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詩・歌

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歌うことを想定して吐き出したものや夢の一節のようなものたちです。 「ポエム」ともいうらしいです。
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記事一覧

【詩】Toy01

暗い夜道の赤信号 一体誰を待っているの? あなたの元へ戻ってくるのを 私みたいに待っている…

加糖 紅茶
6か月前
30

【詩】手紙

いたいけな幼子と風船のような、そんな関係が私と貴方との間で繋がっていました。 私の手から…

加糖 紅茶
2年前
11

【詩】Captive boy

僕らは汚れたクレヨンで あの昼空の楽しさを覚えた 僕らは汚れた鉛筆で あの夕暮れの寂しさ…

加糖 紅茶
2年前
7

【詩】禊

塗りたくった偽り 拭いきれぬまま汚れていく 赦しを求める 眉尻を深く下げる 湿った四肢の願…

加糖 紅茶
2年前
8

【詩】まわる。

フラフープほどの距離感をあなたとずっと保っていたいのです。 だけどあなたは私に近づいて、…

加糖 紅茶
2年前
9

【詩】PUPPET

分かりきった御伽噺 今は昔と幕が上がる 皆に釣られた人形の 哀れな劇の始まり始まり 騙され…

加糖 紅茶
2年前
8

【詩】塩とミルクとヒステリック

とくり とくり 注いで 満たして まだ 注ぐ とくり とくり 注いで 注いで お口は つけない。 とくり とくり 満たして 満たして それでも 満たない。 とくり とくり あふれて こぼれて 満たない。 満たない。 とくり とくり 注いで 注いで 喉が 乾いた。 さらり。 手塩はひとつまみ。

【詩】針

「棘のない言葉」なんて いつの間にか忘れてしまった 一体何処へしまったっけ? 多分記憶の片…

加糖 紅茶
2年前
9

【詩】白い花弁に口紅を

お化粧をしてあげようと思っただけなんです。 あまり綺麗な色ではなかったから。 私の持ち合わ…

加糖 紅茶
2年前
3

【詩】烏

愛を知らぬ雛鳥は飛び方を知らず 暗闇に飛び込んでいく 振り返らず 小石を投げられても逃げら…

加糖 紅茶
2年前
5

【詩】Deep

温い深海が僕を包んだ 相容れぬ抱擁で眠らせてくれ 心の中の孤独でさえも 逃げられぬよう潰し…

加糖 紅茶
2年前
4

【詩】泣きっ面に。

本当はもっと子供でいたかった。 だけどそれはもう叶わない。 ゆっくりと、それでいて確実に。…

加糖 紅茶
2年前
8

【詩】響ク

声 オトボケ 凍エ 心デ 声 オトボケ 凍エ 心デ ココデ ザーット ナル音ハ 森ノ泣キ声…

加糖 紅茶
2年前
9

【詩】聖母のお腹で人魚姫は踊る

夜の静かな漣が冷たい揺籠を攫おうとして 慌てて波を踏んづけたから 私を撫でてくるこの波が 優しくて暖かいのだと知りました 聖母のお腹で人魚姫は踊る 子守唄の問いには答えたのだろうか 期待にすらも応えなかった 私は誰だと子守唄に問うた 人を嫌い痛み沈む歌に 揺らぎ荒み一人浮かぶ暮らし 未来光り期待浮かぶ歌に 揺らぎ荒み一人沈む暮らし 私はいったい誰なのか おしえて 少年の確かな名声も 少女の綺麗な歌声も 全て海へと還っていった 水の泡へと変わっていった 聖母のお腹で人