女子大生と70歳の父
今年大学を卒業する私の父は70歳になる。
そんなに父と仲がいい訳ではない。どちらかというと小さい時は父が高齢なのが恥ずかしかった。周りでは20-30代のイケメンの父がいるのだ。そんな中1人だけ50代後半なのだから。
高校時代からは家を出てずっと寮で暮らしてきた。年に何回かしか家族に会わない。だからか、父が老いていくのが良く分かる。
顔はしわくちゃ。耳が遠くなくなってきて目も濁ってきた。自分が聞こえにくいから声が大きくなる。携帯は全然使えない。どんどん動かなくなってきた父の体を心配して実家に帰ったら犬の散歩に誘う。
散歩をしながら特に何か話すわけでもない。でも、父と私と犬しかいない中でいつの間にか父のことに意識を向けるようになった。
だから、今日は初めてバブルのことを聞いてみた。でも、あんまり印象がないらしくオイルショックの方が資材に困ったからよく覚えていたらしい。
10代で働き20代で水害ですべて流されながらも棟梁として必死に働き、40代でバブル崩壊の中で成長させ70になった今でも仕事を続ける。そんな父に尊敬の念を改めて覚えた。
それでもね、もう少し生活習慣を変えてほしいんだ。
アイスは半分こにして一緒に食べよう。一緒にお散歩しよう。4日には帰るからそれまでの少しだけの間だけど。次帰ってきたら同じことをするからね。
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