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最初に考えたのは、副業である局所性ジストニア関連の仕事をお休みすること。

私が一番最初に関わった局所性ジストニアは、1人のランナー。2014年のことでした。その当時は「ぬけぬけ病」という名前すらなかった。
足が抜ける。カックン病。ローリング病。足が棒になる。足がふわふわする。そして、病院で検査しても異常なし。
そんな“曖昧“で“原因不明”の症状を訴える1人の実業団選手でした。

相手が誰であろうと私のやるべきことはひとつだけ。
目の前の方の訴えをよく聞いて、
頭の中で感じてる違和感と身体の反応を繋げてあげる。

これは昔も今も変わっていません。

私はこれまで脳に病気(脳卒中やパーキンソン病や神経難病などなど)があって、喋れない、歩けない、自由に手足が動かない、感覚が無いといった症状で悩んでる方々とずっと向き合ってきました。理学療法士になる前は介護職として関わっていたので、17年くらい。

脳に障害を負ってしまった患者さんの中には、喋れなくなって会話することも難しいから感じてる感覚を表現してもらうことができません。感覚そのものがわからなくなってしまってる方も沢山います。そんな方々のリハビリのお手伝いをたくさんさせてもらってきたから、局所性ジストニアの皆さんのように「脳が正常」ということが分かってるだけでも私からしたら症状を考えやすいんです。

だから、改善者が毎年毎年増えていきました。そうなると私も1人の人間で、今思い出すと恥ずかしい話ですが、

「改善する人しかいないな〜」と調子に乗っていた時期がありました。すみません。

でも、実際は改善できなかった方々を無視していたんです。改善できなかった人の多くは時間切れ。私の方法では時間が数ヶ月〜年単位でかかってしまいます。
そうなると、高校生や大学生、トップの世界で活躍してる方々にとったら致命傷。

時間が圧倒的に足りないんです。

私も昼間は病院勤務で夕方〜夜に局所性ジストニアの方々の身体を診ていました。そんな私自身の時間も足りていませんでした。

やりたいことは山ほどある。
時間があればもっと皆さんに情報をお届けできるはず。
時間があればもっと改善のお手伝いがスムーズにできる。

それは何年も前に分かっていました。

でもその限られた時間では、できることが限られている。

ただ私にも家族がいるので生活していかなければいけない。

その葛藤が何年も続きました。

その間にも何人もの方が好きなことを諦めて引退したり走るのをやめたりしていました。

正直もったいないなぁと思っていた反面、私がもっと関わることができれば改善する速度が上がったはずなのにと自分の環境に苛立つ部分もありました。

その間に、陸上のぬけぬけ病から、アイススケート、書痙、ピアニスト、ギタリスト、ドラマー、ハープ、フルート、ゲーマー、パソコン作業、電卓打ち、ゴルファー、プロ野球、テニス、卓球、薩摩琵琶、三味線、プロボクサーなどなどたくさんの局所性ジストニアで悩んでる方々のサポートをさせていただきました。

新型コロナウイルスが流行して施術からオンラインに切り替えて、動画を分析するのも毎月1500本超え。単純計算で1日50本を分析して、その結果を文章にしてお知らせしていました。

ここ1年間の毎日はこんな感じ。
朝から夕方まで病院勤務で、1時間のお昼休憩のうち30分は、海外の方とのオンライン(時差があるので)。17:00に病院勤務が終了し、帰宅して風呂入ってご飯食べて、子供と遊んで19:30〜22:30までオンライン。そこから動画を分析して就寝。朝起きて就業前に分析結果を皆さんに返信。

そんな生活が1年続きました。

うん。限界。

私の身体も悲鳴をあげ始め、血圧が166/110といった状態で、頭痛が続き、食欲もなくなってきました。そのおかげで余分についた脂肪は落ちましたけど。笑

最初に考えたのは、副業である局所性ジストニア関連の仕事をお休みすること。

でも、、、、

いろんな病院を受診していろんな検査をしても原因不明と言われ悩んでいる方々が日本だけでなく、世界中にいる。

それを考えた時に、私にしかできないことがそこにあると思うと、少しモヤモヤがスッキリしたんです。

だから、私は局所性ジストニアで悩んでいる皆さんに私の全ての時間を使うことに決めました。

その決断をすることができたのは、

皆さんの頑張ってる姿です。

「少しずつ変化してきました!」

「前よりスムーズに指が動くようになりました!」

「走る距離が増えました!」

「自己ベストがでました!」

そんな嬉しそうな皆さんの報告を聞くのがとても嬉しかったんです。

でもその反面、「皆さんの頑張りに対して私はきちんと向き合えていないんじゃないか」と、毎日毎日トレーニングの報告をしてくれている方々に対して、返信が遅くなってしまうことに対してものすごく申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

