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すばらしき世界

映画『すばらしき世界』観に行った。

本当に、これは素晴らしい映画だった。
役所広司さんの演技が圧巻だった。
怪物演技!

主人公は元殺人犯。
人生の大半を刑務所で過ごし50代男性が
社会復帰するまでの話なんだけど、

一度、社会のレールを外れたときに、
戻ることがどれだけ大変か。

すごく今の社会のあり方について
問いかけている作品で、

実話っていうこともあって、
本当にエグられるものがあった

この映画の主人公の三上さんは、
すごく優しくて、
困ってる人をほっとくことができず、
まっすぐで正しい人。

だから曲がったものをみると、
カットなって、コントロールがきかなくなる。
それでとても損しているわけだけど。

ただ、根は優しくても、
いい人でも、社会のレールから
外れちゃうと、人の見る目が変わる。

本当に人って表面的に見ちゃうよね。
自分も含めて。

わたしは、人を見るときに
何を見て判断してるんだろう。

見た目、服装、言葉遣い、
知名度、経済力、過去。

前科とかあったら
怖いって思っちゃうよね。

社会のレールから外れた人を
受け入れる器がないのかもしれない。

でも、わたしたちは、
表面で判断できるほど、
そんなシンプルな社会で
生きてないはずだし、
自分だって、絶対にレールから
外れないなんて、言い切れない。

いつでもレールから
外れちゃう可能性はある。
他人事じゃないはず。

いやー、複雑で生きづらい世の中。

本当にこの世界って、
まっすぐな人、繊細な人であればあるほど、
生きづらいんだなって思った。

本当は、まっすぐ生きれば生きるほど、
辛くなる社会っておかしいのにね。

まだ未熟な世界だ。

わたしは、比較的、
まっすぐに生きてきたつもりで、
やや正義感強め。

だから、その生きづらさ、
ちょっと理解できると思ったの。

でも、よく考えたら、
わたしもただの傍観者だった。

主人公の三上さんのように
人を助けるために
自分の手を汚すことはできない。

しなくてもいいとも思ってる。

ただ、結局自分が一番可愛いんだよね。
そういうわたしでした。

そして、よく知らないくせに、
表面的なところだけを見て、
人を判断しちゃってる自分がいる。

気づかないうちに優しくないわたしがいる。


人のために何かしたいとか、
そんなこと、昔の自分は
偉そうに言ってたのに、
実際には自己中に生きてきただけ。

人の苦しみを背負うこともできないし、
すべての人の悩みを消すこともできないし、
誰の問題も解決できない。
正直したいと思ってない。

ただ、もう少しだけ、
優しい目で世界と人を見ようと思った。

そして、表面じゃない部分を
想像できる自分でありたいと思った。

結構、社会とか
人の見え方が変わる映画だった。 

最近、素晴らしい映画に出会う。
本当に幸せだ!

ではまたねー

Karo

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