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算数学習者はプログラマ的であれ

算数や数学の学習は、単に数字を扱うだけでなく、論理的思考や問題解決のスキルを鍛えることでもあります。この記事では、プログラマの三大美徳—遅延、怠惰、傲慢—を応用し、それをどのように算数学習に取り入れるかを考えてみましょう。

プログラマの三大美徳

プログラマにとって、これらの美徳は生産性を高めるためのものです。「遅延」は効率的な方法を模索すること、「怠惰」は繰り返しを避け、自動化を求めること、「傲慢」は自らの作ったシステムに誇りを持つことを意味します。これらの原則を算数学習にどう生かすかを見ていきましょう。

まずは指で数えるのをやめよう

算数学習の初期段階では、子供たちはよく指を使って数を数えますが、これは非常に初歩的な方法です。プログラマの「怠惰」の美徳を生かして、より効率的な計算方法を身につけましょう。例えば、足し算や掛け算をする際には、指ではなく、頭の中で計算を進める練習をしましょう。これにより、計算スピードが向上し、より複雑な問題に対応できるようになります。
頭の中で計算を進めるといってもわかりづらいと思いますが、10になる組み合わせを覚えるのと足し算は順序を入れ替えても同じということをきちんと理解することが大事です。
具体的に言うと太郎君が飴一個、次郎君が飴九個持っていた時の二人の飴の合計と太郎君が飴九個、次郎君が飴一個持っていた時の二人の飴の合計は変わらないことを心情的に納得できることが大事です。

九九の一覧表を傾けてみよう

通常、九九は直線的に覚えるものですが、表を90度回転させて見るという新しい視点で学ぶことで、数字とその関係性に対する理解が深まります。例えば、表を傾けることで、掛け算の交換法則(a × b = b × a)の理解が自然と深まるでしょう。私はこのアイデアから九九は半分近く少なく覚えて解決しました。算数、数学が苦手だと思う方ほどこういう工夫が必要というか考えないといけないのではと。
具体的には一の段を覚えると九九の81個のうち17個は覚えているのと一緒で20パーセント近く覚えることができます。

サイズ感がわからないなら尺貫法とメートル法の対応を覚えよう

現代ではメートル法が主に使われますが、伝統的な尺貫法もまだ使われる場面があります。この二つのシステム間での変換を理解することは、算数学習者にとって、数値の「サイズ感」を養う良い方法です。例えば、1尺がおよそ30cmであることを知ると、異なる単位系での計算や推定がスムーズに行えるようになります。ちなみに一尺は親指と人差し指を広げたときの両指先間の長さが由来です。

4以上はいっぱい

漢数字やローマ数字において、1から3までは棒の数で表現されていますが、4以上からは記号化され、直感的でなくなります。例えば、漢数字の「四」やローマ数字の「IV」は、それまでの直線的な表現から脱しています。これは数字の抽象化の始まりを示し、数の直感的理解から一歩離れることを意味します。特に初学者にとっては、この変化が数への理解を複雑にしているかもしれません。こうした記号化は、数の世界における一種の閾値を示し、4以上の数にはより抽象的な思考が要求されるのです。

物を数える効率的な方法

たくさんの物を数えるとき、それらをただ一列に並べて数えるのではなく、長方形や正方形の形に並べることで、かけ算を利用して効率的に数える方法を学びましょう。
例えば、50個のビー玉を数えたいとします。これを一つずつ数えるのは時間がかかりますが、5つずつ10列に並べると、すぐに「5×10=50」と計算できます。このように物をグループ化して並べることで、かけ算の形に見立て、簡単に合計を出すことができるのです。
この方法は、視覚的にも直感的にも理解しやすく、数の大きさや合計をすばやく把握するのに役立ちます。さらに、この方法は数学の問題だけでなく、実生活での様々なシチュエーション、例えば商品の在庫を数える時などにも応用できます。
なぜ人が秩序を好むかというと簡便になるからですね。

またたくさんの物は区切るというのもいい方法です。1000000と書くより1,000,000か100,0000みたいに3桁か4桁で区切りを入れると数えやすいです。郵便番号は3桁-4桁で分ければ覚えやすいし、電話番号も固定電話か携帯電話で変わるものの分け方があります。分け方を覚えれば結構覚えるものです。

今回今記事を書くきっかけ

以下の記事を読んだことがきっかけでした。私も小学校1年の頃、同じ問題に直面していましたが、教師も親も気づいてくれなくて自分で訓練して克服した経験があったので、似たような経験をした多くの人の一助になればと思い書いた次第です。

全部の対処方法を書けてないですが、考え方の方針みたいなのを提示できたと思うので、いったんここで締めたいと思います。


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