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「民主党」を捨てよう!

ハロー、共に歩む恋路の作者の渡邉坊です。

今回お話しするのは、「民主党」を捨てよう!というお話です。
当然ながら、国民民主党に関するお話となります。
だって国民民主党のことを愛しているからです。
病める時も、健やかなるときも、国民民主党のことを愛しているからです。
そうは思われていないだろうけどね、仕方がない。

民主党の「ふたつの遺産」

民主くんとミンシン(本題には全く関係がありません)

茶番は置いておくとして、まず国民民主党は、
ただの新しい政党とは言えず、
あの民主党から以下の二つの遺産を継承しています。

・「民主党」という党名
・「民主党」並みのフルスペック代表選挙

一つ目は、言わずもがな、党名の部分です
国民民主党は国民「民主党」であり、
次の参院選における国民民主党の略称もまた、「民主党」となっています。
見るからに、これは民主党からもらい受けたものですね。

二つ目は、フルスペック代表選挙です。
フルスペック代表選挙とは、党員、サポーター、
そして地方議員と国会議員が参加して、
党の代表を決めるシステムのことです。
かつて、民主党にもありましたこのシステムですが、
同党の水準のシステムを、国民民主党は民主党から継承する形で、
今も持っています。
これも民主党からの遺産と言えますね。

「民主党」を捨てよう!

2009年、民主党で政権交代を果たした鳩山由紀夫氏

でも、国民民主党って、立憲民主党や民主党とは異なる、
新しい政党なんですよね。
だったら、民主党から貰った遺産を食いつぶすのはおかしいです!
と考える方もいるためか、国民民主党支持者の一定数は、
国民民主党は「民主党」という党名を捨てるべきだという考えを持っています。

しかしながら、先述の通り、国民民主党が民主党から継承したものは、
なにも党名だけではなく、フルスペック代表選挙の仕組みもまた、
民主党が持っていたものをそのまま流用している状態です。

「党名を捨てよ」と主張する支持者の方は多く見ますけれど、
これと同じ温度感で、「フルスペック代表選挙」を捨てよという支持者がいないのって、変じゃないですかね?

フルスペック代表選挙は必要だ

フルスペック代表選挙を実施する国民民主党

おいおい、フルスペック代表選挙を捨てたら、
党内民主主義が成立しないじゃないかと、そうお考えのあなた。

なにも私は、民主党が残したフルスペック代表選挙を全て捨てるべきだと、述べているわけではありません。そのまま流用するのは、おかしいんじゃないかという話です。

言わずもがな、フルスペック代表選挙は党内民主主義の基礎でありますから、それを放棄するなんてあり得ない話です。

しかしながら、民主党をさんざん敬遠しながら、
党内民主主義のシステムは、民主党のものをそのまま使うなんて、
おかしいんじゃないかという話です。

国民民主党が作ったわけではない

「民主党」という党名のネームバリューにせよ、
国民民主党が持っている代表選挙のシステムにせよ、
国民民主党が一から作り上げたものではありません。

嫌われ者の「民主党」を作った先人たちが、
民主党の知名度を上げてきたわけだし、
フルスペック代表選挙を形成してきたのです。

「国民民主党は民主党と違う、立憲と一緒にするな」
とか言いながらも、その実、
民主党の人たちが長年育んできた資産を丸々使っているというのが、
まさに現状かと思います。

民主党への不満を言いつつ、その積み重ねについてはただ乗りしている。
というわけです。

フルスペック代表選挙を使うにしても、
党員・サポーターのポイントの比重を高めるなどして、
国民民主党として独自のリメイクがあっても良いんじゃないかという話です。そのまま使うのでは、まさに民主党の猿真似です。

親に文句を言いつつ、仕送りをもらう大学生

仕送り

その状態はまさしく、親に文句を言いつつ、
ちゃっかり仕送りをもらう大学生のようです。

その実、親の積み重ねを食いつぶしているにもかかわらず、
反抗心ばかりが強く、親孝行はしないという具合です。

あまり、こういう比喩を使うのは好みではありませんが、
実際、このような状態に、現在の国民民主党はあるのではないでしょうか?

