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給食を有機食品にするより先にやるべきこと

先日、上記のリンクを見つけて読ませていただいたが、「まさに!」と思うことばかりである。『僕は義務教育できちんと農薬の安全性や科学技術の進歩を習っていないことも、原因の一つだと考えています。』こいういうことは、本質的に科学を学べていないということになると思う。せめて、高校生中学生に関しては環境問題を学ぶ機会も多くなっているというので、そこで正しい有機農業を教えたり、安全安心の話について教えてほしいと思う(小学生では理解できないうちに終わってしまうという危惧がある)。

そして、本来こういう「科学」について今早急に学ばなければならないのは大人、特に子供を持つ母親父親に対してであろう。

食に関しての意識ががらりと変わるのはやはり子どもができた時で、この時を境に急激に「無農薬」などのキーワードが検索されるようになる。

しかし、多くの人が理解しているように、無農薬かどうかというより身体のために必要な栄養素と取りすぎてはいけない栄養素とそれを多く含む食品の知識の方が大切だ。

不安を解消するために、食の教育を「妊娠初期」に家族に対してしっかりできることがあっていいのではないかと思う。この時期に不安が解消されることでその後の妊娠期に家族で過ごすストレスも防げると思うのだ。

以前、二人の子供を持つ私の友人(女性)に、妊娠期の食生活についてヒアリングをしたことがある。特に、一人目がまだ幼く二人目の妊娠期には特に食事に気を使ったという。こういう時はただでさえ忙しいというか精神的に余裕がないことが多いので、食事にまで気を回すことがむつかしいだろう。

かつて、そういう方向けの食事サポートとして宅配弁当やドリンクセットやミールキット、冷凍食品などの販売サービスを考えたこともあった。しかし、いざアンケートを取ってみたところ、「無農薬」「有機」に対しての要望が高かったため、それでビジネスをするのがさすがに気を引けた。要するに、不安なところに「無農薬」「有機」だということをアピールして売り出すのは、農薬の不安をあおって怪しげなサプリを売ることとあまり変わりがないような気がしたのである。

しかし、不安な人は現実的に存在する。その不安を抱えた人たちにアプローチし、正しい指導が行われるようにするためには、日ごろからの丁寧な発信はもちろん、正確な知識を提供できる人をもう少ししっかりと育て、間違っている人は、たとえ管理栄養士や栄養士のような資格を持つ人でも糺さねばならないのだろう。怪しげな○○カウンセラーなどもってのほかだが。しかし、そういったライセンスビジネスを興すこともなんだし、正しい情報を提供して理解していただくという単純なことがなぜこれほど大変なのか。一人でも多くの人が上記のリンクのような記事を読んでくれることを願う。


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