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祖父刀⑧ 鑑定に出しました。結果は…

祖父から引き継いだ刀を鑑定に出してみていましたがその結果が出ました。
祖父の刀は以下のものです。

反りは浅めで新刀のような姿、茎は雉子股になっており、なんと「一」の銘があります。

刃は丁子刃で地鉄は杢目にところどころ流れるような肌があり、全体的にとても肌立っています。
そして棒映り(一部地斑映り)のようなものがみられます。

帽子は乱れて小丸に返っています。

この太刀を初めて見た時、一文字にしては新刀のようなあまり反りの無いに姿に違和感がありつつも、地刃が冴えており映りも出ている事、茎が雉子股であることから本物なのかどうか首をかしげました。
茎の錆は少しグレーっぽく艶々している点が引っ掛かっていた点でもあります。(ちょっと茎の写真は取り忘れてしまいありませんが…)

悩んだ時はプロに意見を求めよう、という事で良く行く刀屋さんに見て頂いた時は、茎の錆がちょっとわざとらしいよね、であったり鎬の柾目を頑張って潰しているように見えるよね、などと意見を頂きました。
刀身に付いた錆を落として頂いた研師の玉置さんに見て頂いた時は、石堂派の誰かの作ではないかとご意見を頂きました。
ただ、佩き裏の丁子は見事な一文字で、佩き表は研ぎ減りで多少刃が下がった風であったり、少し時代が下がり長船系の南北朝期の作品にも良くある刃文となっているなど、非常によく一文字の作を写しているのではないかとのこと。

玉置城二さんの研ぎ場にて


刀屋さんも研師さんも刀自体は良い出来だから一度鑑定に出して見るのも面白いかもね、という事で今回出して見たという経緯です。

そして結果は…。

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