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『アタシはいまから語ろうと思う。 福岡市を守って人知れず戦った、11人のフツーの男たち…
海と山に挟まれた、のんびりとした町、福岡市。 鴻巣山《こうのすやま》展望台は、その…
「ああああああああああああああああああああああああああ!!!」 叫びながら、闇の海の中…
鴻ノ巣山から俺の家までは、そう遠くない。 しかし、気絶した女の子を背負ったこの状況……
次の日も朝からいい天気だった。 福岡市ってところは夏場はぜんぜん雨が降らないんだよな…
中に入るとすぐに、首にスカーフを巻いた極上の美人が、愛想よく話しかけてきた。 DMを…
窓から西日の差す非常階段を駆け上る。 「……ハヤト……」 このまま屋上遊園地まで続いているはずだ。 「……ハヤト……!」 マユはきっとそこに居る! 「ハヤト!」 突然、ナミが俺の手を引っ張った。 「もう! さっきから、ちょっと待ってって、ずっと呼んでる、のに!」 荒い息遣いでナミが怒る。勢いで突っ走る俺をずっと呼んでいたらしい。 「ハヤト。悪意はそんなに甘くない。ちゃんと準備しないと」 「けどよ、急がないとマユが……」 「わかってる。時間が経て
兄貴とナミさんが帰ってきたのは、アピロスで山盛りの事件が起きた日の夜だった。 「………
南区で西鉄電車が暴走し、福岡市動物園で脱走騒ぎがあった夜。 兄貴とナミさんはすげえ疲…
「おーおー。エラいことになってやがるな……」 今日も朝イチでセーブカンパニーに顔を出…
シンジローたちと別れ、俺たちは新校舎から旧校舎へと走った。 悪意のボスが居るという体…
兄貴の喝で、アリバという不思議なチカラに目覚めたおれ。 兄貴から仰せつかった重大な…
放送室に近づけば近づくほど、悪意の生徒の数も強さも増していった。 ヨシオ・クリハラ…
立ち上がりかけていたアイスクイーンが、見えない手で突き飛ばされたかのように、玉座にペタンと尻もちをついた。 口はあんぐり、赤い瞳はぷるぷる震え、白い顔は真っ赤になっている。 「……あ、あ、あ、あ、あんたねえっ……! そ、そ、それがっ、フッた女に言うセリフかーーーー!」 「フッた女? なに言ってんだ? フラれたのは俺のほうだろ?」 「わ、私よ!」 「俺だっ」 「私だってば! このわからんちん!」 「なにいっ。だって、『理想を押し付けるな』とか『迷惑』とか『