皆さんは1日でも早く改善させたいはずなのに、私が返事できないことでその大切な1日が過ぎてしまう。

本当にごめんなさい。

もちろん私の今の方法がベストだとは思いません。

でも、脳の手術をすることの怖さやリスクは、脳のことを勉強してきた私は良く知っています。

実際に脳に問題があるとどういうことが起こるのかを病院でリハビリ専門職という形で患者さんの間近で見てきたからよ〜く知っています。

局所性ジストニア改善の今の主流は定位脳手術という脳の一部を焼いて使えなくする手術。

もちろんそのやり方で改善する人もいますし、必要な人もたくさんいます。

でも、もっと安全で改善させる方法があるとするならば、まずはそれを試してもらいたい。

まだまだ私の方法は100%ではなくおそらく60%くらい。その精度をもっと高めつつ、もっと早く改善できる方法を模索し続けます。

だから、今回のこのお手紙は、私なりの皆さんに対する決意です。

4月末で、病院を退職して5月から私の時間全てを局所性ジストニアの皆さんのために使わせていただきます。

高校生や大学生の方でも改善できるように、

1ヶ月3000円(1日100円)から、改善を目指すプランも作りました。

お昼の時間も、オンラインできるようになります。

これで2ヶ月待ちだったオンラインもすぐに予約できるようになりました。

ようやく皆さんと心から向き合える準備が整いました。

5月から医療職ではなくなるので、施術もできる範囲で再開させていただきます。

私は、局所性ジストニアはリトレーニングで改善するということをきちんと証明して、その方法を海外に連れて行こうと考えています。
Facebookの局所性ジストニアの英語のグループに参加させていただいたり、Twitterで海外の理学療法士などとお話させていただいていますが、まだボトックス注射や投薬治療が主流のようです。

だから、今皆さんがやっている改善方法は、世界で最先端の方法だということを知っておいてください。大袈裟なように聞こえますが、本当です。

皆さんが局所性ジストニア改善の方法を証明している最中なんです。だから、私が考案したリトレーニングを頑張っている皆さんには本当に本当に感謝しています。

私には絶対にできないことなんです。局所性ジストニアを治すことやその治る過程の感覚の変化を感じることは。

だから、皆さんからの細かい情報が何よりも必要なんです。

局所性ジストニアは、怖くない。

一つずつ丁寧に変化させていくことで、体は変わり続けていきます。

90歳の車椅子の患者さんが、杖で歩けるようになるんです。

人はいくつになっても変われます。

そして、局所性ジストニアになってしまうのは、一つの才能です。決して慰めとかではなく本気でそう思っています。

なぜなら、同じ動作を寸分狂わず繰り返せる能力があるということだからです。

同じ動きを繰り返すことによって、同じ筋肉しか使わないから、その反対側の筋力低下を引き起こしてしまう。

だから、視点を変えてその才能を他のことに使えたら、きっとこれまで以上にパフォーマンスは上がります。

自己ベストを出したり、以前どうしても弾けなかった曲が弾けるようになったりするのは、その才能があるからです。

私は、そこまで必死になれる皆さんがとても羨ましかったんです。

でも、その気持ちに負けないくらい必死になれるものをようやく見つけました。

それが、局所性ジストニアの改善方法を追求し続けていくこと。

そして、改善していく過程で見ることができる「とびっきりの笑顔」を見ること。

その為だけに生きていきます。

あなたの、「その」笑顔のために。

ps.サムネイルで使われた写真の意味は知ってますか?

正解は、「I Love You」の手話です。

そして、

局所性ジストニアになった時に出やすい症状の形(親指と人差し指と小指はピンと伸びやすく、中指と薬指は巻き込みやすい)なんです。

だから、私は局所性ジストニアになる方の手は、好きすぎる気持ちが強すぎて手でも表しているのかなと思っています。

選びやすくなった2021年5月からの料金表はこちら。

継続サポートは人数限定(5月スタートは、枠拡大のためあと10名ほど)でしていますので、お申し込みはお早めに!

いつも応援ありがとうございます。局所性ジストニアの研究を頑張って欲しいと思った方は、こちらからサポートをお願いします。いただいたサポートは、あなたと同じように局所性ジストニアで悩む方を助けるための活動費になります。