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親子で読書感想文vol.3【選書番外編】

『親子で取り組む読書感想文・公開型ストーリー』へようこそ。
小学3年生の娘といっしょに読書感想文を取り組む姿をリアルタイムでお届けしていきます。
この企画の参加者は私たち親子だけですが、記事内のコメント欄ではアドバイス・経験談・感想を随時募集しております。

今回の記事は、こちらの本に決定したとお知らせしたものの、少し迷っていたことをお伝えする「選書番外編」です。

https://www.doshinsha.co.jp/search/info.php?isbn=9784494020416


正直に言うと、私はピンと来なかったんです。

率直な感想としては、『完璧な児童書』

宿題を忘れてウソをついた主人公に、先生が「誰かが嫌な気持ちになる嘘じゃなくてもっと違うウソをついてごらん」と促す。そこから周りの子もウソという名の空想を広げていって・・・という流れのお話。

正面から正しいことを伝えるのではなく、いけないことだと教わってきたことを肯定することで、疑問を投げかけ、子どもが自分で考えていく様子が非常にうまく描かれていました。
ただ、完璧な構成がゆえに導かれるゴールがはっきり見えてしまうようで、平凡な感想文になりそうだなとも思ったのです。

いわゆる「私ならこんなウソ(空想)をつきます」的な。

さて、娘の感想と言えば「おもしろかったよ。でもサーっと読んじゃったから、何も書けない。もう一度ちゃんと読むね」とのこと。
私が誘導したわけでもなく、自分で読み返そうという気持ちになったことはいいですね。

ここで、私からの提案として、もう一冊の候補も読んでみようと話しました。

それがこちら。

こちらの本も読書感想文のおススメとして検索に引っかかったもので、偶然、娘が以前から読みたいと言っていたのです。

ある日、ぺちゃんこになった主人公を難なく受け入れる両親とそれが羨ましくなる弟。本人はその状況を楽しみながらも、段々と辛くなってくる、そこには差別も区別もあって、人を外見や思想で否定することはいけないことだと描かれるものの、それもまた一つの在り方だと感じつつある少年の心は揺れ動く。

この話を娘はどう読んだのかな?

私としてはこちらの本を親子で深く語り合ってみたいと思いました。

が、娘はあっさり「ぺちゃんこスタンレーも面白かったけど、『しゅくだいわすれました』にするー!」と言いました。

この展開には、妙に納得してしまいました。
と言うのも、興味の度合いが読むスピードに如実に表れていて、『しゅくだいわすれました』は届いたその日の夜にすぐ読み切ったのですが、『ぺちゃんこスタンレー』は何日かに分けていたのです。

娘が二度めを読んでいる間、私は『しゅくだいわすれました』の感想文をいっしょに取り組むにあたって、平凡な着地にしないようにするにはどうしたらいいのか悩んでいました。

掴みが大事…

この本のキーワードは紛れもなく『ウソ』

はて、『ウソ』ってなんだろう??

娘に聞いてみました。

「ねえ、ウソってどういう意味だと思う??」

すると娘は首をかしげながら、するりとこう答えたのです。

「えーーとね・・・本当の理由じゃなくてこれなら騙せるなって思ったのがウソ。」

面白い。
どうやら娘が『ウソ』をつく時には『騙せるかどうか』が働くってことなのだろうか。
はたまたこの本を読んで『嘘』の定義を自分なりに落とし込んだのだろうか。

『ウソ』ってなんだろう?
『嘘』っていけないことなのかな?

『良いうそ』とか言うけど、一言にまとめるのって違う気がする(これは私のウソに対する気持ちだな…そんな発見も面白い)

まずは、娘と存分に『ウソ』について語り合ってみよう。
それが出来たら、形が浮き上がってくるはずだ(と思いたい)。



読んでくださってありがとうございました。









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