園児さんに見る 鬼が来た時のリアクション
節分と聞いて真っ先に
思い浮かべるのは
園児さんの節分イベントである。
私は
幼稚園や保育園での行事を撮影する
カメラマンの仕事を
していたことがある。
園の先生方の繰り出してくる
作り込んだ演出の楽しさや
各々、最高のリアクションをとってくれる
園児さんたちの
楽しいひとときを
この時期、思い出すのである。
*
お遊戯室に
集められた園児さん。
すると
どこからともなく聞こえてくる
「ドゥーン!ドゥーン!」という
地響きのようなBGM。
誰か大人の声がする。
「鬼が来たぞーーーー!!」
すると
出入り口にいつの間にか
鬼(園長先生)が
立っているではないか!!
「うおおおおう!」と
叫び声をあげて走り出す鬼。
大人からすると
まろやかな叫び声で
全然怖くないのだが、
園児さんたちは右へ左へと
大混乱をきたし
沸騰直前の
ブラウン運動のように動き回る。
私の仕事は
全力で跳ね回る園児さんたちを
可能な限り沢山、
可能な限りかぶりなく、
可能な限りいい感じに撮影すること。
*
大体どの園の園児さんも
①泣き叫び逃げ惑う派
(保育士さんに泣きつくのも含む)
②振りかぶって豆を投げる派
③知っているよ派
に分かれる。
②の「振りかぶって豆を投げる派」は
投球の腕に覚えあり、なのだろう。
オレが世界を救うというつもりで
全力で投げてくるので
流れ弾に当たると大変痛い。
しかし、その必死さが
可愛らしい。
ちなみに
私の娘は常に
①「泣き叫び逃げ惑う派」であり、
猛烈に泣いてしまったりすると
夕方、担任の先生から
「お詫びと心配のお見舞いの電話」がかかってきた
こともあった。
(自宅では「豆まき?ああ、鬼は大して怖くなかったよ」と
言っていたので、そこもまた味わい深かった。)
学年が上がると
③派が増えていく。
みんなたった数年で
成長していってしまうのだ。
*
みんな
今しかない可愛らしさを発揮していた。
子どもの成長、鬼はやい。
「今」をうんと大事にしないと、と
自分に言い聞かせる。
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