「盾の勇者の成り上がり 22」感想・ネタバレ
どんな本?
私はWEB小説投稿サイト【小説家になろう】で連載されていたこの作品を当時から読んでいました。
その後、この作品が書籍化され、更には漫画化もされたことを知り、興味津々で購入しました。
その理由は、この物語が「絶望の底から這い上がる不屈の成り上がりファンタジー」という要素を持っており、主人公の尚文が困難な状況にどう立ち向かい、成長していくのかに非常に魅力を感じたからです。
異世界への召喚、勇者たちの裏切り、新たな敵との戦いなど、展開がスリリングでありながらも、尚文の成長が描かれている点が私の心を引き寄せました。
尚文と仲間たちはキョウを倒し、キズナの世界からメルロマルクへ戻ります。
しかし、霊亀の被害は各国に大きな影響を及ぼしており、尚文たちの戦いは終わっていません。
次の波が来るまでの時間は3ヶ月半。
この期間を利用して、尚文はラフタリアの故郷を再建し、私兵を養成する計画を立てます。
しかし、計画の進行中、奴隷として売られたラフタリアの故郷の子供たちを探すうち、多くが他国に秘密裏に売られていることが判明します。
尚文は、その子供たちを救うためにゼルトブルという国へと向かい、夜はメルロマルクへと帰るという忙しい日々を送ります。
読んだ本のタイトル
#盾の勇者の成り上がり 22
著者:#藍屋球 氏
原作:#アネコユサギ 氏
キャラクター原案:#弥南せいら 氏
あらすじ・内容
感想
尚文たちは、仇敵キョウを倒した後、キズナの世界から元の世界、メルロマルクに戻ります。
彼らの帰還を待っていたのは、霊亀の大きな被害と次なる強敵の聖獣・鳳凰の復活の前兆でした。
だが尚文は、キョウとの戦いとカースシリーズの使用の呪いで弱体化してしまっている状態であり、その全治期間は3ヶ月。
また、次の聖獣、朱雀の復活も同じく3ヶ月後という危機的な状況になっています。
この状況を打破するため、尚文はメルロマルクの女王に自らの領地を持ちたいと提案します。
彼が表向きに述べる目的は、次の波への備えとしての私兵の育成でしたが、真の目的は、波で壊れたラフタリアの故郷、彼女の村を復興することでした。
そのために、尚文は獣人の孤児を集め、エクレールの領地を一時的に借りて、産業構造を築きながら、ラフタリアの村を復興させます。
さらには、行商も行い、資金を確保する努力もします。
しかしながら、ラフタリアの村出身で、奴隷となってしまった子供たちを探していたところ、メルロマルクの貴族たちが、女王の監視を避けるために、奴隷を他国に密売していたことが発覚します。
特に、多くの子供たちはゼルトブルという国で売られていることが判明。
尚文は、その子供たちを救出するために、フィーロと共にゼルトブルに赴きます。
彼は昼間はゼルトブルに向かい、夜にはポータルを利用してメルロマルクの村に戻り、通常業務を続けるという過酷な日々を送ります。
尚文のこの努力は、彼がラフタリアの恩義に報いるためと、次の波に備える強い意志を持っていることを示しています。
結局、本の結末では、尚文の努力により、ラフタリアの村の復興も着実に進められます。
しかし、次の聖獣、朱雀の復活へのカウントダウンが迫り、尚文たちの戦いは続くこととなります。
特にこの巻で印象的だったのは、尚文がラフタリアの故郷の子供たちを探すため奴隷商人へ圧力をかけ。
それを受ける奴隷商人が大喜びするシーンでした。
一方、伝聞とはいえ子供たちが他国に売られたり。
尚文に買われる時に絶望している表情のウィンディアや叩かれるのを怯えるイリヤのシーンはとても悲しく、読むのがつらかったです。
しかし、そうしたシーンがあるからこそ、物語の深みや尚文の行動の意義が際立って感じられました。
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