kashi

陰気

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それは、死よりも先に訪れる

幼少期の自分について輪郭が残っていることは、きっといいことだ。そうでないと意味が無いし。 丈の長いプリーツスカートをたくしあげて太腿に刃を立てていた。愛している…

kashi
2週間前

伝える 届ける

消えてしまいたいと思いました 好きなものを好きだと言うのにも、上手な生き方が必要なんだと わかっています 言葉は上手く出ない 共有したいだけなのに 喉を通って口か…

kashi
2週間前
2

口をついて出た

ピースの足りないパズルを埋める。他人の言葉、歌、君の後ろ姿____ 嘘をついたんじゃない、ぼやけた自分の姿を上手く喋れなかっただけ。それが君を傷つけて 僕はまた首に…

kashi
2週間前

無音

莫大なロックンロールが鳴り響く、ちっぽけな部屋 怖かったから逃げ出した これしか無いって手を伸ばしたものにすら上手く届かない 嫌だよ 僕の音を探って迷ってる 嫌い…

kashi
3週間前
1

踊り踊る

赤と緑の蓮が頭の後ろで光っている 舌まで黒い口の中 見えない未来が見えている 大きく見える幻想が本当はちっぽけであることから目を逸らして踊っている 震えた炭酸水が脳…

kashi
3週間前
1

薬指

時の鶴 戸の音 いおりの幹 小夜ぐさ あしがけ るりこのは この夜はこの蜜を陸の囁きですから、扉は黄色ですから、明日は酔いどれですから、隅ですから......。 さし、あ…

kashi
1か月前

下書きに残ってたので投稿しておきます

彼を纏う深い霧は、綺麗な藍色をしている。 繊細で、しかし確かで、深い藍色である。薄い灰色を引き連れたわたしの興味を引くには十分であった。 わたしは霧の入り口に踏…

kashi
1か月前
4

青春コンプレックス

スカートを折っても 第1ボタンを開けてもただの猿真似 子供らしくいられないのなら大人になれると思ってた。その実、わたしはただ足がついていかないだけで それに気づけ…

kashi
2か月前
3

価値を食べて

ピンク色のダブルベッド、憂いを瞳に閉じ込めて寝そべるあたしがいる。 この華やかなお部屋がただの処刑台であることをあたしは知っているけれど、目を瞑ったとき肌に触れ…

kashi
2か月前
2

ゆりかご

それは、ナイフで開けば呆気なく 特別なものはない 感情のそれぞれ。 それを、あなたに素手で探って欲しかった。見えない 見えないと躍起になり 夢中でいて欲しかった。隠…

kashi
3か月前

君は完璧だ。 君の弱さには過去の影があって、余計な雑味を君は無いものとできる。だから君は完璧なのだ。 弱さを隠す笑い方が、弱さを濃く見せている君は わざとなんじ…

kashi
3か月前
1

辛いことがあったんだと思うから

自分勝手な人は、きっと弱い人。 自分が悪いことを受け入れて傷つけない、やわらかい心を持った人。 怖いことがあったよね、もう泣きたくないんだよね。 大丈夫だよ。 泣…

kashi
4か月前
3

あほらし

あたし、今どんな顔してる 素直に聞かせてくれたらいい、それから先のことはあたしが勝手に処理するから。あたしの中で大事なことを知るためにあなたの目を使う それだけ…

kashi
5か月前
1

悲しい

他人が他人であること、自分が分からないこと、普通になれないこと、特別じゃないこと、特別になりたかったこと、笑われてること、軽蔑されてること、誤解されてること 生…

kashi
5か月前

探す

運命を探している。 初めて来た街のカフェ、サムネイルが目を引くミュージックビデオ、深夜のテレビの地下アイドル。好きだと思ったから、運命になる気がした。そうやって…