中途半端はよくない

私は日ごろ、ツイッター上において立憲民主党寄りの合流(野党連携)論者であるかのような発信をしていますが、別に、ここに固執をしているわけではありません。

むしろ私の理想は、
国民民主党として、政権党として必要な要素を集約し、
立憲民主党に代わり、国民民主党が新たな野党ブロックの核となることです。ここに一点の揺らぎもございません。

しかし現状の国民民主党は、民主党を忌避する割には
民主党の遺産に頼りきりだし、
民主党の遺産に頼る割には、民主党の積み重ねに対する敬意が足らないという状態。

これでは、新しい野党を作るにしても、民主党の遺産をフル活用するにしても、中途半端だと思います。
この状況を「解決」するためには、国民民主党は以下のどちらかを選ばなくてはならないと思います。

選択肢その①:新しい野党

まさに言葉通り、新しい野党を目指すということです。
「民主党」という党名は、正式名称、略称共に放棄したうえで、

フルスペック代表選挙に関しては、民主党水準の仕組みを見直して、
国民民主党独自の、進歩的なシステムを新たに構築するということです。

現状のフルスペック代表選挙はまだ、発展途上にあるかと思います。
確かに、一般有権者が意思決定に参画できはしますが、
その構造上、所属国会議員や地方議員の一票の方が重いのです。

これでは、新しい野党としては物足りません。
まさに、立憲民主党と同程度の水準の代表選挙というわけでして、
立憲民主党に代わる、新たな野党の核としては、
いまいち鋭さに欠くように思います。

民主党並みの代表選挙を基盤としつつ、
一般有権者の意見が、従来よりも通りやすい仕組みとすることで、
立憲民主党に勝る、絶対的な独自性ともなりますし、野党の核としての存在感も出てくるようになるかと思います。

党名変更と、フルスペック代表選挙の発展の両輪を用いて、
民主党ではない、新しい野党の核に、国民民主党がなりうるものと思います。

選択肢その②:開き直って、民主党を作り直す

党名も変えたくない、フルスペック代表選挙も進化させたくない、
というお話であれば、もはや民主党や立憲民主党となにも変わらないので、
もう最初から、民主党を作り直したら良いと思います。

だって、大して変わらない代表選挙システムを持っていたり、
「民主党」と含まれる党名を持っているのでは、
立憲民主党と本質的な差異はないからです。

新しいものを作ろうとして、中身民主党や中身立憲民主党ができるのでは、がっかりしますよね。
ならば最初から、民主党という枠組みの中で、
民主党をリメイクする方向に舵を切る方が、分かりやすいじゃないですか。

また何年も歳月と労力を浪費して、
結果的に民主党と同じものが出来上がるならば、
既製品の民主党を再構築するほうが、
よほど手っ取り早いし、ショートカットできると思いますよ。

フルスペック代表選挙など、民主党や立憲民主党とは大差ないのに、
名前だけ新しくたって、何にも意味がないじゃないですか。
まさに、看板を変えただけの民主党であり、看板を変えただけの立憲民主党ですよ。間違いない。

新しいものを生み出すだけの創造性がないならば、
既製品を生かした方が、良いものが生まれるんじゃないですかね?

とはいえ、いきなり変えろという話ではない

しかしいずれにしても、私はこのいずれかの選択肢を、
一朝一夕で実現しろという話をしていません。

どちらを選ぶにせよ、明確な方向性を示して、
一歩一歩、その目的地に向けて歩んでいけばいいと思います。
歩み自体は、漸進的で良いと思います。

ただ、目的が定まらず、中途半端な今の状態では、
結果としては何もなせないことが目に見えています。

大事なのは方向性であり、その志向の部分です。
新しい野党を作るにしろ、民主党の遺産を生かすにしろ、
まずはその方向性を明確にすることが、
全ての始まりなのではないでしょうか?

以上、私の見解となります。

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