橋の上の雁金五人男🌉
本日は、8月4日。語呂で「橋の日」。
ということで、歌川豊国の橋の上の五人男の浮世絵を思い出しました。
興行名・妹背山婦女庭訓
外題・仕入染雁金五紋
江戸・中村座にて
1818年の浮世絵です。
雁金五人男(かりがねごにんおとこ)とは、江戸時代、元禄年間ころ、大阪で乱暴狼藉をはたらいて良民を苦しめた5人のならずもの。
雁金文七、庵の平兵衛、ほていの市右衛門、極印千右衛門、および神鳴庄九郎。
伝説の無頼漢です。浄瑠璃や、歌舞伎の題材となりました。
「坂東三津五郎扮する、安の平兵衛」
襦袢に格子縞、帯に花勝見、裾に安の字。
花勝見(はながつみ)とは草花の名。アヤメのことといわれるが、ほかにアシの花、カタバミ、デンジソウなどの諸説がある。
「関三十郎扮する、こつくい千右衛門」
襦袢と帯に九組木。裾に槌に千の字。
藍色がこの一枚だけ残るのだそうな。藍色が飛ばずに残るのは貴重とのこと。
「市川団十郎扮する、かりかね文七 」
襦袢に三筋格子、帯は三升と牡丹の市松模様。裾に雁金。
襦袢の三筋格子とは、縦・横に、太い三筋縞と細い三筋縞とを交互に繰り返した格子模様。文化・文政期(1804~30)に流行した歌舞伎模様の一つ。
市川団十郎の定紋、三升を崩して三筋格子となったといわれている。
(小学館 日本大百科全書)
三升紋は、歌舞伎界の宗家市川家の定紋↓
雁金の紋はこちら↓
雁金とはガンの別名。
歌舞伎模様という歌舞伎の衣裳をもとにした模様があり、当時歌舞伎役者は演出効果をねらって各人それぞれ衣装に凝ったそうですよ↓
続いて、
「松本幸四郎扮する、雷庄九郎」
襦袢の裾に銀杏散らし、着付の裾にバチに巴の模様。
「中村芝翫扮する、ほてい市右衛門」
帯に向鶴菱。
翼を広げた「鶴」を二羽向かい合わせにして、「菱形」にした文様を「向かい鶴菱文」という。
長襦袢は光琳梅散らしの模様。
光琳梅とは、尾形光琳が創始した描法で描いた意匠性のつよい梅。 工芸品などの文様、紋などにも使われている。
チラっとしか見えないとこがまた粋なんですね。
並べてみました。
早稲田演劇博物館所蔵です。
歌舞伎役者たちの衣装は何ともオシャレですね。ファンが真似して流行したそうな。
私も、何か自分の文様考えてみようかしら。
名前も片羽だし、できそうですね🤔
伊達虚無僧ならぬ、えせコムジョにならないようにしないと。笑
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