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刀展示ケース「EDGE」のミニモデル完成

刀はエッジを象徴するものであり、新たな視点、価値観の創造、そういったところに新たに切り込んでいくという意志を表す意味で「EDGE」と名づけた刀展示ケース。
初めてプロダクトデザイナーの方と共に作る刀展示ケースでもあります。

先月末に日本橋高島屋さんにて行われた「百錬精鐵 刀匠 月山貞利展」にて先行でデザイン画やミニモデルなどを公開させて頂いていたのですが、本日遂に全体公開します!

全長25㎝程でしょうか。刀、拵、ケース全てが5分の1のミニサイズです。
裏にはスイッチがあり、ちゃんとライトが付きます。

このミニモデルをデザイン、製作下さったのは元職場の先輩でプロダクトデザイナーでもあるNunodesignの布川宏樹氏

部屋に飾ったときのイメージ画なども作成下さいました。
(尚、ケースのデザインや形状はまだ変更となる可能性は十分にありますので最終決定ではない事は留意ください)

「現在の住宅に刀を馴染ませる」というのが刀箱師としての根本的な目標でもあるので、和室以外で3つのタイプの部屋に合わせて頂き様子を見てみました。

EDGEの特徴としては今までのケースと異なりライトを内蔵している所でしょうか。これによりケースの開口面をより広く取る事が出来ています。
内臓すると刀身とライトの距離が近くなり、上手く光が当たらないのですが、色々工夫する事でそれを解決しています。(それを実際に確認する為のミニモデルでもありました)

EDGEは斜めになっている面も多く、一見複雑そうな形状をしていてケース自体が凄く主張しているように思われるかもしれないのですが、面を真っすぐ取る所は真っすぐ取っているので、おそらくイメージほどケースそのものは主張せず、従来通り「刀が主役」で映える事は変わりないと思います。

一報背面が傾斜したデザインになっている事で、現状切先と背面が近くなっている箇所などもあるので、この辺りは実設計時には注意して設計するつもりです。
またミニモデルで使用しているライトは実際のライトとは異なるので、実際はもっと刃文や地鉄が見やすくなると思います。

年明けそうそう設計に着手して2024年中には1:1サイズを形にしたいと考えています。
最終的にどんなケースになるか、ぜひお楽しみに^^


尚、今回展示させて頂いたミニ刀は本物の日本刀と同じ材料、製法で作られた本物の日本刀になります。
拵も本物と同じように作られており、凄まじい技術です。
明治40年に作られたもので、大名家と繋がりも多かった刀剣商、網屋の鞘書き、また網屋コーディネートの拵が付いています。
勿論登録証も付いています。
虎ノ門にある日本刀剣さんにお邪魔して撮影させて頂きました。

もしかしたら2023/11/18~11/19に東京美術倶楽部にて行われる「大刀剣市2023」の日本刀剣さんのブースにて「EDGE」のミニモデルと共に展示販売されるかもしれません。
確約は出来ないのですが、もし展示される事になった場合はSNSなどで報告したいと思います。

(画像出典:全国刀剣商業協同組合

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それでは皆様良き刀ライフを!

よろしければ以下もご覧ください。
今回のEDGEを作るにあたり原寸台のモックアップを作って光の当て方など確認しました。

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。


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