが上手になる、アンガーマネジメントが出来るようになる、、、などなど。

自分が望む成長がどういう類のものかを自分で理解出来ていないと、成長を実感することも難しい。


また、もう一つ成長を実感しにくい人には特徴がある。
自分の成長を確認するための工夫や定期的な機会を設けていないのである。

頻度はそれぞれのキャリアステージによって異なるだろうけれど、月1回、4半期に1回、半期に1回、年に1回など、自分自身で何がどの程度成長したかを確認する意識がないと、自然と成長を実感することは難しい。

もちろん、定期的な振り返りをしなくても、成長を実感できるフェーズというのはある。
社会人でいうと1年目とか転職してすぐのタイミングである。
この時期というのは、出来ないことが出来るようになったり、分からないことが分かるようになったりする機会が非常に多くあるため、自然と成長している実感を得やすい。

しかし、ある程度経験を積んだ社会人や、同じ組織に長く居ると新しい何かに出会う機会も少なくなるし、失敗も減っていくので、成長を実感しにくくなる。だから、きちんと振り返りをする機会を自分自身で設けることが必要なのである。

「成長を実感できない」という人は、周りからどのような評価を受けていたとしても、自分自身で納得していないければ、実感が伴わない。自分自身を客観視して腹落ちさせることがとっても重要なのである。



振り返りの方法は色々ある。
期間中に達成したことや取り組んだことを列挙し、上手く出来たこと、新しく取り組んだこと、新たに身に就いたこと、周囲から高く評価されたことなどをリストにしてみればいい。

他にも、過去の自分と比較するという方法もある。
過去に自分が作った資料を見返してみたり、メールの履歴などを見返してみると、自分の資料の質の甘さみたいなものに気が付く。すなわち、それが過去の自分と現在の自分のレベル差ということになる。


強引にまとめると、
成長実感が得られないと感じている人は、
・まず自分にとっての成長を定義してみること、
・定期的に振り返りをして、成長度合いを自分自身で確認すること
これらの取り組みをしてみると、意外と成長を実感できるようになるかもしれない。

どんな職場においても、ある程度真面目に仕事をしていれば成長しないということはない。
ただ、自分が望んだ成長の方向性とは異なるか、成長していることに自分で気が付けていない可能性はある。
本当に環境が悪いのかどうかを判断するためには、きちんと状況を把握するための工夫をしてみるのが重要です。


あなたが成長を実感するのはどんな時ですか?

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