kashi
6か月前
1

進んでる

酔っ払うと舌を触る癖、首の傾げ方、上手く好きになれなかった教室。 私の幼さが色んなところに散らばってるの、誰かが気づいているかなって思う。ずっと足りなくて不器用…

kashi
6か月前

それは、死よりも先に訪れる

幼少期の自分について輪郭が残っていることは、きっといいことだ。そうでないと意味が無いし。

丈の長いプリーツスカートをたくしあげて太腿に刃を立てていた。愛している人のことを考えていたのをよく覚えている。

くっきりとした苦痛とふんわりとした意識が、わたしに涙を流させてくれた。遠くにいる人が自分の手を握ってくれると信じていた。

理不尽を理不尽だと嘆けるのが、子供のいいところかもしれない。自分で自分

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伝える 届ける

消えてしまいたいと思いました

好きなものを好きだと言うのにも、上手な生き方が必要なんだと わかっています

言葉は上手く出ない 共有したいだけなのに 喉を通って口から出るのはなんだか不恰好な言葉で そういう自分が憎くて、殺したいと思います

清らかな歌が耳を通るとき 素直でいられる気持ちがしました ずっとそう思えると確信できるのです

それが私の手札です

キーボードに手をかける ディスプレイと

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口をついて出た

ピースの足りないパズルを埋める。他人の言葉、歌、君の後ろ姿____

嘘をついたんじゃない、ぼやけた自分の姿を上手く喋れなかっただけ。それが君を傷つけて 僕はまた首に手を当てた。

ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。

浮く意識と溢れた涙が虚しくて、苦しいよ。

神様に選ばれなかった人間が、不自由な言葉で何を伝えるか。その結果がこれなんだ。

意味が無いんだ全部。君を傷つけた

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無音

莫大なロックンロールが鳴り響く、ちっぽけな部屋

怖かったから逃げ出した これしか無いって手を伸ばしたものにすら上手く届かない 嫌だよ 僕の音を探って迷ってる

嫌いな物を数えて、5つを越したら鏡を割った こんなもの捨てたい 捨てる先が恐ろしくてまた涙が込み上げた

明日が来る 俯いたまま朝が来る

踊り踊る

赤と緑の蓮が頭の後ろで光っている
舌まで黒い口の中 見えない未来が見えている
大きく見える幻想が本当はちっぽけであることから目を逸らして踊っている
震えた炭酸水が脳の隙間に浸透し
気持ちいい 踊る また踊る
苦痛のしっぽを掴んで振り回す
化け物が駆けている
サイレンが鳴っている
下駄で転ぶ、額から血が出る 踊る
足音がする 無視をして踊る

薬指

時の鶴
戸の音
いおりの幹
小夜ぐさ
あしがけ
るりこのは

この夜はこの蜜を陸の囁きですから、扉は黄色ですから、明日は酔いどれですから、隅ですから......。

さし、あし、こし、ゆきのはて。

下書きに残ってたので投稿しておきます

彼を纏う深い霧は、綺麗な藍色をしている。

繊細で、しかし確かで、深い藍色である。薄い灰色を引き連れたわたしの興味を引くには十分であった。

わたしは霧の入り口に踏み入って、色の流れをじっと見つめていた。彼の座る場所はまだ遠いが焦ることもない。足取りは呑気で、薄い色 寂しい色 幼い色をゆっくりと認識した。

「そんなことをしていても、霧は晴れてはくれません」
遠くから彼の声が聞こえた。強く重たい声

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青春コンプレックス

青春コンプレックス

スカートを折っても 第1ボタンを開けてもただの猿真似

子供らしくいられないのなら大人になれると思ってた。その実、わたしはただ足がついていかないだけで それに気づけないから未成年だった。

教室も体育館もグラウンドもただ見つめるだけだったことを覚えてる。登場人物にはなれそうもなくて、ただ音楽を聴いていた。一緒に笑ったりしたかったなぁ。私の目を見て欲しかった。

