施術家専門 人事面談代行人 K

’施術家専門’人事面談代行人歴 10年超え。1人の施術家を幸せにすると、100人の患者…

施術家専門 人事面談代行人 K

’施術家専門’人事面談代行人歴 10年超え。1人の施術家を幸せにすると、100人の患者様が幸せになるをモットーに活動中。患者様へ施術をするプレーヤーの視点。雇用主としてより良いサービスを提供したい雇用主としての視点。その両方の視点を持ち、橋渡し役を担っています。

最近の記事

私はモブじゃない

私は今、施術家の先生のストーリーを形にする仕事をさせて頂いている。 どうしてこの仕事を始めたのか。 実際やってみてどうだったのか。 どんな人との出会いがあったのか。 約1時間の面談で聞き取りしたお話を元に、エッセイのようにまとめる。 これがとてもいい効果を発揮している。 自分の人生を改めて振り返る機会は実は少ない。 毎日淡々と過ごしているようで、実は一人一人に素敵なストーリーが積み重なっている。 『私の話なんて面白くないですよ。』 そう言いながらお話ししてくれた

    • チャレンジとトライの違い知ってます?

      みなさん。 何かに挑戦してますか? 何歳になっても、 今が1番若い! の精神で常に挑戦する。 患者さんにやりたいことができる体になって欲しいなら 自分も、やりたいことに挑戦出来る状態でありたいですね。 そんなあなたに、 プチ小話。 トライとチャレンジの違いご存知?? トライは軽ーい感じ。 うまい棒の納豆味に挑戦しちゃおかな❤️みたいなノリ。 チャレンジは必死のパターン。 スカイダイビングやってみる。 エベレスト登山。 とか。 その意味をとらえた上で、 家庭教師

      • 7年間。毎晩続けている’わたしたち’の大切な習慣。

        「〇〇ちゃん 大好きだよ。お父さんとお母さんの息子に生まれてきてくれてありがとう。」 私は8歳になる息子に、今晩もそういいながら抱きしめる。 これは私と息子の大切な習慣。 小学生になってからも。 弟が生まれてからも。 インフルエンザで互いに朦朧となっていても。 毎晩必ず続けている。 最近では、 「やめてっ!」と言われることも増えてきて。 寝静まってからこっそりやることも。 最近では、 日中般若のごとく叱りすぎて、私の怒りの沸点が高すぎて抱きしめる気持ちになれなくて。

        • 患者様を怒らせちゃう施術家の特徴ーKの小話

          患者さんを怒らせる施術家の特徴 激おこぷんぷん丸ですな。 どうしたら患者さんを怒らせるか。 イメージ出来ます? こういうリスク管理も大切やと思うんですよね。 ’施術結果に不満で怒る’をイメージされる人多いんじゃないかな。 ☑改善しなかった ☑痛かった ☑また痛みが戻った とか。 まぁ、それもあるけど意外なとこで 話が長い もあります。 この話ってのは、無駄話。 「大丈夫。私はちゃんと体のこと説明してるから!」 と思いました? えっ。私世間話で盛

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第十話(最終話)

          朝、鏡に映る自分の肌の調子が良いと、それだけで良い日になると思える。 狭い洗面台に器用に並べたコスメ達。 宝石のように丁寧に扱い、自分のお肌を磨き飾る。 アイライナーの引き方にも慣れてきた。 部屋からは、ご飯の炊けるいい香り。 昨日の夜、仕込んでいた炊き込みご飯。 一人用の炊飯器は万能調理器だ。 お世話になった院が閉鎖して1年が経った。 私は都内にマンションを借りて、一人暮らしを始めた。 女性たちが’女に生まれてきて良かった’と思える居場所を作りたい。 SNSに流れ

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第十話(最終話)

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第九話

          「ありがとう。スッキリしたわ。」 施術着でベットに腰をかけ、微笑む彼女の名前は詩織さん。 幼稚園の園長先生。 年齢は今年で42才になる。 仕事一筋で生きてきたという彼女は、39才で結婚。 「まさか私が結婚出来るなんて思ってもなかったのよ。家族も腰を抜かしてた。あの詩織が結婚か?ってね。失礼な話よね。」 以前施術中に笑いながらそんな風にお話してくれた。 その後すぐに自然妊娠。 しかし、その後その子は流産してしまう。 年齢的なこともあり、すぐに不妊外来にて検査、治療を開

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第九話

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第八話

          「以上で報告を終わります。」 週に一度の症例報告会。 この日は大先生も院に来て私たちの報告に耳を傾け、意見をくれる。 閉鎖まであと1ヶ月。 それでも、深夜まで続く報告会は通常通り開催される。 それぞれ担当する患者様の施術方針、施術結果と考察などを報告する。 他の先生の報告がとても勉強になる。 自分自身の報告は、いつも緊張する。 この緊張感は3年目でも取れない。 「ちょっといいかな?」 報告会の後、修太郎先生が大先生に呼ばれて別室へ。 残った私と飯塚先生は、片付けを

