アンチ個性至上主義

個性なんてくそくらえ
マジョリティに簡単に認めてもらえる
特徴は持っていなかった
集団の中で浮くためにだけにあるような
私を表す記号
そんなものなくてよかったのに
自分らしさに囚われて
必死に磨いてやっと不快じゃないレベル
世間一般の美しさからかけ離れたものは
しばしば後ろ指をさされて笑われて
それでも見栄と覚悟をもって歩いてく
世間の価値観からずれていたとしても
今までなかった価値に気付かせるために
耐えている
マジョリティに気づかれないマイノリティは
毎日傷を負いながら生きている
「多様性」という加護も与えられないまま
何度だって思った
みんなと同じになりたいって
隣にいても目立たない存在になりたいって
馬鹿にされない姿でありたいって

愚かな人間は
常識に沿って人に正しさをみるやつか
遺伝を継がせた親か
こんな姿でも認められたいと願う私か
そんなことはもうどうでもいい
はやく
一刻もはやく
こんな社会の常識が変わってくれ
私が死ぬ前に
この世界からいなくなる前に
それまでは私が数少ない仲間の盾となって
冷ややかな社会に耐えるから


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