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夢の賞味期限を延長しました


30代は仕事で一番脂がのっている時期だ。

という言葉をよく耳にする。
その言葉の真偽のほどはよくわからないが、僕にはある程度当てはまっていたようだ。

30代。
とにかく、何もないところから何かを作り出すことに夢中になっていた。
スタートアップ企業で新しいサービスを育て上げて、世に問う。

世に問う。

2度言ってみた。いい響きだ。

新しいサービスを立ち上げる。その今まで存在しなかったサービスが世に受け入れられるかどうか。
受け入れられれば、あのサービスを立ち上げたメンバーのひとり、として名を残せるのだ。

当時、まだ自己顕示欲むき出しだった僕は、そんな野心で、新規事業の立ち上げに夢中になっていた。

その新規事業のひとつは、世界で最も知られているネズミのキャラクターを使ったインタラクティブ知育サービス。70億円を賭けたビッグビジネスだ。

ビジネスはビッグだったが、叩き出した売り上げはスモールだった。

準備1年、開始1年、サービス終了。当然、お仕事も終了。。

ホテル関連の新規ビジネスにも関わらせていただいた。
ストックオプションもいただき、上場準備も着々と進んでいた。1年後には弊社の社長が証券取引所で鐘を鳴らすのだ。
あわよくば、その端っこに並んで、ストックオプションの価値が跳ね上がっていく瞬間を見届けるぞ。

が、突然の失速。頻繁に出入りしていた証券会社の人たちの姿が消える。

上場予定白紙撤回。またしても職を失う。

世に問う怖さを思い知った。


今も、次々と新しいサービスが現れ、成功した企業が東証の上場セレモニーで鳴らす鐘の音を聞くと、あの時のワクワク感を思い出す。

だが、僕も少しは大人になった。

スポットライトを楽しむのは、なにも舞台の上でなくてもいい。

そう。観客席から応援すればいいじゃないか。世の中のスポーツファンがやっているように。

メルカリは設立から5年で東証マザーズ上場。Yahoo、ZOZOは7年で東証一部上場。

そして、noteは今年、7周年。

まだnoteを始めて、3か月も経っていないが、立て続けにイベントに参加させてもらったおかげで、noteスタッフの方々のnote愛を感じることができた。
フォローさせてもらっているnoteのCXOの深津さんは、そのぶれない骨格に根差したサービス設計はもとより、幅広い知識や表現力は尊敬に値する。

ほんとうにほんとうに今更なんだけど、僕がスタートアップ企業に加わった時の動機の不純さ、サービスに対する心意気の浅さを思うと、お恥ずかしい限りである。

何かを成し遂げる人たちってこういう人たちなんだろうな。って。

関西に生まれても阪神タイガースファンにはならず、アメリカのテキサスに留学していたときも、ダラスカウボーイズのファンにはならず、千葉に引っ越してきた今も千葉ジェッツのファンにはならず(島田氏ごめん)にきたのだけど、noteはなぜかファンになってしまいました。

ぜひ、上場したあかつきには、noteユーザー向けの株主優待の実施をお願いします。

↑こういう考え方やから、世に問う、とうまくいかんのやろな。

とにかく、
スタートアップ企業で新しいサービスの立ち上げに携わって上場を果たす
という夢は、
スタートアップ企業の新しいサービスの盛り上げに携わって上場を果たす
のを見届ける
という夢に、ちょっと形を変えて延長することにします。


P.S. やっぱりいらすとやさん、あるんや。。

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