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形而上エッセイ「分かる人にしか分からない話」

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2022年6月の記事一覧

人生哲学と哲学の関係

みなさん、人生哲学を持っているだろうか?

人生かく生きるべしという教訓的なアレである。

この「人生かく生きるべし」という教訓的なものは哲学の名に値しないのではないか、という主張をちらほら耳にする。哲学っていうのは、この世界に関しての普遍的な真理を求めるものであって、個人の人生にのみ当てはまる法則なんていうのは哲学じゃないだろう、そういうのは、人生論というのであって、哲学ではないのだ、と。

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物入りな暮らしと生きる意味

「暮らすって物入りね~」

スタジオジブリの名作アニメ「魔女の宅急便」の中で、一番好きなセリフが、上記のものである。ヒロインのキキが海辺の街に来て、生活を始めるのだが、着の身着のまま気の向くままで来たものだから、生活道具が何も無くて、住む部屋が決まったあとに、道具一式を買いに出るのですが、都会の物価が髙くて、つい漏らしてしまう一言。

なんでこんなセリフが好きなのかはっきりとは分からないが、おそら

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足がつることの幸福と本当の不幸

久しぶりに、足がつった。足がつったことある方は、あの何とも言えない痛みが分かるだろう。今朝の明け方、激痛で目が覚めたところが、足がつっていたという話で、実にすがすがしい目覚めになった。

なんで足がつったのか、と考えてみたところ、昨日、若くもないのにいろいろはしゃぎすぎたのではないかと、とりあえずは、そう結論づけてみた。ドライブに行って、買い物をして、家の中でも階段を昇ったり降りたりを何度も繰り返

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喉元過ぎれば熱さを忘れる人生の形式

前の記事で、「嫌なことをしなければいけない、ああ、嫌だ、嫌だ」と書いたが、それが無事終わった。ああ、よかった、よかった。そうして、終わってみると、「別に、そんなに嫌なことじゃなかったんじゃないか」と思っている自分がいる。なぜか、と言えば、それはもう終わってしまったことだからだ。終わってしまって今は無い。それによって、そもそも大騒ぎするほどのことじゃなかったのではないかと思うこと、これを、巷間のこと

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嫌なことの効能

しなければいけない嫌なことというのは大人になると減るのだろう、大人は嫌なことなどしなくていいのだろう、漠然とそう思って中年を迎えたわけだが、特にそんなこともない。嫌なことは、年齢にかかわりなく、存在する。

たとえば、会いたくない人と会わなければいけないこと、など。

そんなもん、断ればいいだろう、という話なのだが、まあ世のしがらみというやつにいっぱしわたしもとらわれまして、なかなかそうもいかない

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