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顧客対応で良い口コミは生まれにくい

一言でいうと

良い口コミは製品から生まれるが顧客対応からは生まれにくい

活用シーン

顧客対応、マーケティング

内容

9万7000人余りの顧客の回答分析によると

よい製品エクスペリエンスに対し肯定的な口コミをした率 71%
悪い製品エクスペリエンスに対し否定的な口コミをした率 32%

良いサービスエクスペリエンスが肯定的な口コミを招いた 25%
悪いサービスエクスペリエンスが否定的な口コミを招いた 65%


おもてなし幻想 デジタル時代の顧客満足と収益の関係
マシュー・ディクソン (著), ニック・トーマン (著), リック・デリシ (著)

このデータが何を物語っているかというと、良い口コミは製品によってもたらされ、悪い口コミはサービス(顧客対応)によってもたらされる、という事。

まさに本書のタイトル、「おもてなし幻想」に完全対応する調査結果が出ているようです。

ここから考えられることは、ちゃんとした商品・製品を作りなさい、という事。そこを外して、何かでカバーしようとしてもたいてい無駄に終わるという事のようです。


では、なぜサービスエクスペリエンスが否定的な口コミにつながりやすいのでしょうか。本書では「被害者である自分」を周囲にアピールして同情してもらいたい、的なことが書いてありました。なるほど、サービスで不満をおぼえるのはたいてい、自分が「尊重されていない」と感じるシーンです。ないがしろにされた思いをどこかで発散したい、というのはありそうな行動と言えそうです。

製品が自分に対してのものではない一方で、サービスは自分に対する者なので、精神的な影響が大きいのでしょう。逆に製品の良い口コミというのは、自分が第一人者としてその製品を開拓したことを知らしめたい、という思いが背景にあるんじゃないかと思います。


ところで、代理店や販売業っていうのはどうすればいいのでしょう?ものとしての製品は他所からの借りものです。実は私はそれは例えば、スーパーであったら安さであったり、コンビニであれば便利さだったり、保険代理店だったりすると相談のしやすさだったり、というそういった差別化ポイントが商品そのものではないかと思っています。そういったものを顧客がどう認識しているかを意識し、それをより良い形に変えていくことが大事だと感じます。


追記

ふと思い立ってみて、口コミサイトを覗いてみました。
いくつかの業種をざっと見ているだけでも、悪い口コミのパワーをすごく感じました。




こんな本を書いてます。良かったら是非(^^)/

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