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「経験を積んでもう一度子どもたちの力に」インターンを経て、再びカタリバを選んだわけ

マイプロジェクト全国事務局の一員として、高校生の探究学習を支える加瀬仁美(かせ・ひとみ)。学生時代はインターンという形でカタリバに携わり、大学卒業後は民間企業に就職。3年間の実務経験を積み、満を持して再びカタリバの門戸を叩きました。

「できることなら大学卒業後、すぐにでもカタリバに入職したかった」と語る彼女。彼女のカタリバへの思いを駆り立てるきっかけとなった、学生時代・前職の経験に迫ります。

加瀬さんは、どんな学生だったのでしょうか。

ひとことで表すと、周りの目を気にするタイプ。幼い頃から「周りにとってのいい子でいなきゃ」と思い詰めてしまう癖があり、自分の行動に自信を持てない学生でした。

転機となったのは、大学進学です。地元から離れたことで、人間関係がガラッと変わりました。そのなかで驚いたのは、皆が自分の意見をしっかりと持っていること。対する私は、会話のなかで「仁美はどうしたいの?」と問われ、言葉に詰まることもありました。

大学3年生の頃にはアメリカ留学も経験しましたが、理由は「周りの同級生が留学していたから」。やはり周囲に流されてしまった私は、自分の意志で決めることができない自分を周囲と比べ、「このままじゃダメだな」と自己肯定感の低さに悩み続けていました。

実際に留学を経験してみて、いかがでしたか?

自分の行動を自分で決めることで、自信が生まれる」と知りました。自己肯定感に悩み続けた私にとって、大きな学びでしたね。

留学中は、慣れない環境に心が折れてしまったこともありました。そこで感じたのは、どんな決断も最後は自分で決めたことでなければ、困難に直面したときに乗り越えられないということ。

そこで改めて「自分自身で決めること」の大切さに気づき、留学の目標・目的を定め直すことに。自分で決めたことを自分で乗り越えた経験は得ることも多く、何よりも大きな自信になりました

カタリバに出会ったのは、留学後ですよね。

内閣府が発表している『子ども・若者白書』によると、日本の若者の自己肯定感は世界各国と比較しても最低水準。子どもたちの自己肯定感の低さは、日本社会が抱える課題の1つです。

留学から帰国後、「かつての自分のように自己肯定感に悩む子どもの力になりたい」と思っていたタイミングで、カタリバに出会いました。

なぜマイプロジェクトだったのでしょうか?

全国高校生マイプロジェクト」は、高校生が自身の関心をテーマにプロジェクトを立ち上げ、実行を通して学ぶ探究型学習プログラムです。

留学を経て「自らの意志をもって行動することの大切さ」を学んだ経験から、まさに前述の社会課題(日本の子どもたちの自己肯定感が低い)に一石を投じる、これからの日本にとって必要なプロジェクトだと確信しました。
インターンに参加したのは、大学4年生の秋頃から社会人になるまでの数ヶ月間。年に1回開催されるマイプロジェクトに取り組んだ高校生の発表会である「マイプロジェクトアワード」の開催を支えるメンバーとして、準備や事務作業に携わりました。

カタリバに魅力を感じつつも、大学卒業後は民間企業に就職されたのですよね。

カタリバでの活動は「子どもたちの自己肯定感を育みたい」という私自身の思いと重なる部分も多く、正直なところ卒業後もカタリバで働きたい気持ちは山々でした。でも、私は学生時代に教育を専攻していたわけではないし、インターンとして参加した期間もごくわずか。今の私では、カタリバの力になれないと思ったのです。

「カタリバで活躍できるだけの力を身につけてから再挑戦したい」と思い、一度は民間企業へ就職することにしました。

前職で印象的だったことを教えてください。

育った環境によってその後の人生が左右される、「きっかけ格差」を感じたことです。

前職では、学生時代とは比にならないほど多様なバックグラウンドを持つ方々と関わる機会がありました。

多くの人と関わる中で気づいたのは、私が常識だと思っていたことが、ほかの人にとっては必ずしもそうではないということ。私にとっての常識は「限られた環境で育ったからこそ形成された考え」にすぎないのだと気づきました。

前職での勤務を経て、再びカタリバの門戸を叩いた加瀬さん。今の仕事内容について聞かせてください。

マイプロジェクト全国事務局の一員として、主に広報やバックオフィス、連携団体の伴走など経験を積みながら様々な業務に携わっています。

どんなときに仕事のやりがいを感じますか?

マイプロジェクトに参加した子どもたちから前向きな感想をもらえたときです。

「同世代の子の頑張る姿が励みになった」「活動を進めるうちにプロジェクトに自信を持てるようになった」といった前向きな声を聞けるのが本当にうれしくて……。

私たちの仕事が子どもたちの変化につながっていると思うと、「やってよかったな」と感じますね。

(原文:大島 彩花)

※noteマガジン「はたらく人」は、カタリバwebサイトに掲載している「カタリバマガジン」の記事の一部を転載しています。

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