とにかく商談がおもしろい

とにかく商談が面白い。

とある出版社で営業として働き始めて2年。
とにかく商談が面白い。

真夏も真夏、耐え難い日差しの中でノースリーブで会社に来て、
「営業マンの癖に肩を出すんじゃない」
なんて目で見られるくらいなら、
健康的に焼けた肌と日差しを楽しみながら商談に出かける方が
ずっとずっと面白い。

ちっぽけな社内政治にかきまわされて
きゅるきゅると痩せ細ってしまうのなんかより、
「まだ社内で消耗してるの???」
とばかりに商談に励む方がずっとずっと楽しい。

世の中には
毎日ポテチ食べながらテレビをひたすら見て、
そこに出てくる色んな言葉を掻き集め、
「来年はこれが来るんだぜ☆」と広告代理店のお兄様に訳知り顔で教えてあgる仕事や、

「なーんかつまんないから面白いやつないの」
というおじさんのために
モーターとインターネットが繋がってぐるぐる動く電池みたいなものを作り仕事とか、
とにかくたくさんの仕事があるってことが

商談で分かる。

商談の相手は社長とか偉い人が多いから、
ビシバシと伝わってくる彼らの超大風呂敷未来予想図を
もう前が見えませんんんん
とばかりにすっぽりと被せられるだけで面白い。

逆に、
「うちの会社、どこどこさんと同じですからねぇ」
「まあ、同じっていうか、もうちょっとこの辺はできないですよねぇ」
と淋し気な商談相手を見つけた時、
その地味な切なさに心奪われるのもまた一興。

そして、未来に羽ばたくべく、多くの人に会社の価値を分かってもらうべく、
悩みひしがれる商談相手に出会ったとき!

「うちの会社も有名になりたいぃぃぃぃ」
「○○会社の○○キャラみたいに『いいね!』たくさんつけられたいぃぃぃ」
「ウィンドミルのプロフェッショナルといえば○○さんです!って雑誌とテレビで呼ばれてドヤ顔で市況について語りたいぃぃぃぃ」

あぁきっとこの悩みを弊社が!弊誌が!

解決の一端を担えるのではないか!

あなたの力に!なれるの!か!

と気づいたとき!

商談相手のお悩み解決のいと美しきストーリーを編み出し
商談のクライマックス(つまり発注)に向けての螺旋階段を相手が昇りだす
その手を引いて塔の高いところまで、高いところまで商談相手を導き

そのドゥオモの最上階から共に広く眼下に広がる、
繁栄する貴社のビジネスを見せることができたとき!

ふぉぉぉぉぉ

24歳、出版社、営業ガールの私にとって

「商談が一番面白い」!


次回「商談相手がイケメンじゃなくたって、商談が一番面白い」につづく!

過去作品のDVD-Boxを買うための資金にいたします。レビューにしてお返しいたします!