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それは、死よりも先に訪れる
幼少期の自分について輪郭が残っていることは、きっといいことだ。そうでないと意味が無いし。
丈の長いプリーツスカートをたくしあげて太腿に刃を立てていた。愛している人のことを考えていたのをよく覚えている。
くっきりとした苦痛とふんわりとした意識が、わたしに涙を流させてくれた。遠くにいる人が自分の手を握ってくれると信じていた。
理不尽を理不尽だと嘆けるのが、子供のいいところかもしれない。自分で自分
下書きに残ってたので投稿しておきます
彼を纏う深い霧は、綺麗な藍色をしている。
繊細で、しかし確かで、深い藍色である。薄い灰色を引き連れたわたしの興味を引くには十分であった。
わたしは霧の入り口に踏み入って、色の流れをじっと見つめていた。彼の座る場所はまだ遠いが焦ることもない。足取りは呑気で、薄い色 寂しい色 幼い色をゆっくりと認識した。
「そんなことをしていても、霧は晴れてはくれません」
遠くから彼の声が聞こえた。強く重たい声
辛いことがあったんだと思うから
自分勝手な人は、きっと弱い人。
自分が悪いことを受け入れて傷つけない、やわらかい心を持った人。
怖いことがあったよね、もう泣きたくないんだよね。
大丈夫だよ。
泣き虫な人は、きっと優しい人。
周りの人のことで心を痛めて、自分を責めて頭の中がぐちゃぐちゃになってしまう人。
嫌われたり、傷つけたりしたくなかったよね。
大丈夫だよ。
口が悪い人は、きっと見栄っ張りな人。
自分のことが恥ずかしくて、強