そのとき落としていた影の濃さも日に日

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価値を食べて

ピンク色のダブルベッド、憂いを瞳に閉じ込めて寝そべるあたしがいる。

この華やかなお部屋がただの処刑台であることをあたしは知っているけれど、目を瞑ったとき肌に触れるまつげがなんだか心地いい。だからそれで全部チャラにするの。

美しくない。悲劇じゃない。ただ罪を持って罰を受けるだけ。真っ赤な林檎に生まれずに毒林檎に生まれたのなら 唇から毒を回すだけでいい。それでも買い手がいるものよ。

触れて、抱き

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ゆりかご

それは、ナイフで開けば呆気なく
特別なものはない 感情のそれぞれ。

それを、あなたに素手で探って欲しかった。見えない 見えないと躍起になり 夢中でいて欲しかった。隠した部屋の奥にはわたしが1人泣いていて、あなたを拒みながら求めていた。

あなたの特別になれたって期待してしまった。ううん、まだ期待してるの。ごめんね大人になれなくて。長い間眠っていたせいでなかなか夢から覚めない。

抱き締めたら近づ

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君は完璧だ。

君の弱さには過去の影があって、余計な雑味を君は無いものとできる。だから君は完璧なのだ。

弱さを隠す笑い方が、弱さを濃く見せている君は わざとなんじゃないかなって思うくらいで。でもきっと違うんだね。そこには弱さを隠す弱い君がいるだけだ。

理由のある感情が一番美しい。筋書きが見えた方がきっと素敵だと思う。人にはみんなそれがあると君は言った。そういうところが完璧だと思う。

偽物みた

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辛いことがあったんだと思うから

辛いことがあったんだと思うから

自分勝手な人は、きっと弱い人。
自分が悪いことを受け入れて傷つけない、やわらかい心を持った人。
怖いことがあったよね、もう泣きたくないんだよね。
大丈夫だよ。

泣き虫な人は、きっと優しい人。
周りの人のことで心を痛めて、自分を責めて頭の中がぐちゃぐちゃになってしまう人。
嫌われたり、傷つけたりしたくなかったよね。
大丈夫だよ。

口が悪い人は、きっと見栄っ張りな人。
自分のことが恥ずかしくて、強

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あほらし

あほらし

あたし、今どんな顔してる

素直に聞かせてくれたらいい、それから先のことはあたしが勝手に処理するから。あたしの中で大事なことを知るためにあなたの目を使う それだけ。

あたしがあたしの形を見つけるのは、長い夢から覚めたとき 他にもあるけど......要するに、ひとりぼっちのとき。あたしはその時間がとっても大切だから みんなそう、なんて言われたって割とどうでもいい。

ぐにょぐにょと常にかたちを変え

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悲しい

他人が他人であること、自分が分からないこと、普通になれないこと、特別じゃないこと、特別になりたかったこと、笑われてること、軽蔑されてること、誤解されてること
生まれてきて、これからも生きていくこと

探す

探す

運命を探している。

初めて来た街のカフェ、サムネイルが目を引くミュージックビデオ、深夜のテレビの地下アイドル。好きだと思ったから、運命になる気がした。そうやってずっとふらふらと探している。

そんなものが無いことも、そんなものが無くてもいいこともわかってきた。世界がつまらなくなるかもって思う。わたしの好きってどんな形だったんだろう。ずっと望んでいた運命をぼんやりとだけ手に入れたとき、わたしは満た

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進んでる

進んでる

酔っ払うと舌を触る癖、首の傾げ方、上手く好きになれなかった教室。

私の幼さが色んなところに散らばってるの、誰かが気づいているかなって思う。ずっと足りなくて不器用だな。

わたしってちょっとわざとらしいよね。そういえば、子供が写真に写るときってわざとらしくポーズを取っていると思わない?わたしっていつもカメラを向けられているような気分なのかも。

幼い頃から、自分がみんなと同じ背丈で生きれてないこと

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