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変な酒

皆さんこんにちは、推穴(オケツ)と申します。今回は視聴者様から寄せられたある奇妙な出来事についてお話しします。

「推穴さんこんにちは、実はちょっと相談がありまして、、」

それはフォロワー様からの突然の電話でした。

「実は私、肉まんが大好きで、大阪の蓬莱の肉まんをネットで買ったんです。そしたら、肉まんとはかけ離れた、全く別の物が届いたのです。それが何だか恐ろしくて、、」

「肉まんとは、別のもの、、ですか?」

「はい、写真があるので今送りますね。」

数分後、推穴のスマホに写真が届いた。そこに写し出されてしたのは肉まんとは違う″何か″だった。

「蓬莱、、蔵元の隠し酒?」

そこにあったのは新聞紙に包まれた謎の物。そして蓬莱とは書いてあるものの肉まんの気配はしない。そして謎のメッセージ″蔵元の隠し酒″

「何だろう、この新聞紙の中に肉まんが入っているのか?いや、それにしては形が歪過ぎる。そしてこのメッセージ、、蔵元さんとは一体誰なのか、そして何故隠さないといけなかったのか。何か、違和感があるような、、」

推穴は一旦電話を切り、とある人物に相談する事にした。

「はい、道明寺です。久しぶりですね、推穴さん」

道明寺さんは昔からの知り合いでお酒に詳しい人だ。もしかしたら何か手掛かりを知っているかも知れない。推穴はこれまでの経緯を道明寺に相談した。

「なるほど。とても謎が多い話ですが、よく考えたら簡単な事ですよ推穴さん。尻の穴かっぽじってよく聞いて下さい。それは肉まんじゃない。お酒です。」

驚く推穴に対し、道明寺は話を続ける。
「いいですか、まずフォロワーさんが欲しかったのは551蓬莱の肉まんです。これはただの蓬莱、正確には岐阜県飛騨高山市の有名な地酒の蓬莱です。わかりますか?551が無いんです」

「じゃ、じゃああのメッセージは何なのですか?!蔵元さんとは一体、そして何故わざわざ新聞紙で隠しているのですか!」
脇汗びしょびしょの推穴に対し、道明寺は冷静に話を続ける。

「あれは蔵元さんでは無く酒蔵を指しています。新聞紙で包んでいるのは光を遮断して中の日本酒の鮮度を保つ為。そして隠し酒という意味は、蔵元が来客に振る舞う為に保管していた事が由来で〝蔵元の隠し酒″と言われるようになりました」

全てを理解した推穴は、脇汗を拭いながら道明寺にこう伝えた。

「ありがとう道明寺さん。つまり551蓬莱の肉まんはめっちゃ美味しいけど、翌日の胃もたれは結構辛いって事ですね」

〜fin〜

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