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第八話

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第七話

          私はドアの前で動けなくなっていた。 手に持っているペットボトルのお茶を落とさないように、神経を集中させる。 心臓の音がうるさい。 ここに居る事がバレそうで怖い。 でもなぜか動けない。 そう、このお茶を持って入るという監督からのミッションがあるから。 私は入ることも、逃げることも出来ず、 ただただ部室の前で息を殺していた。 ドアの向こうでは、キャプテンのすすり泣く声が聞こえる。 高校一年生の秋。 その年の我が校のサッカー部は、まれに見る強さを誇っていた。 もしかして全国も

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第七話

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第六話

          パタン。 静かにドアを閉める。 重い足取りで、ベッドに近づき、スマホを充電する。 コンタクトを外した視力は0.3。 メガネが無くても、自分の部屋くらいは問題ない。 でも、今日は眼精疲労がキツすぎて視界がぼやける。 仕方が無い。 今日は嫌いなメガネをかけてやろう。 ベットに横になり、スマホを触る。 深夜12時。 寝る前のスマホ。 患者様には絶対言えない、私の不養生。 SNSにはキラキラした画像や動画が流れてくる。 友達や知り合いの近況達。 もちろんその裏には、ドロド

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第六話

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第五話

          「楓先生、あとはよろしくね!」 少しかすれた声でそう囁くと、山之上さんは急いで受付まで小走りをする。 院内は、走らない、騒がない、焦らない。 そんな小学校みたいな絶対ルールがある。 いつもは肝が据わって冷静な山之上さんが、小走りするところを初めて見た。 ぱたん。 スタッフルームの扉を閉める。 振り返ると、’ふてぶてしく’椅子に座る修太郎先生の姿。 ’オレは間違っていない!’ 顔がそう言っている。 1週間前、修太郎先生は突然大先生の施術を間近に見学させて頂く許可が

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第五話

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第四話

          「いただきます。」 目の前には母の作ったカレーがある。 「家族揃って食事なんて久しぶりねー!」 相変わらずご機嫌な母の声。 母の横で、’カレーは冷める前に食べるに限る。’という信念の父がカレーを頬張る。 父と母の会話は、1対9だ。 おしゃべり楓ちゃんの血は母からの遺伝だろう。 平和な土曜日の夕飯。 黙々とカレーを食べながら、私は改めて家族に感謝していた。 連休の2日目の昼下がり。 私は普段しないオシャレをして、高級ホテルのフロントに居た。 どう考えても場違いだ。

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第四話

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第三話

          「気持ち悪い。」 目が覚めると、自分の身体が自分ではなくなっていた。 酷い頭痛と吐き気。 内臓が全力で私を責め立てている。 唇は乾燥してガサガサ。 薄化粧でもメイクオフせずに寝た顔は、泥がこべりついているような気持ち悪さがある。 「水。水。」 やっと起き上がると、這うようにトイレに行き、顔を洗い、歯を磨き、水を飲む。 まだ髪が気持ち悪い。 ’朝風呂は身体が冷えるからやめておいた方がいい。’ 学生時代の鍼灸師の先生が言っていた言葉が蘇る。 「先生すみません。緊急事

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第三話

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第二話

          「ありがとうございました。失礼します。」 パタン。 静かにドアを閉めた手が汗ばんでいる。 6月。 外は雨。 院内は温湿度管理がしっかりされているので、 暑くも寒くも無い。 まして湿気も少ないはず。 なのになぜだろう。 体中が汗ばんでいる。 吸い込む空気がひんやりしていて 胸が痛い。 「鍼灸院を閉めます。」 突然の解雇通告の後に開かれた個人面談。 15分ほどの事務的な説明。 ただ、ただ 「はい。」と繰り返すだけの私。 思い返せば、大先生と二人きりで面談なんて、

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第二話

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第一話

          高校卒業後、6年間の猛勉強の末、柔道整復師と鍼灸師という国家資格を取得。 憧れの施術家デビューを果たした楓。 不妊専門鍼灸院でキャリアを積んで、後々は自分の院も持ちたいと夢憧れる日々を過す。 しかし、資格取得から3年目の夏。 彼女が務める鍼灸院が突然倒産。 いきなり無職で放り出された彼女。 開業するには知識も技術も未熟で自信がない。 そこで、転職活動を開始。 同時に個人開業されている先輩達の元を尋ね、自分らしい’施術家像’を模索することに。 施術家の先生になって3年目の夏。

          施術家はカリスマじゃないとダメですか?第一話