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下の句かるたと名前の由来

前回の投稿では、百人一首を作ってみました。
厳密には引っかかるところが多いのでしょうが、楽しかったです。

ところで、わたしにとっての百人一首は下の句かるたです。
なぜなら、北海道出身だから。
ちはやふるでも若干触れられていましたね。

やり方は簡単。
下の句だけ読んで、下の句が書かれた札を取ります。
犬も歩けば〜に代表される、普通のカルタと同じルールです。

本州の百人一首が、上の句を読んで下の句をとるのは大人になってから知りました。
『札に書いてないのにすごくない?!』
って普通に思いました笑

下の句かるたの取り札は木の札です。
趣のある筆書き。
なんでも、もうほとんど製造していないんだとか。

wikipediaより



百人一首をやったことがない人でも、その日から楽しめるのが良い。

「もれ〜」や「おき〜」のようにわかりやすく書かれているものは、すぐ取れます。

一方で、一見何が書いてるかわからない札も多数あり、それがだんだん取れるようになるのも楽しいです。

ルーツは北海道ではなく会津らしいですが、現在もしっかり受け継がれているのは北海道でしょうね。

私は小学生時代に百人一首に熱中していました。
大会もありました。

地域によってやり方が違いますが、私の流派は「ゆる優しい系」です。

1チーム3人で、真ん中の人は20枚持ち、両端の人は15枚持ちます。
誰の札を取ってもいいし、札を飛ばして威圧することもない。
札がなくなってきたらチームで相談して、一人ずつ抜けていきます。

地域によっては大将が40枚持つらしいですね。
えっ、5枚しか持たない人、ヒマじゃない?!

百人一首の歌の意味は、大人になるまであまり考えたことはありませんでした。
意味よりも筆書きのかっこよさが大事。
なんなら象形文字的として扱っていたかもしれない。

競技している人も、歌の意味をしっかり知っている人は少ないんじゃないでしょうか。
改めて知ると、とても奥が深くて素敵です。

ところで話は変わりますが、私のペンネームも百人一首を意識しています。

投稿を始めるときに、身の回りの文字をアナグラムにしていたのですが、

みかさ、と適当に組み合わさった文字を読んで、
百人一首の一句を思い出しました。

天の原 ふりさけ見れば 春日なる
三笠の山に 出(い)でし月かも
(天を仰いではるか遠くを眺めれば、月が昇っている。あの月は奈良の春日にある、三笠山に昇っていたのと同じ月なのだなあ。)

安倍仲麿

この歌は、遣唐使の作者が中国で日本を想って読んだ歌なんですね。

中国で気に入られすぎて、長年日本に帰れなかったとか。
ついに帰国が決まり、送別会で詠んだ歌だそうです。(送別会、っていうと軽いですが)

当時は飛行機で数時間、とはいかず命懸けの航海ですから、覚悟も必要だったことでしょう。
結局、船が難破して日本には帰られなかったらしく…無念です。

私もアメリカにいて、空を見上げては
『この月は日本のものと同じかあ』
としみじみします。

仲麿さんはもっと重みが違いますが、いつの時代も人は同じことを思案する。
急に親近感が持てたので、この名前を採用しました。

ちなみに、よく「おいしそうな名前ですね」と言われます。
「みかさ」はどら焼きを意味するんだそう。
名乗り始めてから知りました。

由来は同じくこの一句。
日本語って粋でステキ。

親族は誰も私がみかさを名乗っているのは知らないのですが、
赤ちゃんの内祝いに忍ばせておきました。

おいしかったよ。

ではでは、良い一日を!

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