オレンジ色のあかり

夜、歩いていると、マンションの窓からもれるオレンジ色のあかりが見える。昔の蛍光灯は、白くパキっとした色で部屋を照らしていたと思う。今は、リビングにはやわらかい明るさの照明器具を使うことが多いのかもしれない。

背の高い大きなマンションのその光を見ていると、中に住んでいる人たちがとにかく幸せに過ごしているように思える。なんの不自由もない生活をおくっているように思える。いやいや、みんながみんな、そうではないだろう。

親の介護で悩んでたり、子どもが反抗期でケンカがたえなかったり、会社がマジでヤバい、とか。家庭の数だけ諸々の事情があるとはず。

それでも、夜、一人で歩きながら、オレンジ色のあかるい光を見つけると、あの中の人たちは幸せなんだろうなあ、と勝手に思い込みそうになる。

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