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【詩】聖母のお腹で人魚姫は踊る

夜の静かな漣が冷たい揺籠を攫おうとして
慌てて波を踏んづけたから
私を撫でてくるこの波が
優しくて暖かいのだと知りました

聖母のお腹で人魚姫は踊る
子守唄の問いには答えたのだろうか
期待にすらも応えなかった
私は誰だと子守唄に問うた

人を嫌い痛み沈む歌に
揺らぎ荒み一人浮かぶ暮らし
未来光り期待浮かぶ歌に
揺らぎ荒み一人沈む暮らし

私はいったい誰なのか おしえて

少年の確かな名声も
少女の綺麗な歌声も
全て海へと還っていった
水の泡へと変わっていった

聖母のお腹で人魚姫は踊る
かけられた魔法で音を奏でて
何もかも全部忘れたみたいに
踊るその様は幸せそうで

人を嫌い痛み沈む歌に
揺らぎ荒み一人浮かぶ暮らし
未来光り期待浮かぶ歌に
揺らぎ荒み一人沈む暮らし

私はいったい誰なのか しらない

また一から歩きはじめよう
水泡に帰すとわかっていても
知らんぷりで踊っていよう
かけられた魔法で音を奏でて

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